板紙・段ボールから印刷紙器までを網羅した専門新聞社です

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有限会社
日刊板紙段ボール新聞社

東京都文京区湯島4-6-11
湯島ハイタウンA-509号
TEL.03-5689-0121
FAX.03-5689-0120
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板紙・段ボール産業の総合紙。
紙器・段ボール企業を中心に機械・資材メーカーなどの動向をはじめ、箱を使うユーザーの動きも網羅。各種統計の分析なども充実。

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日​刊​板​紙​段​ボ​ー​ル​新​聞​社​
 

2013年 段談

 

2013年 段談

2013年 段談
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12月27日付
2013-12-26
 平成25年が終わる。どんな年だったか、公取の影響や価格の乱れなど、年初めに気にした事も、終わってみれば予想よりはそう悪くなかった。原紙、シート価格は旧値まで戻ったものの、幸いケースが踏ん張った結果であろう。
 10月、レンゴーが原紙価格の復元に動いたが、他社は様子見だった。ここに来て各社それぞれ上げ幅15%程度で動き始めたが、原紙が、実勢価格だけが上昇し、段ボール製品は上がらず、この状態だけは絶対に避けたいところだ。
 ボックスの大手・中堅と小さな企業で格差は広がっている。段メーカー並みの設備を揃えた大手と設備投資も儘ならない企業。この差をどう縮めていくか。小さなボックス含めての段ボール業界であり、頑張って欲しい。顧客との向き合い方は、価格だけの結び付きなのか。小さいならば大手より顧客により密着できるのでは、とも考えたり…。何か手立てはないのだろうか。
 今年も全国で取材した。初めての訪問先は取材慣れした今でもウキウキする。どんな会社か、社長や会長は、機械の使い方は等など訪問直前までその気持ちは膨らんでいく。1回の取材で波長がピッタリあって、以後、親しくして頂ける事もある。こんな関係者がたくさんいるから、新聞発行にも自然と力が入る。
 1年間ありがとうございました。  (山)
 
12月17日付
2013-12-19
 ▼○段ボールを取材した時、真っ先に言われたのが、“業界の話題”。「マクロ的には価格だけどいつまで経ってもどこが安売りした、値段が下がった」、相変わらずこればかりだと言う。「大事なのは製品にどうやって付加価値を付けるか」で、その中には「素早い配送から営業マンの笑顔まで入る」、「優れた包装設計なら、多少高くても使って頂ける」と自社製品を手に取り説明された。ちょっと意地悪な質問にもめげず、色々話してくれたが、こんな経営者と一緒に価格以外で勝負する産業を目指したい。
 ▼大手ボックスを何社か訪問した。80万平米以上を消費するだけあって、元気よく工場美化を徹底し、生産設備は段メーカー並みだ。段メーカーとどこが違うか、感覚的に言えば会社の規模もあるのだろうが、経営者と従業員の距離が近い事。従業員もそんな上司を身近に感じて信頼し、仕事に一生懸命取り組んでいる。離職率が高いと言われるこの仕事(製造現場)ではあるが、育て方次第で大きく成長する。その基本は“素直”さだ。
 ▼「尻に火がついた」と、某原紙の経営者が話したとか。こんな話が伝わったからではないだろうが、ここに来て各社動き出し日本は1月21日から15%程、中しんや中堅メーカーもそれぞれ復元を進める。最大手もこの新聞が手元に届く頃には発表しているかも。残る大手の一角、□製紙は価格か量か。  (山)
 
12月7日付
2013-12-09
  『バラバラでまとまりのない業界になってしまった』、『一斉に同じ方向ばかり見ていた今までがおかしかった。現在が正常な姿』、色々な意見があり、話を聞けばどちらも会社や段ボール産業を思っての事だとよくわかる。記者の見方は、みんなで渡れば的は怖いが、やっぱり業界はひとつであって欲しい。
 さて最近、耳にするのは『来年は荒れそう』。まず段ボール原紙だが、東日本で新マシンが相次いで稼働に入る。すでに〇製紙は別工場が大幅な増産体制で、全国的に営業活動も活発。『増やして欲しいと来たばかり』(中部地区段メーカー)、『新規売込みに一生懸命』(関東地区段メーカー)など等、取材の度に聞かされる。系列の段メーカーも当然ここの原紙を使うようになる訳だから、周辺では「従来の取引先は、はみ出される」ことになり、はみ出し原紙の売り先も気になるところだ。
 段ボール製品で目の上に被さっているのは、公取問題。談合など無かったが、これだけまとまりがない現状では…。量が落ちずに、価格もまあまあ、浮き沈みが少ない安定した産業だが、昔と比べて変わったとしたら、古紙や原燃料に左右され過ぎている事か。
 
11月27日付
2013-12-02
久しぶりにお会いしたボックスメーカーB社長は来年度、やっと5カ年計画が終わるとホッと安堵の表情を見せた。この5カ年計画、会社が生き残るための本当にギリギリの施策であった。経済の低迷も相まり業績は悪化、手を打たねば、厳しい状況に追い込まれていた。大口でも収益性が著しく乏しい仕事は切り、泣く泣くリストラも敢行した。もちろん設備更新は不可能で老朽化した機械が少しでも長持ちするよう丁寧に使用している。今も諸手を挙げて好調というわけではないが、今年に入り仕事も増え新しい目標に向かいスタートを切れそうだという。何度も話を聞いてきた社長の言葉だからこそ、大変さがひしひしと伝わってきた。
 決してB社が特別なわけではない。同様の生産能力のボックスは数え切れない程ある。それでも事業継続を断念した会社は他の製造業と比べ少ないはずだ。B社と同じように、苦しくとも決して後ろ指を差されるようなことをせず、実直に取り組み危機を乗り越えた会社は全国に多くあると想像する。だからこそ、なお更、そうではない会社が目立つのかもしれないが…。
 余談だが、先日、他業種が集まる会で壇上で話している人がいるにも関わらず会場中、大声で話している状況に出くわした。例外的なケースだろうが、少なくとも段ボール業界で同様のイベントの際、そんな光景は見たことはない。 (浮)
 
11月17日付
2013-11-20
 ▼今年に入っても複数のボックスメーカーが段メーカー等に買収された。それなりの得意先を持っていたものの、後継者難や先細りから継続していく意欲が薄れてしまったようだ。働く人達にとって、経営者は変わるが将来的に安定した職場になるのであれば、喜ばしい事だ。ただ、買収先には小紙の読者で親しかった取材先も含まれており、一抹の寂しさがある。これも時代の流れなのだろうか…。
 ▼小さなボックスの社長から「今のシート価格はいくらぐらいですか」と尋ねられ、一瞬、返事に困った。「だいたい〇円ですか」と更に突っ込まれたが、購入量から異なり、とてもじゃないが大手ボックスとは比較にならない。「特値だと、〇円ぐらいもあるようです」と言いかけたが止めにした。価格の開きは〇円以上、参考にもならないのだから。
 ▼30万平米未満のボックスメーカーは全国に何社あるのだろう。きちんとした社数さえ掴めていないのだから、感覚的な数字になってしまうが、仮にボックス総数を1500とすれば、その7、8割が当てはまるのではないか。その小さなメーカーが機械の更新で悩んでいる。フレキソ印刷機で新台だと1億円以上、リニューアル機でも数千万以上、中古でも・・・。機械は古くなればなるほど修理代がかさむ。どこかで踏ん切らねばならないが、存続に関わる大きな問題だ。  (山)
 
11月7日付
2013-11-11
 10月中旬、舎人会のメンバー6名で飛騨古川へ旅行した。北アルプスの山頂は薄っすら雪化粧していたが、道中の山々は猛暑の影響から紅葉には少し早かった。それでも皆さん満面の笑顔、和気藹々とした2日間だった。
 宿泊先はIさん推薦の『八ツ三館』。『ああ野麦峠』で知られる幼い女工さんの哀史にも登場する160年の歴史を持つ名旅館だ。宴会場所の『宝船』は、国の有形文化財に指定された本館『招月桜』1階にあり、女工さん達が糸引きの御給金を貰った所で、明治時代そのままに残されている。ここへコンパニオンを入れて、普段は聞く事の出来ない〇〇話で盛り上がっていたがお酌にきた女将さん、記者の顔を見るなり「今日はお坊さんの集まりですか」と聞いたのだ。確かにA会長やWさん等それらしき風貌の人もいるのだが。
 露天風呂ではT社長と一緒になったが、「山口さん、運転ご苦労様。肩でも揉みましょう」と言う。丁重にお断りしたが、すり寄りマッサージしてくれた。ただし、素っ裸でのマッサージには身体はより緊張し固くなってしまう。
 翌日は白川郷へ。集落を眼下に白山連峰を一望できる城山展望台には、T社長ひとり歩いて登った。展望台駐車場でバッタリ出会ったが、汗だくで必死な顔。こんなお茶目な一面などちょっとした発見もあった。初参加のSさん、また行きましょう。     (山)
 
10月27日付
2013-10-30
 ▼前号のコラムと似通うが、こんなバカげた話が多過ぎる。今回はC式ケースの出来事。『ある意味でボックスの聖域的な仕事』とは、北関東の小さな会社。大手との競争は避け、独自に積み重ねてきたのが、かさばる形式なために敬遠されがちなC式のノウハウ。工場内にはそれ専用の生産機が数台並ぶ。内職的な仕事と相まって、近隣の段メーカーにも重宝がられていたが、この関係の仕事に超安値で競り込んできたのが大手ボックスの◎社。『手間や配送コストがかかり、直ぐに音をあげる』、こんな見方もあるが、『常識では考えられない価格。シート代が想像できない』、のだから困ったもの。例え受注できなくても出した価格はしっかり残る。長年かかって築き上げた商売が壊れない事を願っている。
 ▼『どこも仕事が無いんだ』とは別な小さなボックス。取引きの無い段メーカーがシートの売り込みに来た時、思ったそうだ。『安くても、今までお世話になったメーカーの量は減らせない』と丁重に断ったが、帰る営業マンの後ろ姿が妙に寂しそうだった、とも。ちなみにここの会社、一貫A社関連から多くのシートを購入しているが、売り込みに来たのは一貫B社関連だ。小さな会社ほど真面目に取り組んでいる。安いからと取引先を頻繁に変えたり、無理難題を吹っ掛ける会社は、長い目で見れば結局、損をする。(山)
 
10月17日付
2013-10-22
 小さなボックスメーカーを訪問した。
 
10月7日付
2013-10-09
  取材中、ボックスメーカー社長から「印刷紙器で一層の高付加価値を追求するため、?AR?がポイントになるかもしれない」と聞いた。
 ARとは、Augmented Realityの略で、意味は「拡張現実」。バーチャルリアリティの一種である。頭に浮かんだのは昨年末のエコプロダクツ2012、王子グループのブースだった。来場者が映し出された中央の巨大モニターに目を向けると、実在しないはずの動物達が現れ、触れ合っているように?見えた?。
 一般消費者の場合、スマートフォンが同モニターの役割を担う。所定のアプリをダウンロード。印刷されたQRコードなどの情報をカメラ機能で映し出すと、写真や動画、3D映像が見られる。
 すでに有名セレクトショップ(服飾)や洋菓子メーカーがパッケージに採用。いずれも商品自体が高価で、こだわりの素材や加工技術を説明しアピールすることで一層のブランディング化に貢献している。
 スマホさえあれば誰でも情報が一目瞭然のため、段ボール箱においても、高価であったり取扱い情報等が必要な製品については、普及が進む可能性は十分ある。
 同社長によると「例えば商品そのもののPRではなくとも、ARで?弊社は2020年東京オリンピックを応援しています?と出せば大きなインパクトになる」という。 (菅)
 
9月27日付
2013-10-01
 ▼原紙値上げについて、ある段メーカーの考え方は面白かった。「これだけ材料(原紙)が安かったら誰でも製品を安く売れる。ある程度は上がらないと」と切り出した。原紙価格が上昇すれば、「競争力の無い段メーカーは値上げしなければならないが、自分の会社は違う。他社よりもコストをかけないで製品を提供できるのだから、原紙が上がった時が(差を広げる)チャンス」と言う。日頃からコスト競争力を付けるために、設備投資などやる事をきちんとやっているから言える事。なかなか真似は出来ない。全体で見れば良いか悪いかは別になるが、このような中小の意気込みは評価したい。
 ▼2011年の原紙値上げ(前回)は足並みが乱れ、レンゴーが10月1日で、王子は11月21日から。上がり始めたのは12月に入ってボチボチだった。
 今回はどうか、段ボール企業への立入調査の影響で過去の動きと違いは出るだろうが、要は『時期、タイミング』の問題、と指摘したのは某板紙の幹部。そう聞かされても、10月がダメで来年1月や4月ならばいいのか。半年間で値上げを?熟成?させる狙いなのだろうか。しかも、9月初めには『(飲料缶に間に合わせ)11月に打ち出し、1月から』や『いや1月は無理だ。4月から』説が飛び出していた。気持ちがひとつにならず、各社各様のバラバラな感じだ。      (山)
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