板紙・段ボールから印刷紙器までを網羅した専門新聞社です

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有限会社
日刊板紙段ボール新聞社

東京都文京区湯島4-6-11
湯島ハイタウンA-509号
TEL.03-5689-0121
FAX.03-5689-0120
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板紙・段ボール産業の総合紙。
紙器・段ボール企業を中心に機械・資材メーカーなどの動向をはじめ、箱を使うユーザーの動きも網羅。各種統計の分析なども充実。

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日​刊​板​紙​段​ボ​ー​ル​新​聞​社​
 

2015年 段談

 

2015年 段談

2015年 段談
3
 
6月7日付
2015-06-09
 ▼『この先、どう見ていますか』、こう聞かれた。前門の原紙は一歩も引かず、後ろは知恵を付けたユーザー、周りの同業の動きも気になって、しかも年金基金の解散まで。八方ふさがり状況が続いている。しかも『箱(修正)なんて話にも出なくなった』こう話した段メーカーもいる。この中で『設備だけが好調なのが不思議だ』とした人もいたが、確かに貼合関係の更新含めていくつかの案件を耳にする。
 ▼ちょこちょこベトナムの話を耳にした。伸び盛りだけあって大手各社が挙って進出し日系段ボール工場花盛り。中国地方で撤去したマシンを移設する計画もあるようで『新品だったらこっちも…』とはライバル企業。中小でも先乗り会社を足掛かりに出て行くメーカーの噂も。以前のタイを思い出させる賑わいぶりである。
 ▼某総合製紙メーカー、新たに段原紙マシンを動かしその動向が注目されていたが、当初は予想に反して静かだった。『ユーザー筋にも強気の姿勢』と話した同業もいたほどだ。一転、4月に入って量的に大きな伸びを示し、5月下旬のアナリスト向け説明会で配られた資料を見れば、今後は段ボール製品含めて2、3割の上積みを計画する。段ボール工場の設備にも力を入れる方針で、既に某地区では誰に聞いても『あそこは拡販中』。なお、この周辺では専業大手が新工場に着手したらしい。  (山)
 
5月27日付
2015-06-01
 ▼一部大手の勢いが止まらない。『○地区に用地を手当てした』と流れ始めた。以前から噂に出ていた△や□県とは別のようで記者としてはちょっと信じがたいところではあるが、ここ数年の動きを思い返せば、満更、外れていないのかも。国内の段ボール生産量が頭打ちの中、大手のユーザー争奪戦は次元の違う競争になりつつある。設備投資、生産性にしても、海外へばかり目を向けている会社とは比較にならなくなってきた。
 ▼『○社に続いて◎や◇社も最新製箱機Eの2台目を検討している』と巷で出た。○は秋に稼働する予定だけど◎の方は本人に聞いたら笑い飛ばされた。それにしてもボックスメーカーでこのような話が出回ること自体、なんと表現すればいいのだろう。昔、M社の新工場は?原紙メーカーからのプレゼントだ?、こう言われた時期があったが、今回は?製箱機はシートメーカーからのプレゼント?なのか?。
 ▼機械と言えば、ISOWAが完成した新型シングルフェーサ『CF60』は凄い。開発コンセプトを既存マシンの延長線上に置かず、新たな価値を生み出した。「カートリッジを出し入れするなんて考えられません」、設計・技術陣は言うが、同社が育んできた風土改革、オレがやる、きちんと形になって表れた。ギアチェンジして、段ボール業界に成果を問う時期に入っている。      (山)
 
5月17日付
2015-05-22
 ▼昔、ある専業大手の会見で『コルゲータが増え続けていますが設備過剰では』と質問したら、『段ボールは装置産業ではなく受注産業だから』と返された。どんなに設備があろうと受注した分しか生産しないのだから?心配ご無用?、と言いたかったのだろう。この会社、多くの工場で増設、それから10年ほどで生産平米を大きく伸ばした。
 ▼15年ほど前、大手社長に減り続ける貼合機について『あと何台減れば落ち着きそうですか』と尋ねたら『百台』と言われた。もう150台以上減少したが、歯止めになっているのだろうか。当時の大型・高速と言えば、2200?幅で250?。それが今では2800や450?マシンが存在する。整理されたのは全部1600や1800の小さなマシンばかり。いくら減っても能力過多は変わっていない。ちなみに某大手の移転先新工場に据え付けられるマシンは、350?マシンらしい。
 ▼これも15年ぐらい前、大手幹部に『一貫メーカーの段ボール生産シェアがどれぐらいになれば業界も安定しますか』と聞いたところ『8割ぐらい』と話していた。読者に配布している【コルゲータ分布図】、初めて作った96年から見れば中小の統廃合は進み大手系列が著しく増えた。一貫系のシェアは5割を超え、専業大手を含めれば7割程に達したものの、未だ安定したとは言い難い。  (山)
 
5月7日付
2015-05-13
 ▼シート販売から撤退、縮小する段メーカーが何社もある。儲からないから止めようとした訳だが、その儲からない価格と同値で取引が続く。そんな話をしていたら『原紙でもケースでも同じですよ』と一貫幹部が言った。利益が殆ど出ない広域ユーザーに値上げを要請、拒否されたため断ったところ、他の大手が旧値でそっくり引き受けたそうだ。頭を切り替えない限り、板紙・段ボール産業が良くなる事はない。中小のA社長が『出るのは愚痴ばかり』としたが、このままでは段ボールだけが取り残されてしまう。
 ▼節操のない得意先も増えた。最近こんな事があった。元々2社からケースを購入していた某ユーザーだが、競争入札を取り入れ20社に見積りを依頼した。そこから5社に絞られ、最終的に残ったのは何の事はない最初からの2社。但し価格は…であり、版代・型代は段メーカー持ちになったそうだ。こんなおかしな話、切れてしまうところだが、『相手にも事情があるのだから』と考慮する段メーカー社長の人柄に救われる。
 ▼取材で親しくなった地方のボックス経営者。東京出張時に時間があれば小紙で会って話をする。先月は九州や中国、東北からお見えになった。地方の生の情報は実に新鮮。しかも皆さん40代、量を追う考えは無く斬新で柔軟だ。こんな人達が増えれば、良くなっていくのだが…。 (山)
 
4月27日付
2015-04-28
 ▼『進歩の無い業界』、最近この言葉を何度も聞いた。『20年も前に戻ったようだ』こちらもあちこちで。情けないが、業界の現状そのものである。段メーカーから『嫌な雰囲気』等など、少し上向いていた様子が変わりつつあるように聞いていたがボックスを回ってもそんな感じだ。
 ▼原紙メーカーの戦略にも違いが分かる。記者がそう思うのだから購入する段ボール会社はより敏感だ。専業、一貫、全国区、地域とそれぞれ異なる事情を抱えるが、歩調はあっていない。最近、段ボールに加工はしないが、段原紙で某仕事を攫った○社。周りも驚く価格だったらしい。ただ、△社は4月からの関連向け価格の調整を当面、行わないみたいだが。
 ▼・コルゲータを外す・廃業する・大手の資本を受け入れる、どれを選びますか、と迫られた段メーカーがある、こんな笑い話にもならない噂が出るほど、この先の視界は不良だ。『たら』『れば』は好まないが、△社を一人だけ走らせ続けたツケは相当に大きい。
 ▼大手ボックスの生産は相変わらず好調のよう。そこへいくらで入れているのか知らないが、『大丈夫?』とシート販売先に聞きたくなる。しかもケースまでカスを掴んだ段メーカーもあるそうだから尚更だ。一方、かき集めた大手、生産が追い付かない状況もあり得そうで、身内に助けを求めたが、さてどうなったか。   (山)
 
4月17日付
2015-04-20
 『浮田君、おめでとう』、我が社一番のイケメンがようやく結婚する。10年ほど前から20代後半の独身男子が3名いたが、しそうになかった2人が早々に片付き、ビジュアルや行動、性格を考え社内外の誰もが直ぐに、と思っていた君が不思議と残っていた。先日、婚約者を紹介されたが、ひと目見てその理由が分かった。今までTさんが現れるのを待っていたのだ。
 『早く探してやりなよ』、『女に興味あるのか』等など、彼を知る社長連中と顔をあわす度に突っ込まれていた。周りに紹介できる女性が一人もおらず、どう返事をしたらいいものか困っていたが、これでちょっと肩の荷が降りた感じもする。
 ?好漢?この文字がよく似合う。相手の懐に飛び込み先々で可愛がられ、文章も上手い。直接お褒めの言葉を頂くことも一度や二度では無かった。曲った事が嫌いで、何かあれば年長者にもきちんと話をする。友人達とも酒を飲んだが、良い男の周りには良い男が集まるものだ。人の為に涙する事もあった。間違いなく一緒にいる人を幸せに出来る存在だ。
 入社直後にお父さんを亡くしている。これから明るくしっかりした家庭を築く事が、四国にいるお母さんへの孝行である。そして歯ごたえ、苦みある記事が書ける記者に成長して欲しい。何かあってもTさんが側にいれば大丈夫そうだ。末永くお幸せに。   (山)
 
4月7日付
2015-04-10
 ▼『平米10円安くても買わない』とはボックスA社長。長年の信頼関係を大切に、主要仕入先は絶対に変えないそうだ。段ボールでも原紙購入先を変更しない会社がある。こちらも信頼関係を重視。数量を動かすよりお互いにメリットがあるのだろう。信頼関係はそう容易く築けるものではない。しかし壊すのは簡単だ。大手段メーカーと某ユーザーだが価格だけで他社へ移動した例がある。規模が大きくなっても会社の品まで落としたら…。
 ▼地方のボックスメーカー取材時、製品価格に対する姿勢について『大手の工場の人間とは根本的に違う』と話していた。大手は人事異動で数年毎に人が変わる。値上げの時期に安売りして周りに迷惑かけても、新任者は「前任者が悪いんです」で済ませてしまう。一方の地場メーカー。一生、その地域で仕事をしていくため価格を崩せば長い間、自分に返ってくる上、信用の失墜も大きい。『安売りなんて出来る訳がない』と言うのだ。一理ある。
 ▼大手段メーカーのS工場がシート販売を止めた。不採算だったからだろうが、以前は2台のコルゲータを回していただけに寂しい感じがしないでもない。関東地区でも次から次へと出て来る変化に引っ張られ、動きは鈍くなりつつあり、各社、今後の戦略は仕切り直しを迫られそう。なお2月の貼合量を見ても、動かぬ大手に変化なし。    (山)
 
3月27日付
2015-03-31
 ▼今の状況を作った原因のひとつに?動かぬ一貫系段メーカー?を挙げる人は何人もいる。先日はある経営者がこんな話を披露してくれた。当初は『製紙業界の盟主□社、板紙で落としたシェア回復、段ボールの量拡大、加えて両業界もう一段の集約・再編、これらを織り交ぜて狙った壮大な計画から、加工部門の動きを止めている』と読んでいた。しかし『そうでは無かった事に気が付いた』と言う。『単にグループ内の連携の悪さ、意思疎通の無さ、上層部の戦略不足(板紙・段ボール部門)』と思っているそうだ。この見方、段ボール工場の設備投資状況を見ても、間違っていないかも。もう少し国内の加工分野に力を入れてくれると会社も全体も違ってくるのだが。
 ▼関東と中部以西では製品値上げに対する動きが少々違う。今までも、現在も。こんな話を関東の段メーカーにしたら、『上げる必要が無いから』と中部地区の同業者から言われたそうだ。上げる必要がない、これもおかしな話だが、実際に原紙が思ったほど上がっていなかったら動く必要も…。そんな中、先頭を突っ走った一貫大手△社。とうとう関連会社向けの原紙価格を4月から○円を〇円に調整するようだ。2月まで落とし続けた生産量だが、大手ユーザー向けに限れば『これからもっと減る』との見方がある。普通に考えれば、もう限界を超えている。    (山)
 
3月17日付
2015-03-23
 顔をあわせたボックス社長から『製品は上がるんですか』と聞かれた。返事に困り『シートはどうです』と言えば、口ごもっていたが段メーカーからは強く迫られているようだ。関東近辺に限れば、『シートは決まりそうな勢い』の地域が出始めている反面、一部大手の量拡大路線から『上がる気がしない』(ボックスC社)の声も。平米数を動かすことによって『いくらでも抑えられる』(同)と見ているのだ。
 シートはその局地において1社でも乱せば上がりにくいもの。過去、中小がそうであった時は大手が説得に回ったが、今回はその大手がシェア拡大に突っ走る。ライバル企業から『飲料向けケースが原紙代になるかならないかの○円なんて…』と言わせるほどだ。ちなみにこの飲料ユーザー、大きくなったからか『まるで節操が無くなった』そうだ。
 原紙値上げは満額までは行かないにしても昨年からある程度の額が回収されている。当然、段メーカーは転嫁しなければ経営を圧迫する。最終のケースまでは時間が掛かるにしても、シートは4月にはある程度の目安を付けたいはず。過去にも各社各様の戦略はあったが、『今回は読みにくい。公取の影響とは思えない』(大手段メーカー)。加えて、2工場分ぐらい落とした△社の動向(グループ向け原紙価格、人事で段ボールに就く◎氏含めて)も気になるところである。   (山)
 
3月7日付
2015-03-13
 ▼最新鋭フレキソグルアの取材時、段メーカー社長に『これで検品作業は省けますね』と尋ねたら、『いや、2件ほど目視での全品検査が必要』と言う。高価な検査機を付けて不良を除去しても更に人海戦術で検品しなければならないほど、そのユーザーの要求は厳しいそうだ。しかも価格はこちらの事情を聞かずに未だ据え置いたまま。こんなバカげた話、そうは無い。
 ▼原紙サイドの動きが微妙。満額取り切らなかったからなのか、コストアップが要因か、東海以外にも再値上げの話がある。『前回と合わせて、▽円にしないとあわない』と◎円ぐらいの上げ幅を目論んでいる。かと思えば、値上げを拒んで△社に切られた某飲料を、大手板紙メーカーが旧値で引き受けたとか。原紙専業と一貫では戦略に微妙なズレがある、とも耳にする。ここ当分、原紙メーカーの動きには要注意だ。
 ▼キナ臭い、と言えば△社。今まで好き放題にやられていたが、そろそろ奪回に向けての準備を進め始めた、と噂に上がっている。孤軍奮闘で大きく量を減らし『これだけ頑張っても…』では、営業部隊も納得せず、上のゴーサインを待っているそうだ。一方、伸ばした某社、あるボックスでシートを2円上げたはいいが、『実際の請求時に2円値引きした』と言う。せっかく動きが出始めているのに大手がこれじゃーこの先どうなる? (山)
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