板紙・段ボールから印刷紙器までを網羅した専門新聞社です

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有限会社
日刊板紙段ボール新聞社

東京都文京区湯島4-6-11
湯島ハイタウンA-509号
TEL.03-5689-0121
FAX.03-5689-0120
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板紙・段ボール産業の総合紙。
紙器・段ボール企業を中心に機械・資材メーカーなどの動向をはじめ、箱を使うユーザーの動きも網羅。各種統計の分析なども充実。

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日​刊​板​紙​段​ボ​ー​ル​新​聞​社​
 

2008段談

 

2008年 段談

2008年 段談
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9月17日付
2008-09-16
 事務所の真裏にある池之端文化センターがようやく解体された。昨年5月の足場崩落事故で町内会と揉めに揉め、作業は大幅に遅れていた。跡地には賃貸マンションが建つ予定だったが、着工は延びに延びた末、計画そのものが無かった事に。まぁ、岩崎邸の大きな樹木が丸見えだから、それはそれで良いのだけれど・・・。
 文化センターは総評など旧労働4団体が69年に収益事業の一環として開業したもので、研修から結婚式など何でも出来る小さいながらも総合した施設。ハイタウンとは兄弟でもあった。5年程前に所有者の中央労働福祉センターが経営難に陥り譲渡していた。
 ここには以前から取材で年に何度も足を運んだ。労働組合の集会や総会、94年3月に解散したボックスメーカーの有力団体『関東CBA』最後の集まりもここだった。湯島に越してからは1番上にあるレストランを年に何回か利用した。不忍池を一望できる眺望と、安くて美味しいセットメニューは人気の的だった。毎年4月前後になると新入社員の研修で使われるらしく、濃紺の真新しいスーツに身を包んだ多くの若者が出入りしていた。
 築年数は経ってもそれほど古ぼけてはいなかった。しかも少し先にたつクリスマスツリー型の奇抜なホテルも取り壊された。ここにもタワーマンションが建つようだ。時代は、あっと言う間に過ぎ去っていく。   (山)
 
9月7日付
2008-08-28

 晴れた休日、古本屋街のある神保町を歩いた。この界隈は表通りには大きなビルが立ち並ぶが、一歩路地に入ると今でも小さな建物がたくさん残っている。
 25年前、小紙を印刷していたのがここにあった○○印刷。いわゆる業界紙専門の印刷屋さんで、継ぎ接ぎだらけの古びたプレハブ2階建て。昔の旅館みたいなところだった。
 この中でちゃんと輪転機を動かしていた。テレビ等に映る1分間に3千部も印刷する機械ではなく、8頁建てをゴトゴト刷る年代物。調整と称し、よく途中で止まったりもした。
 鉛筆や万年筆で原稿を書き工場へ持参、棒ゲラで1回校正してから職工さんに紙面を組んでもらう。この時、横で立会うのだが、下手な割付だとこっちがお客なのにえらい勢いで怒る。だから先輩よりも職工さんを意識して割付した。
 見出しに使う鉛版も工場内で作っていた。既に樹脂を使ったきれいな版があり、それと比べれば刷り具合は格段に悪い。それでも大正生まれの先輩は「鉛の活字は、味がある」と変な自慢をした。
 印刷所の前を通ったが窓には中から紙が、郵便ポストにはガムテープが貼られていた。うちみたいな小さな業界紙でもパソコンで紙面を作る時代だ。職工さん達の手を使うことは全く無く、輪転機のみ借りるだけ。得意先は激減していたのだろう。またお世話になった会社が無くなった。 (山)

 
8月27日付
2008-08-27
 段ボール製品の値上げ発表3週間後、ある集まりで複数のボックスメーカーの会長とお会いした。皆さん75歳は過ぎているはずなのだがとてもお元気、業界を良くしたい気持ちが溢れていた。
 『決まった地域内で営業するのだから、コストを無視した競り込みでも無い限り大企業でも1工場が相手。中小は大手と違い経営者の意志も直ぐに、はっきり社員に伝わる。経営次第ではいくらでも良くなる。まずは経営者自身がしっかりする事だ』
 『ユーザーにも原材料高騰など充分過ぎる情報が届いている。今回もトップの強い意志があれば価格修正は出来るはず。“何が何でも改善する”と言う社長の気持ちが1番大切だ』
 『昔は、よそが安くしたから、あそこが上げなかったから、など全部他人のせいにしていた。前回の値上げから疑心暗鬼が無く、大きな進歩。』
 『ちょっとうまくいくと有頂天になり、少しまずいと先が真っ暗もうダメだ、と落ち込むのは子供の発想ではないか。まだまだ可能性ある産業だ』
 『意欲を無くした人が廃業するのは自然の淘汰。止めたい人は止めてもらった方がいい。嫌々仕事をしている人と一緒に商売すると色々問題も出てくる。私は真っ直ぐ前しか見ていない』
 夢を持ち続け、目標に向かって努力すれば不可能なことも可能になる、そんな心構えを教えられた。(山)
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