板紙・段ボールから印刷紙器までを網羅した専門新聞社です

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有限会社
日刊板紙段ボール新聞社

東京都文京区湯島4-6-11
湯島ハイタウンA-509号
TEL.03-5689-0121
FAX.03-5689-0120
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板紙・段ボール産業の総合紙。
紙器・段ボール企業を中心に機械・資材メーカーなどの動向をはじめ、箱を使うユーザーの動きも網羅。各種統計の分析なども充実。

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日​刊​板​紙​段​ボ​ー​ル​新​聞​社​
 

2009段談

 

2009年 段談

2009年 段談
3
 
6月7日付
2009-06-04
  記帳口から戻った通帳を見ると、見慣れない会社名が印字されている。振り込まれた金額は購読料だ。会社に戻って顧客台帳を開くと、やっぱりその社名は見当らない。取引銀行へ尋ねると、依頼人の銀行に問い合わせ後、連絡してくれるという。
 翌日、気になるので電話をすると「昨日もご説明させて頂きましたとおり…」のフレーズを繰り返しながら、現況報告された。やりとりをテープで録音していたのか、と思うほど再現してくれたけど、話の分からない顧客が多いという事だろうか。
 私はこのフレーズが好きではない。でも自分も仕事用としてたまに使ってしまう。相手の反応にムッとした時に使うから、嫌味でもある。だから電話を切ったあと、ちょっと後味が悪い。
 ムカムカが治まらない。大きなストレスを受けたらまずはきちんと受け止めてから、別なことをして解消するのが良い、とテレビの健康番組でやっていたので、別の仕事を始めた。それは購読料の振込みのお願いの電話だ。担当者が不在の場合の対応ひとつにしても、部署の良い雰囲気が伝わって来る会社。皆が外回りの中、ひとり営業所できちんと電話番をしている女性の気配を感じると、ストレスは消えていった。
 という訳で読者の皆様、想像も付かない社名に変更されたら、入金前にぜひご一報下さい。     (晴)
 
5月27日付
2009-05-26
 雄鶏(おんどり)社が破産手続き開始、先月中頃に飛び込んできたニュースだ。男性には知られていないが、編み物や刺繍・手芸関係の実用書を数多く発行し、たくさんの女性に親しまれてきた老舗出版社である。
 ここの社長、高校時代の親友の友達。作家の向田邦子さんも在籍したことがある有名出版社と業界紙では比較にならないが、それでも活字や書籍に関係する仕事として親しみがあった。
 バブルの頃、銀座でご馳走になり首都高5号線で自宅に帰る途中、本社ビルのすぐ横を通る。屋上に風見鶏みたいな大きな鶏が飾ってあるのですぐにわかるのだ。遅くまで明かりが灯っており、ちょうどこの頃、育児や料理関係にまで仕事の幅を広げていたんだと思う。本屋で雄鶏社の料理本を見つけると、思わず手に取ったこともあった。
 一昨年、神楽坂に住むSさんから鰻屋へ招かれた。鰻屋の斜め前が本社ビルのあったところ。お店の人に尋ねれば、引っ越したと言う。きっと大きな自社ビルでも建てたんだろう、なんて考えていたのだが…。
 会社を潰さず継続的に発展させるにはどうしたらいいのだろうか? やはり自分の身近なユーザーに密着し地道な努力を根気よく続けることしか無いのだと思う。業界はこれからが正念場、踏まれたら奮発し、本気で自助努力すれば必ず道は開けてくる。   (山)
 
5月17日付
2009-05-18
 『生産量が激減している他産業と比べれば段ボール産業はまだ良い方だ』、講演などで幾度と無く聞かされた話であるが、段ボールにどっぷり浸かっていると、そのことをすっかり忘れてしまう。
 激減する産業の経営者からすれば、減ったとはいえ10%ぐらい。物流に欠かす事の出来ない包装資材として、まだまだ活躍も見込まれる。原紙値下げから始まった一連の価格修正も「粛々と浸透している」(中部段メーカー社長)ようで今を乗り切れば「明るい未来も見えそうだ」(同)。
 先日、商業印刷メーカーの社長が「段ボールについて教えて欲しい」と尋ねてきた。ユーザーがデジタルプリンタで印刷する時代。縮小していく印刷事業から幅を広げようと段ボール箱分野に打って出るという。「利益率は?」「生産量の推移は?」など色々聞かれ、つい「利益率は低いですよ。ボックスメーカーの廃業も目立ちます」とネガティブな返事をしてしまったのだが、当の社長は「面白い産業」とやる気満々。段ボールの知識や生産技術を勉強し、中・長期的な戦略を立ててから、ボックス業を始めることになる。
 収益の柱だった既存商品も時代の趨勢で陳腐化することがある。口ばかり達者な若者が増えている中、この社長からは『開拓精神を忘れず、何よりも行動を起こすことが先決』であることを教えられた。成功を陰日向から応援したい。  (山)
 
5月7日付
2009-05-07
 小紙の経理を管理している会計事務所から、1人の若者が独立、税理士事務所を開業した。まだ30代前半だが、5、6年前から着々と準備していたようだ。年齢は一回り以上離れているが気は合い、よく食事をしたりした。
 このK君かなり太っている。身長も180以上あるが、体重は少なく見ても150?以上。うちの応接セットの椅子に座るとお尻がピタッとはまってなかなか立ち上がれない。多くの方がこの椅子に座ったが動けなくなったのは彼だけである。
 昨日、久し振りに会ったが、更に大きくなっていた。勤めていた時は電車や地下鉄を乗り降りし、出勤前にはプールに通っていた。それが今はどこへ行くにも車だ。パソコンや資料を持ち歩くので、どうしても車になる、と言い訳する。きっと家ではほとんど動いていないのであろう。
 沖縄で聞いた話だが、歩いている人の50%が「あそこへ行くなら車で」と感じる程度の距離、つまり半分の人が歩けると思った距離が「抵抗無く歩ける距離」という。日本では300?がその距離とされているらしい。 車を使い過ぎたと言えば先日会った商社のE先輩もそう。健康そのものだったが歩かなくなり体重が増えた結果、血圧が高くなったとぼやいていた。
 さて、いずれK君に管理を任せようと思うが、その前に身体の方が心配である。まず車に頼らない生活を実践して欲しい。  (山)
 
4月27日付
2009-04-28
  『経営とはアクセルとブレーキの繰り返し。アクセルを踏み込む時もあれば、急ブレーキを踏まなければならない環境にも』『階段には必ず踊り場があるように、経営にも次のステップへ移る前に息切れしないよう立ち止まれる踊り場が必要』―と、昔から言われている。
 今年の段ボール生産量は当初の予測では125億平米だが「生産減は底をうったが、どこまで回復するか。段ボールも予測通りにいかないのでは」とは段メーカーの営業幹部。仮に125億としても前年比で10億平米減る計算だから、コルゲータ1台当たり平均250万平米とすれば33工場以上の注文が目減りすることになる。
 数量的には大変だがもう「規模拡大」「売り上げ至上主義」の時代ではない。段ボール産業の調査に来たアナリストは「加工賃商売なら材料が上がり下がりしてもそれ程影響ないでしょう」と話していたが、それが段ボール産業本来の姿なのだ。
 4月から始まったシートの調整は、粛々と進んでいる。昨年ケースを値上げできなかった客先を持つボックスにとっては、恵みの雨になるが、値下げ圧力をかける大手エンドユーザーからの仕事は、断れるくらいの気持ちで頑張りたい。
 今まで走り続けてきたのだから、足踏みする余裕を持つことも大切である。地域では中小の影響力も大きい事を忘れずに。  (山)
 
4月17日付
2009-04-17
 子どもの頃、田舎へ遊びに行く電車の中で、座席に横座りするお婆さんがいた。その姿を見るたびにすごく変な感じがした。でもその光景は、販売の仕事をしていた従業員の休憩所でも、たくさん目にした。仕事中ずっと立ちっぱなしで足がだるいのだろう、とそのとき初めてわかった。そのスタイルは年配の女性がするもので、若い娘はだるくてもするもんじゃないと思い込んでいた。 
 事務職をするようになると、いろんな姿勢で仕事する人がいることに気が付いた。忘れられないのは、ある会社の女性上司で、スカートなのにくずかごに片膝を立て仕事をしていた。彼女の机の引き出しは常に開きっぱなしで、よく体をぶつけた。「危ないですよ」と言いながら、勝手に閉めると、「この方が仕事しやすい」と言い返され、思い切り開けられた。今では、すっかり私もそうしている。
 座って仕事をする時間が長いと、以前なら足を組んだり、あぐらをかいたりしたけれど、ここ数年はすっかり横座りが定着してしまった。周りの目というのが全く気にならなくなった。今はもう体が楽ならそれでいい、と開き直っている。映画館だろうと、車の中だろうと、飲食の場であろうと、このスタイルが1番、楽だ。これが中年になった証拠だろうか。電車の中のお婆さんの気持ち、今ではすごくよくわかる。        (晴)
 
4月7日付
2009-04-08
  これまで環境問題に後ろ向きだった米国も、オバマ新大統領が環境事業拡大によるニューディール政策を打ち出すなど、世界的な関心が高まっている。日本国内でも、昨年末に開かれたエコプロダクツ展が過去最高の来場者を記録。比例して小中高校生の来場が2万人を超え過去最高となった。その中で、段ボールの人気は意外なほど大きかった。
 図画工作の材料か、あるいはスーパーやデパートでよく見かけるからか、身近な存在として感じているようで「段ボール」と口々に呼びながら走っていた。頑丈で、どこか温もりのある箱やシートに触れ、愛着を感じているようだった。
 リサイクル率95・5%を誇る段ボールだが、使用後ゴミになると思っている人はまだ少なくないらしい。しかし、生活を支える身近な製品、必需品としての認識は決して低くはない。ならば、もう半分は達成したようなもので、環境意識の高まりに併せて、段ボールを再認識する機会はこれから自然と増えるだろう。
 昨年はハガキ等の古紙配合率偽装問題で幕を開けたが、それも裏を返せば環境意識の高まり故に起こった事件だった。今年も環境への関心は一層高まっており、いずれは環境配慮品しか使用できなくなる時代がやって来るかも知れないが、100年も愛され続けてきた段ボールは今後ますます必要となるだろう。      (菅)
 
3月27日付
2009-03-30
プラス思考が良いという風潮がある。そう思うし、人から「ポジティブですね」と言われれば何だか褒められた気持ちになる。実際、どちらかと言えばプラス思考の人間だと思っていた。
 ある冊子に、コップ半分の水を見て『まだ半分もある』と思う人は楽観的でプラス思考、『もう半分しかない』と思う人は悲観的でマイナス思考、とあった。これだと間違いなくマイナス思考で考えてしまう。
 五体不満足の著者である乙武洋匡氏。不自由な身体で、何にでも挑戦し前向きで明るい男だと思っていたら、本人曰く「社交的な根暗人間」なのだそうだ。「家に帰るとほとんど喋らず、頭に浮ぶのはマイナスな事ばかり」と著書にある。まぁ無理をしてまで明るく振る舞う必要は無いという事なのだろう。人それぞれ、居心地のいい感覚は違うのだから。
 それにしても昨年
 
3月17日付
2009-03-16
 ここ3週間ほど胃の調子が悪い。鈍い痛みがあり食欲も無い。体重は3キロ減った。以前、胃カメラを飲んだ時「ポリープがありますね。定期的に検査した方がいいですよ」と注意され2、3年は続けたものの何の異常もなく止めていた。
 「ポリープ悪いんじゃないの?」「痩せましたよね」等など周りから言われ、嫌々検査を受けてきた。予診室で血圧を測り喉の麻酔が効くまで看護師さんとバカ話をしていると黒いカーテンで仕切られた検査室から「あーこりゃ肝臓も悪いわ。おまけに動脈瘤まである」と大きな声が聞えてくる。悪い所をそんなふうに言うこと無いのになんて先生だ、と思っているうち自分の番に。
 検査台に横たわると「ふーん、ポリープ。色々あるからね、よく見ましょうか」、最初から嫌な感じで検査はスタートした。「はい、これを噛んで。肩の力を抜いてー」「中々飲み込むのがうまいな」、まではよかったが「おっ、これだな」「あーよく見えないなー、ここもか、粘膜被っている」と、人を不安がらせるデカイ声が耳元で響いている。「うるさい、終わってから話せ」とひと言返したいのだが、喉から管が入って涙目では・・・。
 幸い異常は無く、先生から「今日1番きれいな胃でしたよ」とお墨付きも。そんな悪い先生じゃなかった、なんて勝手に思いながら飲み屋の暖簾をくぐって一杯やった。 (山)
 
3月7日付
2009-03-09
  レンゴーに続き王子も段ボール原紙、加工製品の値下げを発表した。原燃料が下落し始めた頃から燻っていた値下げ。とうとうその局面がやって来た。原紙は4月からキロ5円、製品は4月以降それぞれ個別の取引条件、値上がった時期や金額にあわせて公明正大に調整する。
 段ボール製品は、上げる時はユーザーへ何度も足を運び粘り強く交渉。日数もかかる。昨年の値上げでもユーザーによっては転嫁が大幅に遅れた。決まらなかったユーザーさえ存在する。
 王子チヨダコンテナーの石田社長は「製品値上げが3か月遅れた所は当然値下げも3か月遅らせ、原紙が10円できていない所、例えば6円なら1円だけ対応すれば、5円は完全にカバーできる」と話していたが、その通りで、最初から目標を低くする事はない。同社長は「新しいルール作りの契機になるかも」とある意味期待を込めていた。
 各社それぞれレンゴーへの意見もあるだろうが、先回りして根拠の無い事をあれこれ考えてもしょうがない。「皆が同じベクトルで進むべき」とは中小の経営者。そうでないと過去の悪いパターンにはまってしまう。
 大手A社の生産量は1月が80%台後半で2月は80%前半。中小だってそう変わりは無い。これだけ量が落ちているのだから、せめて積み上げてきた加工賃だけは、守り通すべきである。   (山)
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