板紙・段ボールから印刷紙器までを網羅した専門新聞社です

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有限会社
日刊板紙段ボール新聞社

東京都文京区湯島4-6-11
湯島ハイタウンA-509号
TEL.03-5689-0121
FAX.03-5689-0120
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板紙・段ボール産業の総合紙。
紙器・段ボール企業を中心に機械・資材メーカーなどの動向をはじめ、箱を使うユーザーの動きも網羅。各種統計の分析なども充実。

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日​刊​板​紙​段​ボ​ー​ル​新​聞​社​
 

2009段談

 

2009年 段談

2009年 段談
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2月27日付
2009-02-26
 既報の通りタチバナ産業が日進カートンを吸収した。日進カートンではピンと来ない人も”萬平さん“と聞けば、業界歴の長い人ならあのふくよかな顔が頭に浮ぶと思う。
 平岡萬平さん、終戦直後の昭20年9月に段ボール業界へ入った。日本段ボール協会の第1回発起人会に出席した最後の現役経営者でもある。一時はコルゲータを動かしたが、ボックスに転身、紆余曲折を経て現在のケース販売業へ。それでも「人間対人間の付き合いを大切」にし、最後まで大手食品メーカーと繋がりを持った。
 業界内での交友関係も幅広く、大手流通の経営者と定期的に会食する「章平会」は100回近くに。我々業界紙とも親しく、酒席へ何度となく呼ばれ『業界感』を聞かされた。長野のボックスメーカーK社との提携に同席し、潰れるまで飲んだ事も。趣味のゴルフは平成10年には2222回を達成。大正生まれには見えないほどお元気だったが、後継者作りに失敗した。
 段ボール産業を「地味ではあるが素晴らしい商売」と言い続けた萬平さん。今後を託したタチバナ産業は、野原将彦社長が積極経営する大手ボックスメーカーだ。
 昨年夏には食品物流加工会社を買収し同分野へ打って出て成功、段ボール・プラダン・食品物流加工を3本柱に磐石な体制を確立する。野原さんに任せれば安心だろう。 (山)
 
2月17日付
2009-02-15
 昨日は『舎人クラブ』の新年会。会場は「シャン・ドゥ・ソレイユ」、舌を噛みそうな名前だが、生まれて初めて食べる本格ベルギー料理なのだ。記者は名前ばかりの幹事、こまめに動くIさんに毎回おんぶに抱っこでは申し訳なく、偵察兼ねて少し早目にお店に入った。
 重厚な煉瓦造りの外観、流行の隠れ家的な店構え。緊張して覗くと、シェフが「カジュアルなブラッスリーです。ムールをつまみに楽しくやって下さい」。言ってはくれたものの、通されたのは3階の個室。間違っても普段入らない雰囲気だ。
 1階にずらりと並んだ40数種類のビール。ラベルも個性的で造り手が想いを込めてデザインしたのだろう。もちろんベルギービールなど飲んだ事は無く、過去耳にしたのも『修道院ビール』ぐらい。
 このお店の推薦者はNさん。あと数年で米寿のはずだが、新鮮な情報・豊富な知識にはいつも驚かされてばかりいる。ちなみにベルギービールは多種多様で、800以上の銘柄があるという。
 今回参加したメンバーは6名、一番下のTさんが今月65だから平均年齢69。全員が現役バリバリ、開発や社員教育、新規事業に力を入れ、それぞれの分野で活躍中。
 今年は『耐える年』らしいが、先輩達を見ていると、仕事の中に楽しみや喜びがありそうだ。同時に、先を見据えた考え方がいかに大切か、教えられる事は山ほどある。 (山)
 
2月7日付
2009-02-05
 12月に開催される環境総合展示会「エコプロダクツ」を取材すると、製紙・段ボール以外の出展企業でもブース装飾に年々段ボールを使用する所が増えているとの印象を受ける。このことは、例えそれが段ボール色の紙を鉄柱に貼っただけであったとしても「段ボール=エコ」という段ボール産業に携わっている人であれば自明のことが、イメージとして一般に広まってきたひとつの証拠であろう。
 無論、古紙の回収から原紙への再生という一連のリサイクルシステムやシートの軽量化など、製紙・段ボール産業自体が長い年月をかけ高い環境適正を構築してきた事実と、それをアナウンスしてきたという努力が根底にはある。ただ、環境という現在進行形な問題でありながら、一方で多大なイメージと経済的な価値をも含んで進んでいく大きな潮流が生まれ、今後も消えないならば、包装資材としての段ボールにとって願ってもない追い風であり「新たな付加価値」が加わったといえるのではないか。
 今年日本で誕生して100年を迎える段ボール。成熟した包装資材であるがゆえに、今後の人口減少に伴う少子高齢化の影響は生産量に直結すると言われている。この新たな付加価値が「他に代わりがない包装資材」から「他に代わる必要のない包装資材」として広く社会に認知され、次の100年を疾走していく糧になる。 (浮)
 
1月27日付
2009-01-26
 いつも何かを考え模索し続ける人は、木の葉が散る音さえヒントにできると言う。昔、鮮度保持や保冷・断熱、防水など機能性段ボールばかり開発している経営者がいた。量産品である通常の段ボールで価格競争を強いられ会社が傾き、自社でしか作れない製品で再勝負しようと考えたのだ。
 ゴミ箱を漁るので有名だった。本人曰く「ゴミは宝の山。色々なヒントが埋もれている」。他人には理解できないゴミでも、新製品への糸口を見つけ出し成果に結び付けた。もらった情報、見つけた情報を活かすも殺すも人次第、とはよく言ったもの。得た情報をどう自分なりに噛み砕いて活かすかが大切だ。
 身近な機械メーカーにも同じ様な人がいる。アイキ工業の秋山会長である。創立して40年以上になるが、それ以前から画期的な装置を開発していた。現在でも名前を聞けば分かるし、多くの段ボール製造ラインで活用されている。
 会長、寝ても覚めても製品開発する、仕事が趣味みたいな人。とうとう年末には、機械のみならず段ボール原紙を使った今までに無い素材まで作り出してしまった。特許の関係で詳しくは書けないが、段原紙に同社得意のエンボス加工を施し、段ボール同様に3枚の紙を張り合わせるもの。「段ボールに変えようなんて思ってもいません」、笑いながら話しているが、『段BOSS』中々の優れものだ。
        (山)
 
1月17日付
2009-01-17
小紙は本年も、インターネットでは知ることが出来ない現場に深く入り込み、各種問題に鋭くメスを入れた企画に注力します。
 記者は段ボール・紙器業界の未来は明るいと考えます。昨年開催されたエコプロダクツ展では、各業界のリーダー企業がブース展示や自社製品に段ボールを採用しPRを行っていました。化成品や金属など各種再生資源を扱うリサイクル企業も昨年は多数立ち上がったものの、価格急落で事業継続に支障が出ている事例が少なくありません。しかし、その中で古紙は他の素材と比較して底堅く、今まで地道かつ堅実に行ってきたリサイクルや品質の追求は、この時代に一層輝いています。
 これらは市場も高く評価しており、昨年の業種別日経平均株価の年間下落率では、自動車が全業種中最大のマイナス颶・8%を記録した中、円高の影響もあったものの紙・パルプ産業が1・7%で最も健闘した業種だったことからも分かります。そういう意味では、経済のけん引役を担った自動車のように、社会の期待を受けそれを実現する義務が課せられました。今こそ、安定した価格のもとで経営を安定させ、将来にわたり社会へ責任を果たす体制作りに注力する好機です。
 小紙はその流れを推進し、結果として社会全体並びに当業界に属する全ての人々が、安定した生活を送れるよう論陣を張っていきます。      (水)
 
1月7日付
2008-12-17

 ▼景気の悪い話ばかりが飛び交う中、「気持ちが大切だよ」と友人のひとりが元気付けるように言った。コラムでもそう書いてきたように頭ではよく理解しているのだが、現実に親しいメーカーが破綻したり廃業すると、少々気持ちは落ち込んでしまう。
 先日もあるメーカーから手紙を頂いた。この先の不透明感に触れながら「今後どう会社を継続させていくか、いけるか」悩んでいた。会社経営は『ゴーイング・コンサーン』、いかに会社を継続的に発展させるかに尽きる。取り巻く環境は厳しいが、各社ともに地道な努力で幾多の試練を乗り越えてきた。気持ちを入れ替え、今年もひと踏ん張りだ。
 ▼12月中旬、小紙を尋ねて来たボックスメーカーの次期社長が、「数量が大きく減少する中で、量を追う気配が感じられる」とこぼしていた。同社の周りでも統合や廃業でメーカー数は減少し、残ったメーカーが得意分野でテリトリーを確立したが、「隣の芝生は青く見えるらしい」。
 今年は『丑年』。力強く一歩一歩踏みしめて前進、そして一歩も退かない強い意志を持つのも『牛』。『牛の歩みも千里』とあるように努力を怠らなければ必ず成果は上がる。色々な場で「姿勢はこの2年で大きく変わった」「意識改革、行動改革が出来上がってきた」と言われているではないか。間違っても数量など追わないことだ。      (山)
 

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