有限会社
日刊板紙段ボール新聞社
東京都文京区湯島4-6-11
湯島ハイタウンA-509号
TEL.03-5689-0121
FAX.03-5689-0120
----------------------------
板紙・段ボール産業の総合紙。
紙器・段ボール企業を中心に機械・資材メーカーなどの動向をはじめ、箱を使うユーザーの動きも網羅。各種統計の分析なども充実。
----------------------------
▼『奪い合えば足り無くなる事ぐらい、分かりそうなものだが』休み明けに、こんなメールが届いていた。ここ何年も数量を伸ばした一貫直系とその子会社に、別の一貫系段メーカーが加わりある地区で争奪戦を繰り広げているのだ。『△は□と○が悪い、□は△にやられた』、自分の行為は棚に上げ、『責任は相手にあると言っている』。近隣の中小はそのとばっちりで、軒並み仕事を奪われているのだから、ホント馬鹿馬鹿しい。『シート売りは特に酷い』とも書かれていたが、その通りで夏に動かす一貫系段メーカーの新工場は、親会社の威信をかけ『垂直立ち上げを目指す』(一貫関係者)予定であり、シート販売は貼合メーターを稼ぐに手っ取り早い手段。しかもその会社の経営陣は過去にない強力な布陣、今後も取り合いは続くのだろう。新型コロナの影響で世の中の仕組みまで変わりそうな時に、こんな旧態依然としたやり方で良いのだろうか。『覇道でなくても、王道で充分なのに』、こんな中小の言葉は届かないのか。
▼3月の段ボール生産量(速報)が全段連から出され、前年比100%だった。小紙4月27日号に『大手8社が軒並みプラス(1社のみ95)、中小の多くが二桁近いマイナス』、と書いたが、全体の均された数字を見ても実態がよく分かる。さて、4月の大手生産量8社を見ると6社が98、99、100%である。稼働日が一日多いからそれなりに減っているように見えるが、『前年は大型連休で仮需がかなりあったので、それを加味すれば通常の数字』と見る向きも。それに比べ中小は前後が多く、二桁マイナスも。しかもGW明けはより厳しさが増している。 (山)