板紙・段ボールから印刷紙器までを網羅した専門新聞社です

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有限会社
日刊板紙段ボール新聞社

東京都文京区湯島4-6-11
湯島ハイタウンA-509号
TEL.03-5689-0121
FAX.03-5689-0120
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板紙・段ボール産業の総合紙。
紙器・段ボール企業を中心に機械・資材メーカーなどの動向をはじめ、箱を使うユーザーの動きも網羅。各種統計の分析なども充実。

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日​刊​板​紙​段​ボ​ー​ル​新​聞​社​
 

2015年 段談

 

2015年 段談

2015年 段談
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9月17日付
2015-09-24
 ▼子供がインターネットで買い物する事に違和感があった。欲しい商品を手に取って色や肌触り、履き心地を確かめてから『買おう』と思うからで、画面を眺めて購入する気が知れなかった。それがどうだろうか。短パン、靴、ストローハットからマリンブーツまでネットで買い続けている。デパート等の商品と同じ物で、しかも小柄な自分にとってはサイズで検索できる点もはまった理由。包装も少しずつ変わっているようで、中身より過度に大きな段ボール箱は届かなくなってきた。需要分野別で家電を通販・宅配が追い抜くとの見方があるが、この分野は大切に育てて行かなければ。
 ▼涼しくなったが、まだ熱中症に気を抜かない事だ。コンクリートに囲まれた都会は、太陽の日照りとアスファルトからの照り返しで、発表された気温よりも高い。先日も駅前ですれ違った小さな犬が動けなくなり飼い主に抱かれた。犬の背丈の温度は颪℃まで上がると言うから、歩けなくもなる。オペレーターに飲み物や塩飴を定期的に配っている段メーカーは多いが、貼合機周辺はスポットクーラーを活用しても汗だくになる。親しい社長が『暑い中、苦労して作った段ボールを安くなんて売れません』と話している。本当だ。
 ▼さて、老舗段メーカー○社だが以前に増して量を落としているようだ。資金は潤沢なだけに、やる気の問題か。      (山)
 
9月7日付
2015-09-15
 ▼原紙だけが上がり段メーカーの頭の中は?材料高の製品安?、先の見通しも不透明でネガティブ意見が多かった。製品価格の潮目が変わった訳では無いが、夏以降に取材した段メーカーは雰囲気も良く気持ちはポジティブだ。『ロス低減』『生産性アップ』に始まり『運賃』に『ロット』『納期』等を少しずつ改善、会社の収益向上につなげている。その効果がじわりと出てきたのか『紙がどうのより、各社それぞれがどうするかだ』と話す経営者が増えてきた。最近『そろそろ…』と大手の経営者が言った。こんな気運を待っていたのかも。但し、数量不足が悩みの種。
 ▼『副資材なんて安ければ安いだけいい』ふざけた担当者もいれば、『副資材に目くじら立てても。無ければ運べないのだから』。価格か品質か、本当に色々な人がいる。中小段メーカーにどれぐらいの比率でしょうね、と尋ねたら半々ぐらい、との事だった。少し前まで鷹揚だった某菓子メーカーも様変わりしているそうだ。商社含めた段ボール側から知恵を付けてしまった影響も無きにしも非ず、だろう。先日はある段メーカーの営業が某得意先から『高い安いじゃなく価格の安定が一番』と言われ、『素直に嬉しかった』と話していた。『安ければいい』だけの担当者には、こちらの要求が通らなければ売らなければいい、と思う。それ程、日本の段ボール箱は安いのだ。(山)
 
8月27日付
2015-09-03
 ▼全体の生産量はまあまあだ。特に大手の数字は一部を除き好調。冷夏の予想が外れて猛暑となりビールや飲料などが大きく伸びた。ただ量は良くても『設備を改善しロスを減らさなければ赤字だった』とは中小段メーカーだ。新規など切り替わる度に少しずつ価格を改善してはいるが、上がった原紙代のカバーにはほど遠い。ガス価格が下がり一息つけるが、他の原材料は全て上昇、経営を圧迫する。新聞に掲載されるユーザーの好決算とはかけ離れている。
 ▼原紙価格の先行きには色々な見方があるが、『△社は再値上げなんて頭にない』、こんな言葉に代表されるのか、最近は『現状のまま』が増えたように思う。量的に見れば大きく伸ばしたのはDで取引の無かった中小や一貫に近い段メーカーでも使い始めている。負けじと『○トンまで増やしてください。そうすれば…』とは□製紙。以前から見れば数を減らした板紙メーカーだが、やっている事は昔のまま。
 ▼ボックスはどうだろうか。『何もしなければジリ貧』と話した社長がいたが、中堅以上の会社は設備投資も活発。強みはやっぱり迅速な小回り。『翌日配送なんて当たり前』と言う。大手間のような価格競争に巻き込まれたら大変だが、『量を欲しがる会社(ボックス)があるのも事実』。但し、無理に横取りした注文は不思議といつの間にか戻ってくるそうだ。  (山)
 
8月17日付
2015-08-24
 ▼段ボールでも欧州などでデジタル印刷機が工場で動き始めたが、ドイツのMさんによると『印刷・紙工関係の展示会でも今後は機械よりコンピュータやソフトが多く出展される』と言う。記者のような頭の固いアナログ人間には想像もつかないが、紙工関係での物作りはどう変わってくるのだろう。
 ▼国内FFGメーカーでも新たな動きが出始めた。伸び代のある海外を活発化させる企業もあれば、国内強化の動きも。◇社には段ボールではなく紙関連機械メーカーと部品供給する話が。コストを下げたマシン作りも進めているようだし、各社ともに忙しそう。
 ▼台湾製印刷機。一時は全国どこへ行っても話に出たが、このところ話題にのぼる事も減ったと思っていたら、10数台採用した一貫とは異なる大手段メーカーの新工場へ入るようだ。平盤用のプリンターとして使うのか。また台湾製では□社のマシンがボックスへ納入されたようだ。
 ▼さて昨日、首都圏のボックスから『○傘下の同業がシート代以下で近県まで売り歩いている。〇の方針で値上げどころか、とにかく量狙いだ』とメールを頂いた。『この時期にあり得ない。裏がある』とも書かれていた。当初から動かないグループの主力企業もあったが、ここまで酷いとは…。利益率の高いボックスまでダメにしてしまう。紙業界を代表する会社もレベルが落ちたものだ。 (山)
 
8月7日付
2015-08-06
 ▼『段ボール以外で収益を上げている会社は安売りする』、このように言われる事も多いが、過去ボックスでも段メーカーでも、段ボール以外の商売に手を出し傾いた会社を何社も見てきた。先日ある社長が、『うちは段ボールだけ』と話していたが、段ボールだけで充分伸ばしている企業は何社もある。紙系の中ではまだまだ恵まれており、伸び代や可能性ある産業だ。
 ▼値上げが進まず段原紙の再値上げを望む声が一部にある。原紙は上がった方が良いのか、膠着状態を打破する意味ではそうなのだけど、『今上がったらひとたまりもない』と言ったA社長。四方八方塞がって身動き取れずにいる現状では、そう思いたくなる気持ちもわかる。△社の非価格戦略、どう実を結ぶか、期待したいところである。
 ▼『体力勝負』、公取の一件からこんな言葉が聞かれるようになった。『大手も中小も公平に競争しろ』らしいが、段ボールのような差を付けにくい商品でこれが始まったらどうなるのか。『会社数が多過ぎる』と言う大手もあるが、得意先は千差万別だ。それに中小のコルゲータがいくら減ってもたかが知れている。大手の新工場や更新マシンは中小の3倍以上の能力があるのだから。何度も書いているが、ユーザーだって仕入が大会社ばかりになれば困ると思う。中小段メーカーやボックスの存在意義は大なのだ。   (山)
 
7月27日付
2015-07-29
 ▼『値上げは6割以上終わっている』、某地区の大手段メーカー営業幹部が同じ地区のボックス社長に話したそうだ。『値上げを進めなかったのは、中小の方じゃないの』とも言われたが、この会社含めて大手段メーカーが発信している?値上げの進捗状況?には違和感がある。周辺で耳にする状況ともかけ離れており、実際、聞かされたボックスへのシート価格は1円も変わっていない。ユーザーに対して、陥没品を10銭でも上げれば値上げだろうが、どの程度改善できたのか。この四半期の短信が見ものである。なお大多数の中小経営者は独自で動いてはいるものの『値上げをやりたいが、その環境・雰囲気にない』と思っている。
 ▼大手が?進んでいる?、?動いた?、事について中小はどう見ているのか。『量を減らしたメーカーは確かに率先して動いた』と各社ともに話すが…。さて、手元に某県の青果物関係の落札価格一覧表がある。どこの会社(段メーカー、ブローカー等)がどのケースを落札し、その価格まで詳細に書かれている。先方にしたら、落札価格を入札業者に明かす事で価格に対する抑止力に出来るのだろう。ケースを落とした会社はそれぞれだが、多くは某社系列だ。これで見る限り、紙代にもならない赤字ケースもあった。何10万単位の発注でもない条件でこのあり様。採算が改善されるとはとても思えない。    (山)
 
7月17日付
2015-07-21
 ▼トーモク、セッツカートンの新工場に据え付けられるマシンは350?のようだ。特に長野は新設だけにそれなりの影響がある。同県は中小や製紙系段メーカーの製箱増強も相次ぐ。過去には勢力争いもあったが、MとRの大手2社が力を持ってリードしてきた地域だけに、その2社以外が出て来るとなると県内の地図はどう塗り替わるのだろうか。◎メーカーの増強分は引き受けるようだが、最新技術を集結した工場作りを見ればユーザーの方から吸い寄せられていくのかも。
 ▼南九州地区。熊本県では一昨年、K社が工場を新設しコルゲータが1台増えた。その影響を同地区の段メーカーに聞いたら『さすが理事長会社。量を追うような事はしていない』と言った。ここも地場企業がしっかり根を張り、本土から沖縄への売り込みはあったにしても比較的落ち着いていた。火の無いところに煙は…、ではないが、最近『用地を手当てした』と耳にした。北九州にも工場を持つ◇社で『○県○市、1万坪程度』と具体的に。本当だろうか。
 ▼東京に近い□県。噂に上がっているのが某社の子会社本社工場移転計画。近くへ移るらしいが、移るだけで終わる訳が無い。当然、貼合や製箱機は増強させるだろう。圏央道周辺では中小含めて設備投資が相次ぐ。将来を見据えて各社必死だ。価格問題もそうだが、自分で出来る事はきちんとしておこう。(山)
 
7月7日付
2015-07-10
 今年の舎人会研修会は千葉県にある網元旅館『ろくや』。急用があったTさんに代わり、M紙業勤務の経歴を持つMさんが飛び入り参加、7名で賑やかに出掛けた。
 ろくやは岩井の網元が経営する旅館、魚が美味しい事で知られている。船盛りは地魚中心に14種、この他15?もある巨大な岩牡蠣、伊勢海老、アワビ、煮魚など魚料理が次々と並ぶ。自分は食べずにコンパニオンに食べさせる○さん、85歳にしてAKBの話題で盛り上がる強者も。男はいくつになっても若い女性が好きなのだ。宿泊時も満室だったが、別館を貸し切りにしたのでゆっくり時間が経つのも忘れて楽しんだ。
 車で移動中、『珈琲が飲みたい』とI会長。その瞬間、目に入ったcoffeeの小さな青い看板、それに惹かれてトンネル横にある未舗装の細いガタガタ道を進めば、吉永小百合の主演映画『ふしぎな岬の物語』の舞台になった喫茶店があった。地元の人からよく分かった、と声を掛けられた。行き当たりばったりにしては出来過ぎだけど、これも日頃から一生懸命仕事に励んでいるご褒美か。I顧問の計画に従い内房から外房、養老渓谷で遊んだ。何となく寂れた感じもしたが、平均年齢74歳の一行は精力的に飲み、食べ、動き回った。
 最後に隣で寝ていたS部長、記者の鼾が煩いのか部屋を出てリビングで寝ていた。すみませんでした。 (山)
 
6月27日付
2015-07-01
 ▼『箱の価格が上がるなんて思えない』とは段メーカーA社。『うちはやってるよ』と顔を合わす仲間は口を揃えるが、『動いていない』と言う。『動いていない、と言うよりは動けないのだ』と付け加えたが、中小段メーカー独自で復元できる得意先は知れている。『1社だけの納入先に新しい価格を持ちこんだら、近隣の同業者から見積りが入った』、量なんて僅かな顧客にまで入り込もうとする。中小の中にも拡大路線が存在する。
 ▼『もう一度、原紙が上がったら…』と取材後の雑談で話した中小段メーカー。満額では無いにしても被り続ける事には限界がある。『上がれば動いていない大手段メーカーも動かざるを得ない』としたが、『原紙も段ボールも新設設備で能力は過剰』だ。それでも記者の周りではずっと以前から『今の原紙価格では動かない会社が多過ぎる』として、再値上げを求める声があった。製品値上げには大きな労力が伴う。しかしやる以外に道は無いのだが。
 ▼某大手の落ち込みが一段と激しい。3月から、稼働益を取りに行く方針に切り替えたが、出張先で聞いた話では、○や△工場は7割近くまで落としている、と言う。比べて伸ばしているのは一貫系含めて新工場建設組。ある会社は南九州でも用地を確保したとかしないとか。このところ全体的に量も芳しくなかった。気に掛ける要素が増えている。(山)
 
6月17日付
2015-06-19
 ▼製紙業界で第3極作りが進んでいない、と一般紙に大きく出ていた。大王、北越紀州、三菱製紙、提携のごたごたから書かれたのだろう。資源集中等など考え方は色々あるだろうが製紙産業で会社を巨大化するメリットがどれだけあるのだろう。製紙と言えば、新聞・印刷用紙が花形で、板紙は「がみ」、「かみ」と区別されていた。それが今や段原紙をはじめとして大黒柱だ。これで製品まで価格が浸透すれば、何も言う事は無いのだが…。
 ▼小さなボックスを取り巻く環境は厳しさを増す。段メーカーの自家消費は70%を超え、加えてシート購入価格は大手ボックスと驚くほど異なっている。『うちから買った方が段メーカーより安いですよ』、こんな冗談みたいな話があちこちで出るぐらい価格は乱れ、『幅は○円以上』とも。今回、修正を迫られた大手もあったようだが、小さな会社との差は縮まっていない。
 ▼『3千あったボックスの数は1千社ぐらい』、ある大手の営業と話したが、『まだまだ数は多い(段ボールもボックスも)』、と言う。ボックスから見れば、今回は『段メーカーが淘汰される』番。しかし会社数がいくら減っても良くなるとは限らない。製紙業界を見たって明らかだろう。中堅ボックスが産業を良くするには『普及している、皆が作りやすいA式を上げてこそ本当の底上げ』と言った。一理ある。(山)
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