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有限会社
日刊板紙段ボール新聞社

東京都文京区湯島4-6-11
湯島ハイタウンA-509号
TEL.03-5689-0121
FAX.03-5689-0120
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板紙・段ボール産業の総合紙。
紙器・段ボール企業を中心に機械・資材メーカーなどの動向をはじめ、箱を使うユーザーの動きも網羅。各種統計の分析なども充実。

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日​刊​板​紙​段​ボ​ー​ル​新​聞​社​
 

2017年 段談

 

2017年 段談

2017年 段談
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2月27日付
2017-03-06
 ▼原紙メーカーの現状は察しの通り。誰が見ても大変な事は理解できる。通常(何年か前)なら、価格修正に走っておかしくない状況だが、その雰囲気を感じない。しかも大手は『体力勝負を挑んでいる』のだろうか、『どこかが潰れる』事態になれば『上げやすい』との声も市場からチラホラ聞こえてくる。12月末原紙在庫は約45万トン、1月末は約48万トン。50万超えからみれば減ってはいるが、今は在庫の増減なんて、あまり関係ないか。
 ▼2月7日号コラムで触れた〝あの時期を逃したツケは…〟について、ある人から『何を指しているのか』と突っ込まれた。『原紙から製品までの修正時期ですか』と言われればそうかもしれないし、深読みすれば、『原紙側との交渉時期(期限)は昨年秋がギリギリだった』とも。『時すでに遅し』で、今はその話を持ち出せる状況にない。それにしても原紙キロ〇円の差は大きい。
 ▼大手段メーカー1月の生産量、伸び悩む中小やボックスを尻目に各社100%を超えた。一貫△グループは相変らず快調に飛ばし、本体はともかく子会社は『やり過ぎ』との声も。特にSは前年同月比108%以上、昨年も大きく伸ばしたうえにこの数字、立派だ。それにしても親会社からの原紙購入価格は、市場の中でも高めと聞いている。秘訣はどこにあるのだろうか…。      (山)
 
2月17日付
2017-02-22
 『飲料○○は複数年契約らしい』と最近よく耳にする。プロスポーツの話とばかり思っていたが、段原紙の指定紙でも複数年がトレンドのひとつになりつつあるのか。原紙メーカーにとっては決して少なくない量であり、期間が長ければ長いほど、安定生産が可能に。ユーザーは価格面での優位性をよりひき出し易くなるのでは、と想像する。
 ただ、1年以上も先の価格を決めてしまって本当に大丈夫なのか、単純な疑問が湧いてくる。契約条項には原材料など、不測の変動に伴う修正も含まれているようだが、一度決まった価格は強い。原紙サイドとしては下振れすれば、多少価格を突っ込んでいた場合、ホッと一安心となるのだろうが、ちょうど今のように、後々、予期せぬ高騰にみまわれたら…。舵取りは難しそうだ。
 そんなことは十分に考慮した上での契約形態のはず。何が最優先なのか問えば、やはり量になる。装置産業にとって稼働率が下がるほど、怖いことはない。まして業界の設備過剰は依然解消されていない。価格と量のバランスが理想だが、長期契約ゆえにロスが少ない生産体制を構築、思い切ったコスト削減が可能なのかもしれない。生まれるべくして生まれた両者に有益な戦略なのだろう。
 プロ野球選手の『○年総額○○億円』なんてニュースを観ているような、現実感のなさはやはり残るが。(浮)
 
2月7日付
2017-02-07
 ▼古紙高騰が話題になる。『こんなに上がって大変』で、しかも下がる気配を見せていない。原紙メーカーにすれば『もう限界』。ただ、段メーカー側から見れば『同系列がケースを安値で取りに行く』現状では、『あり得ない』。それにしても古紙最高値が25円で、C5引き取り価格□円、運賃込み△円。一部の引き取り価格なんて最安値を更新しつつある。ある社長が『業界のコスト構造が判らない』と話していたが、本当だ。
 ▼前号齊藤副社長インタビューであったように、ダイナパックは12月に老朽化したつくば2号機を止めE段の生産を停止するが、同様の動きは他にも出てきそう。僅かな量を自社で作るより、『生産性の高い他社から購入した方がコストも品質も上』と判断せざるを得ないのだ。白ライナを合紙機で貼り合せ、打ち抜いていた仕事も『大きく減った』とする関係者もおり、合紙メーカーは減少傾向。美粧系の仕事はC、A社など限られたメーカーにますます集中しているようだ。
 ▼さて先日、冒頭の古紙価格に関連して『原紙値上げ、ありそうですか』と聞かれた。メーカーや流通で得た感触では、個人的に言って『まだまだ』だ。『古紙は今月さらに高値を更新する』、こんな声も聞かれるが、先頭切る会社はごくごく限られている。〝たら〟〝れば〟は言いたくないが、あの時期を逃したツケは…。  (山)
 
1月27日付
2017-02-01
 ▼各地の新年会に出席、板紙や段メーカー多くの経営者とお会いした。昨年はどんな年だったか、今年はどんな年になるだろうか。話の中からポイント部分を拾ってみた。まず昨年の段ボール生産量が史上2番目と、思っていた以上に多かった事。しかも今年の予想も1%の増加で過去最高を更新する。もっとも良くてトントンとの見方があるのも事実だし、多くの中小段メーカーは『増えるのは大手の得意分野で、我々は蚊帳の外』、仕事量が増えた実感はほとんど無い。ドライバーを筆頭に人手不足も顕著に。『給料だけでは解決しない』と強調する社長もいる。これには加工賃、製品価格の修正など、段ボール産業全体の底上げが必要だが、大手は〝我が道を行く〟。
 ▼段原紙はどうだろう。重油が上がり始めたら、昨秋から輸出古紙価格が高騰、4カ月間で7円以上上昇した。為替まで円安に振れ、踏んだり蹴ったりだ。N段原紙委員長が『非常に厳しい。中国の春節ぐらいまで状況を見ざるを得ないが、見る時間もそう長くは無い』と意味深な発言をした。確かに落ちた(戻った?)原紙価格にいくつものコストアップ要因が加わったのだから、自助努力にも限界はあるだろう。この話を一緒に聞いていた段メーカー社長に『どう受け止めました』と尋ねたら、ひと言『願望でしょう』。まずは作り過ぎをどうするか。    (山)
 
1月17日付
2017-01-23
 ▼今年は年男、3月で60歳になる。『酉年』は商売繁盛に繋がる、商売をする人にとってより実り多い1年、というが我が産業はどうだろうか。全段連の段ボール需要予測では、過去最高の141億平米を達成する。最大の食品が1%、通販・宅配なども5%増と牽引役だ。もっとも大手が得意とする分野だけに、ボックスや中小段メーカーに良い影響があるかは微妙なところだし、量への期待より質を高める方が肝心だ。
 ▼中国の段メーカーと取引きある国内の会社から『日本の原紙を買いたがっている。紹介できますか』と頼まれる事や、複数の取材先で同様の話を聞く。向こうで段原紙が高騰し割安な日本の紙を使いたいらしい。既にある程度の数量がまとまった案件もあるという。現地に進出している超大手ユーザーの抵抗や政府がコントロールしている国だけに、どこまで価格を維持できるかわからないらしいが、低空飛行続ける日本の板紙業界にとっては、何とも羨ましい話だ。
 ▼新幸機械製作所(大阪市)は12月27日、民事再生法の適用を申請し受理された。昭和9年の創業以来、グルア部など独自の技術を数多く有し、最近では画期的な給紙部を開発、フィードロールレスに取り組んでいた。1月6日に債権者説明会を開き、経緯や今後の流れ等を説明したが、早期の復活を期待する声も多い。 (山)
 
1月7日付
2017-01-13

 全段連の17年段ボール生産量予測は、前年比1億4300万平米増の141億平米。実現すれば過去最高だ。この増加分を大手の大まかなシェアに当てはめ、配分してみる。
 ▽A社(28%)年4004万平米/月334万平米▽B社(23%)年3289万平米/月274万平米▽C社(7・5%)年1072万5千平米/月89万平米▽D社(5%)年715万平米/月60万平米▽E社(4%)年572万平米/月48万平米▽その他(32・5%)年4647万5千平米/月387万平米。
 当然、シェア通りに増加分が割り当てられるわけでないと重々承知している。が、一貫大手2グループの盤石さと、設備増強ぶりをみると、単純配分以上に2強にいくのではと思わずにはいられない。特に全需要の44%弱を占める関東地区では、ともに工場新設や設備更新で、従来から倍以上、能力アップした地域も。換算でいけば、関東では6292万平米増えるが、他社も重点的に強化しており、まだまだ満腹にはならないはずだ。
 量が伸びることは当然、歓迎すべきこと。加工食品向けなど安定土台の上に通販向けなど新たな積み重ねがあり理想的といえる。緩衝材も含め他包材からの変更もある。ただし、川上の原料高と必ずしも強くない市況感は17年も課題のはず。打破すべく、改善の機会があれば、さらに飛躍の年になるが。 (浮)

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