▼事務所周辺で老舗ホテルが数棟閉館、と少し前に書いたが、知り合いの鮨屋は店舗を中国人に売却した。上野で幅を利かせていた有名焼肉屋(親しい機械屋さんが好きなお店です)は数カ月閉めて改装中、色々だ。コロナの影響、『いきなり需要が消滅する訳じゃない。少し落込んだぐらいで段ボールはまだ恵まれている』こう話した大手経営者がいたが、本当にそうだ。頼まれた製品を作る加工賃商売、普通に考えれば絶対に損はしないはず。それが『どう計算しても紙代に届かない』、中小から見れば赤字の箱が出回ると言うから不思議である。
▼『ごく限られた地域の出来事を、さも大きく書く』『取った取られた、やっている事は専業も中小も同じだ』、このように反論された事があった。今は点でも線になりいずれ面になる事もある。しかも中小・専業は原紙部門を持っていない。それも市場原理で済まされたら…。一貫が古紙手当、原紙製造・販売から全部ごちゃ混ぜにして、専業と段ボール製品で勝負するのであれば、専業はどう競争して行けばいいのだろうか。『みんなが集まって知恵を出さなくては』、複数の人から聞いた事がある。一貫は2社しかないが、段メーカーは180数社、ボックスも千数百社ある。知恵を出し合い良き案を話し合おう。その先に提携、同盟のような〝形〟があってもいいのではないだろうか。 (山)