板紙・段ボールから印刷紙器までを網羅した専門新聞社です

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有限会社
日刊板紙段ボール新聞社

東京都文京区湯島4-6-11
湯島ハイタウンA-509号
TEL.03-5689-0121
FAX.03-5689-0120
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板紙・段ボール産業の総合紙。
紙器・段ボール企業を中心に機械・資材メーカーなどの動向をはじめ、箱を使うユーザーの動きも網羅。各種統計の分析なども充実。

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日​刊​板​紙​段​ボ​ー​ル​新​聞​社​
 

2020年 段談

 

2020年 段談

2020年 段談
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2月27日付
2020-03-11
 ▼『ユーザーの〇△は業者泣かせ』以前はこんな話をよく耳にした。先日聞いたのは機械を購入したある担当者の嫌がらせ。『どうでもいい問題をいくつもつけ検収を延ばし延ばしに』と言う。しかもようやく上がった検収後の手形は○日。材料を仕入れ、一生懸命に作って据え付け、お金になるのは何日先か。段ボール機械は安くは無いが、ただでさえ数が少なくなった機械メーカー、あまり苛めていると疲弊してしまう。そうなればメンテや修理にだって大きな影響が出る。取引先との関係は、Win・Winが商売というものだ。
 ▼大手製紙メーカーの子会社□パッケージ、コルゲータを高速機に更新するが、旧マシンの行先が気になるところ。中古の多くは通常ならば、一本のまま或いはバラバラにされ海外に出されているが、□のマシンは国内で動かす、と一部で噂にあがる。親の製紙は自社の能力も上げるから、当然、段原紙を安定して使う段ボール子会社を増やしたいはず。ここ数年来、段ボール部門に力を入れているし、この噂、満更デマでも無いように思うが、記者の考えすぎか。
 ▼1月の大手段メーカー生産量。8社の中で最高のAは105%をあげたが、前年も大きく伸ばしたうえでの数字だ。周りで聞いた中小の数字とは大きくかけ離れており、『別の国の数字』と中小の誰もが思う。某大手ボックスの主力仕入先が□系から△系に移動したようだが、一貫やその系列は他社の分で伸びを維持する考えをもう捨てなければ。(山)
 
2月17日付
2020-03-03
 ▼『段古紙の供給、需要両者が同一の場合、価格と量の決定権は自ずとそのプレーヤーに委ねられ、長期的な安定性を考慮した価格を選択する』―製紙連会長は段古紙価格を据え置く理由を新年会でそう説明した。『輸出が下落したのだから国内も。国内を下げないのは原紙価格のためか』という論調に対する製紙サイドの明確な返答とも取れる、ある種の強烈さを感じた。公共リサイクルそして回収業者、問屋の利潤を踏まえた価格維持は当然のこと。もっと言えば原紙も利潤を考慮した価格であると断言しても良いはず。高すぎる水準ではない。シート、ケースも然りだ。
 結局、今は遠い昔に思えるが、過去暴騰した際、『輸出が、天井知らず。国内も上げなければ手当てできない』との主張一辺倒だったからこそ、『では今は』とユーザーはじめ疑問を持つのだ。むしろ、いつかまた訪れる?高騰時の対応が問われる。
 ▼指定・支給交渉。4月以降の修正含みも一部あるが、『ギリギリ踏み留まった』レベルのようだ。ただ足元、シート、ケースの需要は悪い。特に中小は1月2桁減に近い所は少なくない。新型肺炎の影響も未知数。価格維持と量低迷のジレンマはしばらく続きそう。
 ▼北越の新マシンが動き始めた。発表時と一転、量が伸びぬ中の難しい船出。専業段メーカーA工場の購入は決定したようだが、既存購入先を考慮すれば順当なところか。(浮)
 
2月7日付
2020-02-21
 ▼『古紙が下がれば、原紙から段ボール製品まで下がると思うユーザー。飲料や通販で需要が増えると思えば新工場を計画する大手段メーカー』、今年の景気先読みが難しくても、『周りをよく見ています』と話すのはボックスの若手経営者。その方がずっと分かり易いし、そうしなければ生き残れない、と言う。さて〝庚子(かのえね)〟の本年、継続すべき事と刷新すべき事を見直す時期らしいが、段ボール業界はどちらの方向か。
 ▼1月14日に新潟の老舗段メーカー、新潟紙器工業が負債約13億円を抱え民事再生法を申請した。最盛期に20億円あった売上高は半減、持ち堪えられなかった。同県では『勝ち負けがはっきり区別される』と囁かれ、『同社に続く同業が出るかも』、とまで噂されている。1月前半の仕事量も全般的に少なく、〇県でのコルゲータ撤去や大手ボックスの手形ジャンプ、廃業説など等、有る事無い事いくつもメールやラインが入る。
 ▼明るい話題をひとつ。現場オペレータの皆さんと飲む機会があった。『仕事は面白いですか』と尋ねたら、『セット時間の記録更新に挑んでいる』と楽しそうに話していた。段ボール工場はけっして良い環境ではないものの、仕事に面白さを見つけた若者にはエールを送りたい。また現場のモチベーションを高めている経営者も立派だ。
 ▼レンゴーは松山工場を区画整理に伴い移転するようだ。愛媛県東温市田窪工業団地に用地を取得する。まだ構想段階のようで、工業団地そのものも造成中。 (山)
 
1月27日付
2020-02-10
 ▼『辞めちゃった』とは中小段メーカーの製造部長。新卒者(高校)を数名入れたはいいが、2年しないうちに3割ほど退社したと言う。就業時間や有給休暇など数年前からみれば格段に良くしているが、離職率は変わらないらしい。この人手不足、今や中小だけの話では無い。新設工場には『人が集まるのか』と絶えず出るし、『量の確保より人材確保が最優先』とまで言う人も。大手段メーカーの買収先でも新マシン立ち上げ直後に『企業風土の違いからか多数の退職者が出た』と噂に流れた。
 ▼以前、『牽制球として輸入紙が少し入り始めている』と書いたら、先日段メーカーから、某大手の営業が『〇の牽制で使って下さい、と提案して来た』と聞いた。もともと分かり易い会社で最近は段ボールに力を入れているが、この段メーカーからすると、古紙が高騰した時には『中しんはちょっと…、ライナの方を』のよう。一方の〇、『今後は取引先である段メーカーを、より選別し対応に違いを出す』と見る関係者も。何もかもが均一ではおかしいが、段ボール側からすれば『選別されるのは〇の方』であり、『色々あっても△のがましだね』と。ここで冗談話は落ち着いた。
 ▼さて、昨年12月の大手生産量、1社だけ107%と目立つが、90と落ち込んだ会社も。年明け後の数字を聞いても全体的に伸び悩みのよう…。 (山)
 
1月17日付
2020-01-31
 ▼昨年は原紙が頑張った1年だった。『古紙の状態を考えればやり過ぎ』との声もなくは無いが、あの価格で…。今までだったら維持できなかった。それほど他に要因があり、原紙のプラットホームの大事さが解かってきたのだろう。海外に比べ老朽化した設備更新の必要性。内部から見れば、他の産業のような利益率を上げて欲しい、と思う。ただ頑張ったのはまだ1、2年、気を引き締めねば。
 ▼その分、転嫁率が届かなかった段ボール側は厳しさが目立った年だった。それでも『製品価格が保たれているのは、紙側の価格を堅持する姿勢が変わらないから』との意見は多い。但し、ここで何回となく触れているが段ボール側が問題視しているのは、紙を上げた会社の段ボール製品対応。そして『製紙専業の戦略が一貫と同じでは、自分の得意先を守る事が出来ない』と言う強い気持ちだ。
 ▼昨夏前後から量を増やそうとキナ臭い動きがあった。得意先を取られ量を大きく減らした会社もある。あるボックスは『仕入先、自分より小さな会社の仕事には目を向けない』としたが、一貫やその系列の動きは、ボックスの言葉が身に沁みないだろうか。生産量について『もう過去最高を更新する事は…』とした人もいる。ある量での経営を考えねば。『生産も考え方も、大手との距離感は開く一方』だったが、今年はこの距離を縮めたい。 (山)
 
1月7日付
2020-01-22
 遂に来たオリンピックイヤー。静かな興奮を覚える一方、取材先で耳にする「見えない壁」が気になっている。開催期間中、交通麻痺による業務への影響を危惧した言葉だ。
 「見えない壁」の高さ・厚さをイメジし易いように試算を挙げておくと首都高の渋滞は1・8倍。鉄道は3倍の混雑が予想され、特に国立競技場が近い新宿周辺や有明ベイエリアでは4倍にも達する見込み。選手・関係者だけでも膨大な数が移動する。
 営業担当者の中には「あくまで噂だが、予想以上の混雑が生じ首都高を規制する場合、物流に不可欠なトラックが優先されるとか…。営業などの一般車は大丈夫だろうか?」と動揺を隠せない人も。「マラソンの規制が無くなったとはいえ…」「実際に始まってみなければ分からないが、始まってからでは遅い気も」というが同感だ。配送に限らず、突発的な修理や立ち合いなどにも影響を及ぼしたら…、古紙回収等もどうなってしまうのか。
 まだだいぶ先だと思っていた開会式(7月24日)まで、あと半年ほど。運送各社はロンドン五輪も参考に、期間内の利用を控えるようアナウンス。トラック協会は荷主に利用抑制の要請書を出している。加工食品など需要が増えそうな段ボール、何らかの対策が必要か? (菅)
 ▼12月初旬、関西の中小段メーカーT社T社長が同業のM社の社長に就任した。M社の後継者難から大手流通も加わり決まったようだ。品質に定評あるT社のノウハウが入る事により、今後の事業展開が期待される。(山)
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