▼『広域ユーザーが決まり始めた』と耳にするが、ある経営者は『満額ちゃんと決まった(原紙)のは中小段メーカー向けだろう』と言った。『中小は数量だって知れており、決着付けるなら量があり価格の安い特定ユーザーに対してだ』と話す。超大手向けで納入メーカーが入れ替わった噂も出ているが『ここの部分をしっかり上げるだけで、段ボール業界全体の利益は大きく増す』。
▼今でも『紙を潰す事がベースにある』と指摘される一貫系段メーカー。今回の値上げでもシートは様子見を決め込み、一番最後に出した見積りも他社より低めだったよう。但しここにも言い分があった。『うちばかり言われている。最初に値上げを打ち出した会社こそ先頭切るべき』、確かに原紙値上げを言い出した会社の動きもそう変わらなかっただけに、『一理ある』。
▼東北から九州まで親しい経営者に進捗状況を聞いた。経済紙に原紙値上げの記事が出てから『弾みがついた』の声も。『大多数のお客さんの改定が決定、目処がついている』『順調に決まっている』『○月○日から、でほとんど決まる』から『まだまだ額で3割に満たない』まである。色々だ。遅れている会社がやっていない訳では無いのだから、その地区全体で動きが鈍いのかもしれない。ある地区では『一貫がやらないから、うちがやる』と頼もしい段メーカーもある。そう、頼ってばかりではダメである。
▼さて3月の大手段メーカー生産量、稼働日が前年比マイナス1日ながら、8社中4社が103、102%をあげた。マイナスは専業の98%など3社と大手の中で濃淡が。これは値上げに対しての動きの差? (山)