板紙・段ボールから印刷紙器までを網羅した専門新聞社です

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有限会社
日刊板紙段ボール新聞社

東京都文京区湯島4-6-11
湯島ハイタウンA-509号
TEL.03-5689-0121
FAX.03-5689-0120
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板紙・段ボール産業の総合紙。
紙器・段ボール企業を中心に機械・資材メーカーなどの動向をはじめ、箱を使うユーザーの動きも網羅。各種統計の分析なども充実。

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日​刊​板​紙​段​ボ​ー​ル​新​聞​社​
 

2011段談

 

2011年 段談

2011年 段談
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12月27日付
2011-12-22
 西日本紙器機械工業協同組合・二世会の忘年会に参加した。業界旬の話題から日頃の疑問など色々と話し合ったが、皆さんいつも明るく元気がいい。この先を考えると何となく不安になるが、そんな気持ちを一掃させてくれるのがこの笑顔だ。世話人の阿形・近畿刃物工業社長を筆頭に、物事をプラス思考で考え、人や会社を長所中心に見る習慣があるからなのか。やはり経営者は元気でなければ。それぞれ製品作りに磨きをかけ、得意分野で社業発展に邁進しているが、将来を託せる頼もしい二、三世達は業界の宝である。
 今年は地震に津波、原発事故、各地で水害も相次ぎ散々な1年だった。段ボール業界はどうか。シートは満額・強硬突破を図る一貫と動きの鈍い一貫系に分かれるが、12月に入って関東では専業大手、中堅ともに出揃った。全国的で見ればバラつきはあるが、いつまでも上がった原紙代をかぶっている訳にはいかないし、肝心のケースが控えている。きちんと修正し明日への糧としたい。広域ユーザーにしても同じ事。ようは、誰もが数量を気にすること無く、本気で値上げするかどうかだけである。
 景気低迷の中で価格を上げる事は大変なエネルギーがいる。今までどう顧客と向き合って来たのか、価格だけの結び付きなのか、無くてはならない存在なのか。値上げは、それを見極めるリトマス試験でもある。  (山)
 
12月17日付
2011-12-12
 筋金入りのレッズファンである○さんから、「山ちゃん入れて3枚あるから」と対柏レイソル最終戦のお誘いがあった。この頃は、柏は勝てばJ1優勝、浦和は負ければJ2降格がささやかれ、両チームともに譲る事の出来ない貴重な一戦。サッカーファンならずとも手に入れたいプレミアムカードだ。早速サッカー好きのUとその後輩Sを誘い、12月3日、レッズの応援に埼玉スタジアムへ駆け付けた。
 5万人を超える満員のスタンドは試合前から熱気に包まれている。ホームだけあって浦和のチームカラー、赤一色だ。サポーターにとっては"俺達のレッズ"(○さん行き付けの鮨屋の大将)であり、観客席を覆い尽くす大きなフラッグがはためきスタンドが揺れるほど。ネット裏の一部熱狂的ファンは上半身裸だ。北朝鮮での試合ではないが、大きな声援と相まって対戦相手に威圧感を与えるのは間違いない。「負けたらスタンドからガツンとやられる」そうだし、圧倒的ホームの雰囲気とはこの事だ。
 肝心の試合は、スタンドからの悲鳴に近い声援も虚しく1対3で惨敗。○さん曰く「今年は全くまとまりが無い」。贔屓目に見ても押されっぱなし。浦和のファンは"俺等は特別"と自負するほどだが、その目の前で敵の優勝を見せつけられたのだから、寒さも身に沁みる。来年こそ強いレッズの復活を期待したい。     (山)
 
12月7日付
2011-12-05
 菅原君、○さん、結婚おめでとう。入社5年目、一番若く、一番異性に縁遠そうに見えた菅原君が素晴らしい伴侶を見つけた。付き合い始めの頃、インタビューに行ったビルの下で「僕、彼女います」と急に言われ、一瞬たじろいだが、長かった春がようやく来たのかとこちらまで嬉しくなった。当初は飲み会の席で○さんの写真を見せ「かわいいねー」と言われるのを待っていた。記者会見後の懇親会でも周りから、「2年後に結婚? 大丈夫か?」と問い詰められても自信満々。幸せいっぱいである。
 彼の優しさは本物だ。お母さんが「京都へ行きたい」と言えば直ぐに手配し、先輩が病気になれば本気で心配する。仕事面では人懐っこく裏表の無い真面目な性格から、小さな取材先を始め上場企業担当者にまで、可愛がられる存在に成長した。強いて挙げれば、まだまだ待ちの姿勢。これからしっかりした家庭を築いていく事が、それぞれのご両親への恩返しである。家庭は自分で守らねばならない。人間誰しも窮地に陥る事もあるが、その壁を乗り越えられるか、否かでその後の人生は大きく変わる。甘える事無く、自ら考え行動して欲しい。
 私は、彼が沖縄北部の海で犬かきしながら溺れかけた時の命の恩人でもある。先輩達としっかり彼の行動を見守っていきたいと思う。どうか、ふたりで温かい家庭を築いて下さい。     (山)
 
11月27日付
2011-11-24
 11月も終わりだが値上げの動きが鈍すぎる」、複数の段メーカーが話している。「原紙代に下がった加工賃を修正したい」(中堅A社)、「早期決着」(専業大手)を目指したはずだが、力強さが無い。決まっているのは数量の極少ないボックス等で、件数で○、金額ベースでは表せないほどだ。グループからの原紙は上がった段メーカーでも、その先のシートとなると、…である。支給や指定はどうか。専業大手では「我々との交渉とは対照的」と疑心暗鬼を募らせる。
 加工側も原紙値上げを機に、加工賃を上げたい気持ちに変わりは無い。しかし前回とは様子が違っている。思うように進まない理由を色々聞かされる。例えば「理論武装しようにも値上げの理由(古紙、重油)が弱過ぎる」。確かにそうだが、段ボールは下がり過ぎている。あるブローカーは「高くなり過ぎれば他に変わりますよ」と言ったが、こんな牽制いつだってある。
 「まだまだ儲かっているから」もある。そこそこ利益をあげているから値上げで無理する事は無い、と言う訳らしいが、これで他の製造業並みになれるのだろうか。工場の整備、福利厚生、収入面にしても、もう一段上を目指さなくてはならないはずだ。
 ボックスからは「シェア5割を持つ一貫が本気でやれば」との声がある。「上げた拳は下ろさず、やり遂げて欲しい」のだ。 (山)
 
11月17日付
2011-11-17
 「専業大手各社は12月1日から値上げへ」。10月下旬にはこんな話が多く聞かれた。ここ数年で加工賃を減らした段メーカー、シートについては基本的に「平米50円以下は無くす」と強気の構えだ。大手ボックス向けの特値に対しても、一部で「取引条件に合せて個別に相談」としているが、「超安値は10円以上もある」が圧倒的。
 一方のボックス。弱小メーカーは既に寄り切られた会社も。「周りの段メーカーは積極的に設備投資している」(関東ボックス)。「シートは上がり仕事量が減る一方では、1年先の予想も立たない」(同)と危機感を強める。それでも「対シートメーカーなんて気持ちは全くない。段メーカーにはケースの値上げを進めて頂き、我々もそれについて行く」(大手ボックス)と前向きだ。一貫は指定原紙を「毅然とした態度で挑む」としているが、自ら量を求めて突っ込んだ部分もあるだけに、「市況がはっきり確認できてからの話」(飲料)など抵抗は厳しそう。
 さて親しい段メーカーからのメールに「コンバータ、ボックスに必読」と日経トップリーダーの特集『価格競争から脱却せよ』が添付されていた。「価格競争の末に勝ち残るのは資本力のある1社だけ」「価格競争に陥ると総倒れになりかねない」など数社の事例を紹介していたが脱却に必要なのは、経営者がその方法を真剣に考える事、だそうだ。(山)
 
11月7日付
2011-11-07
 原紙値上げが出揃ってから段メーカーを何社か取材したが、ここで感じたのは「今までの値上げとはどこかちょっと違う」なのだ。具体的に何が違うかはっきりとは分からないが、段メーカー経営者の値上げに対する受け止め方が微妙に違っている。当初の足並み、古紙からケースまでの進め方、大手企業の指令本部(頭)と前線部隊(手足)の動き方のズレ、広域ユーザーに対する戦略、段メーカーの余裕(?)等など色々と織り交ざっているのかもしれない。
 「数量と値上げは両立しないものですよ」、大手企業の経営者が少し前に話していた。上から言われるまま値上げを進めれば注文は他社へ流れてしまう。かと言ってダラダラしていれば、データ片手に上司から問い詰められる。値上げには『上手い、下手くそ』が常にあるそうで、関東地区の某メーカーは「今、利益を出していない段メーカーはこの値上げで更に落ちて行く」と言い切った。
 量と価格、その辺のバランスが難しいところなのだが、やっぱり大手一貫には『量を落としても』ぐらいの気構えは必要で、先頭を突っ走って頂きたい。そうすれば中小段メーカーだって間違いなく遅れずについて行く。
 ○○や△△なんて話は他所に置き、もう一段上のステージを目指そう。『値上げを貫徹したい』『産業を良くしたい』この思いは板紙・段ボール各社と全く同じです。  (山)
 
10月27日付
2011-10-26
 「国内製紙にとっては非常に優位な価格差」「現状は居心地の良い状況」(商社・流通)。10月1日から国内段ボール古紙の建値が2千円値上げされ?1万7千円となったことで、輸出価格との内外価格差が10月現在で千円以内に縮小した。これで輸出に流れていた段古紙も国内に還流するだろう。もちろん、メーカーは段古紙在庫減少に歯止めをかけるため、プレミアム価格が点から面に拡がりつつある中、国内建値という?表の価格?の修正を決断したわけで、これが原紙値上げの大きな理由であることは言うまでもない。
 ただ、輸出価格は現状、「既に天井」「下がって当然の水準」と見る向きが大勢を占める。ドル換算で260?前後は、過去最高レベル。加えて、「欧州産は既に日本よりも20?程度安い」(商社)。
 これを敢えて懸念材料として挙げるならば、内外価格差を理由に上方修正された国内建値だけが、今後、国際市場の動きから乖離し、輸出価格を上回り浮き立ってしまう可能性だ。そしてそれが、あまりに早い時期に到来した場合、内外価格差〓国内建値修正という原紙値上げの主要因が弱くなる。また日本の古紙への引きが弱くなった時、元来、一定量の輸出が前提の段古紙がダブつくことは国内需要によるが、現在の「段古紙と原紙」の関係性を考慮すると必ずしも「居心地の良い状況」とも言っていられなくなる。  (浮)
 
10月17日付
2011-10-17
 ○さんに誘われて台湾に行った。「半分遊びだろー」と冷やかされるが、商品を日本で普及させる真面目なお手伝い(取材)である。台湾は親日国家で人柄の良さは随一、昔から大好きな国のひとつだ。「山さん一緒に行こう」と話が出た時から、楽しみだった。もっとも海外出張は苦手で、過去、欧米、東南アジア、中国、韓国など等すべて若手記者に任せていた。最後に自分で行ったのは友人が事業をしているシンガポール。それも20年近く前の話で、パスポートを持つ事も本当に久し振りなのだ。
 滞在は僅か4日間だったが、取材以外で正隆の本社ビル、段ボールや製紙工場まで見学させて頂いた。世界最高水準の機械が整然と稼働する様子は日本の大手企業とそん色ない。生産量は1000万平米クラス、美化に整理整頓も驚くほど、品質へのこだわりが感じられた。特に外(中国、東南アジア)へ打って出る精神は中小企業でも旺盛。寂しいけれど、活気は間違いなくあちらにある。
 コルゲータをコンプリートで作れるメーカーは9社あるそうだ。ユニットのみを合わせればそれ以上、「そんなにあってやっていけるのか」と尋ねると、みんなそれなりに儲かっている、と強調した。印刷機になると
 
10月7日付
2011-10-07
 取材先でK社長から「○さん成長したね」と、同行した記者に対しお褒めの言葉を頂いた。身近で見ていると大きな変化は分からないが、スポンサーの厳しい目からの評価だから間違いないのだろう。本人が自己成長を感じていれば、更に伸びる可能性も出てくる。K社長、ありがとうございました。
 昔、大先輩から「仕事は
 
9月27日付
2011-10-03
 ▼大手新聞社の経営状態→新聞用紙→新聞古紙→段ボール古紙→段ボール原紙。今回の原紙値上げを複雑にしているいくつかの要因のひとつが、これだと思っている。メーカーとこんな話をしながら食事をしていると、印刷用紙に関しては「8月に東京の印刷関連業界団体が…」なんて事もあるようで、こんがらがった糸は更に絡まっている。
 ▼「プレーヤーから外野席に移った」9月上旬、中小段メーカーA社長がこう言った。段ボール原紙の価格修正が出揃わず、専業大手段メーカーでは「この時期での値上げ表明は勇気ある行動」としながらも、今のところ「(自社は)しかるべき時に」だ。実際、動くに動けず、さりとて価格の動向を注意深く見張る必要があるのだから、先のひと言は、段メーカーの現状を言い当てている。
 ▼「7円」に対してユーザーの考え方は厳しいが、「計算すれば改定幅は妥当な数字」(段メーカーB社)である。一方、「ある大手食品メーカーが○ジュースに使う原材料(主原料から燃料、資材)のうち、段ボールは僅か0・5%」なのだそうだ。関係者からこれを聞いた段メーカー営業幹部、「各社が理論武装し、修正幅が0・5%のうちの13%だと言う事を、きちんと説明すればいい」。
何れにしてもこの新聞がお手元に届いている頃には、他社も値上げを表明し潮目は変わっているだろう。 (山)
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