板紙・段ボールから印刷紙器までを網羅した専門新聞社です

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有限会社
日刊板紙段ボール新聞社

東京都文京区湯島4-6-11
湯島ハイタウンA-509号
TEL.03-5689-0121
FAX.03-5689-0120
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板紙・段ボール産業の総合紙。
紙器・段ボール企業を中心に機械・資材メーカーなどの動向をはじめ、箱を使うユーザーの動きも網羅。各種統計の分析なども充実。

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日​刊​板​紙​段​ボ​ー​ル​新​聞​社​
 

2013年 段談

 

2013年 段談

2013年 段談
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9月17日付
2013-09-24
 ▼数社取材しただけだが、最近のシート販売には驚かされる。『□が出した価格は〇円、原紙代にも満たず、手を引かざるを得ない』、『段メーカーから購入するよりも大手ボックス△〇社から買った方が安い』、どちらも当事者から直接だから実際にあった出来事で、歯止めも利かずどんどん落ちていく。7月下旬に大手段メーカーの経営者と会った時、「20円台なんて本当にあるのか」と聞かれ、「そこまでは無いと思います」と応えたが、そうも言えないぐらい、大手ボックスに対するシート価格(例え特値にしても)はおかし過ぎ。これは一貫だけの話では無く中小にも攻め続ける会社が。板紙・段ボール全体で収益を高めなければならない時に、外に目を向けず、あまりにも偏った動き方だ。
 ▼「古紙買取価格が上昇しても原紙メーカーの足並みは揃っていない」、こんな見方もある。しかし原紙メーカーの経営状態、現在の原紙価格、原燃料の動向などを考えれば、原紙は上げて当然と普通は考える。何時までも『我慢』なんて言っていられない、はず。時期についてだが、10月がダメで来年1月、4月ならば良いのか。遅れればそれだけ動き出す新マシンの影響を受ける、との見方もある。
 さてレンゴーがスタートを切ったが、流通の中には傍観者的な立場の会社も。出だしだけで見れば…。潮目を変える時なのに。(山)
 
9月7日付
2013-09-11
 実家に帰省の折、母に聞かれた。「最近、段ボール薄くなった?」と。何でも大手飲料のミネラルウォーターを箱買いし、駐車場まで運んでいたらバリバリと破れたという。見るからに薄く心細い箱だと心配していたが…とのことらしい。持ち方が良くなかったのかもしれないが、地方では車で大型店まで出かけ、飲料を箱買いすることは珍しくない。身内の話だし、少数意見かもしれない。ただ、長年主婦をしてきたベテラン消費者でもある。時代のニーズ、特にエンドユーザーのニーズに応えた薄物化に否定すべき点はないが、行き過ぎることで小さな綻びが生じてきているのかも。
 行き過ぎと言えば、ライナ、中しんの薄物化にあたり、薄物格差を考慮しないユーザーへの提案が見られるようだ、と大手段ボールメーカー。薄物化でユーザーがコストメリットを得ようとするのは当然だが、必要以上の値下げにつながるならば本末転倒では。
 原紙の価格修正に向けた動きが活発になっている。記者の「全社出揃う?」「製品は?」との質問に「厳しい」「紙を上げるならば製品も」との声も聞かれたが、どうなるのか。薄氷の水面下ならば、いっそ、水面から頭を出してくれた方がどれ程ましか、とは今後をおもんぱかるボックスメーカー。古紙価格の更なる後ろ添えがあるのか、どうか。大きく動く局面が見られるのかもしれない。 (浮) 
 
8月27日付
2013-09-04
 前号のコラムを読んだ人から「原紙、本当に上がるのか」と聞かれた。上がるか上がらないか、よりもメーカーが動くのかどうかだが、△社のみ『個別交渉。10月1日、中しんで10円』が取沙汰されている。
 政権が変わって景気は多少上向き(そんな気はしませんが…)、円安も加わって食品からガソリンまで軒並み上昇中。そんな中、バカげているのが、原紙とシートである。原紙メーカーは年始めから月次で赤字を出すほど厳しい状態、段メーカーは原紙安に支えられているのをいい事に、シートを拡販する会社が増えている。「今月初めから〇円下げてくれました」とは大手ボックス。もともと他社より安いはずだが、更に段メーカー側から値下げしてくるとは、驚きだ。「中小も量の不足から我慢できなくなっているのでは」と、分析した段メーカーもいたが、世の中の動きと逆行するおかしな業界になっている。
 「仮に原紙値上げに動いたメーカーがあっても他社は追従するのか」、ちぐはぐな一貫2社の関係を思えば、こう見てもおかしくないが、「1社が動いて他が動かない」状況は、業界の受けるダメージを考えても想像したくない。段メーカーは何が何でも原紙値上げを拒んでいるのではないと思う。やる事をやり、飲料や商社向けの大口指定紙を解決、直ちに製品につなげる等、まずは一貫の意気込みを見せる事である。(山)
 
8月17日付
2013-08-22
 秋以降の段ボール原紙値上げ。あるのか、ないのか。先週末(2日)からこの話が飛び交っている。値崩れした価格の復元、古紙買取価格の上昇、水面下に沈んだ原紙メーカーの経営状態を考えれば『ない』とは言い切れないし、ここらでの仕切り直しは当然のことである。
 "動くメーカーが出てくる"のは現実味があり、9月からそのアナウンスが始まるとの見方も。ただし、動いた大手メーカーに追従する企業があるのかどうか。「もう一方の大手は当面我慢」なんて話が漏れている。この辺が、不透明感を増す一端なのだと思うのは記者だけか。
 「5円?」、「いや10円上げなければ製品にはつながらない」、「10月21日から?」、「個別交渉で年内の完遂」。噂を耳にした段メーカーでの憶測だが、公取問題が絡む一方で依然として拡販に走る一貫系段メーカーもあり、『今は、上げて欲しくない』が本音。また『上げたいならば、せめて製品の安値販売は止めなければ』、こんな声が多いのも事実である。
 原紙の値上げがなければ一連したジリ安状態反転のきっかけを逃してしまう。上げたら上げたで、新マシン稼働を間近に控えしかも足並みが揃っていない中で、原紙価格を維持しきれるのかどうか。肝心要の製品までつなげるには、など等、板紙・段ボール両企業にとって難しい舵取りが迫られている。 (山)
 
8月7日付
2013-08-12
 スーパーやコンビニでプライベートブランド(PB)が増えた。目立つ位置の大きな陳列台にたくさん並べてある。それも従来とはちょっと違ってメーカー名表記の高めの価格設定。流通との共同開発品である。自社ブランドとの共食いを恐れていた食品メーカーだが、流通の持つ超巨大な販売網に食い込みたく、またメーカー名を入れる事で品質向上や購買者の安心感も高まり、より売れるのだ。
 スーパーやコンビニ業界も統合が進み、日頃から目にする看板は全国各地で同じだ。お店によっては地場特有の商品も扱ってはいるものの、圧倒的な存在はPBである。
 少し前に友人達と旅行しコンビニに立ち寄った時、手にした品物はその地域でしか作られていない調味料。どこに行っても同じ物では購買意欲も薄れてしまう。PBで埋め尽くされたお店には行きたくもない。
 大量に作って大量に販売すればそれでいいのだろうか。少しずれるが、ある機械メーカーの社長が「より高い生産性のマシンを作り、それが工場で稼働すれば、少ない人数でたくさんのケースが作れるようになるが、これが本当にその会社で働く人の幸せにつながるのか」と話していた。"会社とは家族や従業員の幸せを実現する場"と考える社長だけに、そのジレンマもわかるような気がするし、こんな考え方の出来る人と仕事ができて良かった。   (山)
 
7月27日付
2013-08-02
 ▼ある仲間内の会合で「ここ10数年で百名の新人を採用した」と〇社長が近くにいた△さんに自慢したそうだ。同じような話を別の人から聞いた事もある。帰ってその会社を調べたら社員数は〇〇〇名だった。どう計算しても数があわない。「○社の離職率の高さは業界で一番」、こんな噂をたまに聞くがどうやら本当らしい。優良企業だったが最近は見る影もない。縮小、リストラで生き残っていても、昔の勢いを取り戻すのは容易ではなさそうだ。
 ▼どこで取材しても生産量は悪い。そんな中「数量はまあまあだ」と、中堅のボックスメーカー。「シートは安くなったし儲かりますね」と茶々を入れたら、段メーカーと入れ合うことが増え、「以前のようなボックス特有の利益は上げられない」と言われた。「たくさん作らなくてもそれなりに経営できたが、今は…」とは小さなボックス。受注はじり貧、シート価格も多少下がった程度、設備投資も儘ならず、この先どう続けるか悩んでいた。
 ▼年金基金、何かと取り上げられているが、段ボール関係も他人ごとではない。「脱退した某段メーカーはひとり当たり数百万円、合計数億円を負担した」と耳にした。解散、脱退、一括払い、分割、色々と方法はあるようだし、年金を貰っているOBには申し訳ないが、早目に手を打たないと傷は大きくなってしまう。 (山)
 
7月17日付
2013-07-25
  今年の沖縄旅行は、本島南部とチービシ環礁のナガンヌ島である。本島では北部で遊ぶことが多く、終日レンタカーを利用していたが、今回はゆいれーると、船で移動した。宿泊場所もフェリーターミナル「とまりん」真上のホテルで、沖縄一の繁華街「松山」にも近い。松山は夜中の12時過ぎから元気が出る街、東京で言えば新宿歌舞伎町みたいな所だが、海に潜り始めてからは行く事も無くなった。(二日酔いで潜るのは辛いです…)
 チェックイン後、とりあえず波の上ビーチまでブラブラ歩いて行く。ここは国際通りからでも徒歩15分、那覇市ただひとつの都市型ビーチだ。ただ目の前に道路(橋)があり、景観はあまり良いとは言えないが、地元の高校生が楽しそうに遊んでいた。
 ひっそりとした住宅街、古い民家も多く沖縄らしさを肌で感じる。周囲はまったりした空気に包まれ、全く違った世界に身を置いた気分になる。そう言えば昔、ビーチ近くの公園でセミが木肌が隠れるぐらいとまっていた。虫かごを持った小さな男の子はじっとセミを見つめたままで、怖い様子がありあり。何時まで経っても捕れそうにないので、セミを手掴みにして渡してあげた。沖縄の子供が虫を怖がっているのがちょっと不思議だった。
 ホテルからは離島へ行き交うフェリーが見える。汽笛の音もなかなかいいものだ。(山)
 
7月7日付
2013-07-10
 20代からの友人Sと久し振りに酒を飲んだ。父親の夢を引き継ぎ、シンガポールで製袋関係の会社を立ち上げ、自らフォークリフトまで扱うなど、たったひとりで頑張ってきた働き者。その会社が創立25周年を迎え、全社員と台湾で祝った。記者も招待されたのだが、残念な事にちょっとした事情から出席できなかった。改めてこの場でお祝い申し上げたい。
 20年ほど前、「これからは外を見る必要があるのでは」と誘われ、シンガポール、マレーシアの段ボールメーカーを1週間かけて取材した。勢いづく東南アジア経済、伸び盛りの会社ばかりだったが、「儲からない仕事はしない」と誰もが話した。当時から、日本特有の品質管理、利益の出ない仕事をやる体質に、現地の人達は不思議がっていた(今でも全く同じですが…)。
 めまぐるしく変わる環境下で現地に同化し、
 
6月27日付
2013-07-03
 ▼取材でボックスや段メーカーの工場に立ち入る事は数知れず。プリスロ1台で10万平米、2千万を製箱するトーモク館林工場ではFFGやオートプラテンがずらりと並んでいた。見学後に「他所はどうですか」と聞かれる事も多いが、最近は5Sが徹底され、きれいな工場が増えた。驚かされたのは山形県の?丸定。工場内は室内履き、来客者も工場にはスリッパを履き替えて入る。塵ひとつ落ちていない工場の床はまるで鏡張りのよう、下を見れば記者の姿も映っていた。
 ▼「メーカーは何社ありますか」、こう尋ねられる事がたまにある。ひと昔前、板紙30、段メーカー3百、ボックス3千社と答えていたが、今は20、2百、2千社に変わった。ボックスでは、全国的な組合に加入しない会社も多く、正確な社数はどこも把握していないが、小紙で3年おきに発行する業者名簿は「ずいぶん薄くなりましたね」と言われ続けている。社数こそ減少したが、残されたメーカーは力強い。応援している○社は近く新工場が完成する。
 ▼シコーが段ボールから撤退した。製袋では日本を代表する企業、主力事業で勝ち残り、段ボールは坂出だけだったが、記者にとっては30年前からの想い出の場所。節目に訪問し機械導入からソフト開発、プラダン進出など記事にさせて頂いた。段ボールは無くなったが、更なる発展を願っている。  (山)
 
6月17日付
2013-06-21
 ▼元気いっぱいで気力もある。本人は健康なつもりだし、周りの人もそう見ている。しかし嘘をつかないのが検査での諸々の数値だ。かかりつけのC先生、「山さん、詳しく検査だね」と数字が並んだカルテを見ながら言った。いつも注意される項目とは違っただけに、「先生、リベンジします」と、少しは摂生しようと心に決めた。その2か月後にあったのが健保組合の健康診断。悪いところは分かっているし、気軽な気持ちで受けてきた。全部終わって結果待ち。「210番さん、どうぞ」とドアを開けた美人の女医さん。顔を見るなり、「3か月後に再検査です」。あ〜やっぱり、と思ったが、C先生の指摘とは異なる項目。こっちが良くなれば、あっちが悪くなる、歳のせいだと開き直るか。
 ▼さて、病も景気も『気』からと言われるが、段ボール業界の景気はどうだろうか。設備投資を見れば良さそうだが、個々に取材するとそうでもない。しかも拡販メーカーが幅を利かせそうだから困ったもの。救いはまだまだ賢い経営者がたくさんいる事。先日も「普通の感覚だよね、その社長」と段メーカーA社長が言った。ボックスB社がシートで新規売込みに来たC社と取り引きしなかったからだ。理由は簡単、シート価格が現状よりあまりにも安かったから。B社長は「直ぐに上げられてもたまりませんから」と、記者に話している。  (山)
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