板紙・段ボールから印刷紙器までを網羅した専門新聞社です

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有限会社
日刊板紙段ボール新聞社

東京都文京区湯島4-6-11
湯島ハイタウンA-509号
TEL.03-5689-0121
FAX.03-5689-0120
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板紙・段ボール産業の総合紙。
紙器・段ボール企業を中心に機械・資材メーカーなどの動向をはじめ、箱を使うユーザーの動きも網羅。各種統計の分析なども充実。

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日​刊​板​紙​段​ボ​ー​ル​新​聞​社​
 

2013年 段談

 

2013年 段談

2013年 段談
3
 
6月7日付
2013-06-13
 「こんなに先が読めない事は無かった」、中小段メーカーA社長が言った。"数量の落ち込みと今後の原紙価格"これに業界の先行きなどを絡めた不透明感から、こんな言葉が出たのだ。量の不足は大手ボックスB社も同様で、5月は前年比で95%強。飲料など大手の仕事を除けば多くの企業が落ち込んだ。
 中部圏の段メーカーC社が「やっぱり、量だよ」と話していたのも最近。営業には「現在の量は絶対に落とすな」と厳命し、競り込まれたら「得意先の言いなりに成らざるを得ない」と言う。ギリギリまで絞った状態でこれ以上、量を落とせば、仕入から全てに影響してくるのだ。
 販売量の減少は中小段メーカーがシート売りから徐々に手を引いた事も影響している。「シートがおいしい商売だったのは、もう昔の事」(D社)で、この1年間に3割あったシート売りを1割まで減らしたが「コルゲートは1直で十分、下手に残業や増員すればかえってマイナス」のようだ。小さなボックスが減少し大手ボックスが力を付け利幅は益々小さくなってきた。シート販売は、一部の専門や大手段メーカーの仕事になりつつある。
 だからこそ、生命線のケース価格だけは従来以上に堅持すべきだ。「世の中、値上げムード。上げられないまでも下げる事は無いのに…」と大手の営業マンがこぼしたが、潮目を変えるきっかけをどう作る?   (山)
 
5月27日付
2013-06-03
 ▼何かと比較される○社と△社。先日、ある大手ボックスで聞いた話は、まさに2社の現状を表していた。せっせと毎日のように顔を出すのは△の営業マン。一方○はほとんど寄り付かない。しかも「うちの工場長、好きなところにしか行かない」と担当者がこぼしたそうだ。「うち、嫌われているのかな」と、笑いながら話したボックス社長だが、工場のトップがこんな体たらくでは、差が開いていくのもしょうがない。
 ▼ある地域でFFGの更新が相次いでいる。毎分400枚、350枚と生産能力は大きく上がり、市況が弱含んでいる今日、心配の種である事は間違いない。ところが、ここに本社工場を持つA専務は「価格が崩れる事は、これからもありません」と自信を見せる。お互いに工場を見せ合い親しく交流、これまでを乗り切って来ただけに、信頼関係が成り立っている。どこかの地域とは大違いかも。
 ▼飲料など一部堅調な品目を除き仕事量が芳しく無い。中小では
 
5月17日付
2013-05-21
 友人Eが還暦を迎えた。3歳年上だけど段ボール業界に入った年は昭和
 
5月7日付
2013-05-10
  円安が急速に進み、段古紙の内外価格差が広がっていた3月初旬。大手古紙問屋に「国内価格の上方修正も近いのでは?3月末?」と聞くと、「製紙メーカーに組合も要望書を提出したが、良い返事ではなかったようだ」と。原紙需要と在庫、公取問題含みで原紙から製品の値上げが難しい現状を踏まえてだろう。古紙問屋にとっては、昨年の2度の国内価格下方修正に相応する仕入れ価格に値下げできていない。更に輸出価格が比較的強い中では望み薄だったので、「輸出を増やすしかない。ただ、国内製紙メーカーに伝えたのは、輸出価格が強いから増やしているのではなく、国内が買ってくれないから。あくまでも要因は為替であり、誰が意図したわけでもない」(同)。要は高い輸出を増やせば、?国内価格上げなくても大丈夫でしょ?という対応は、古紙と製紙の関係で常態化してはいけないと強調した。 一方、輸出に引っ張られ、一部製紙はプレミアム対応も見られた。ただ、ある大手製紙はGW以降、生産調整、設備点検等のスケジュールを考慮すれば、少なくとも8月末までは、現状の国内価格は維持できると見込む。では、需要が高まる秋以降、インフレ基調が続いていたら、公取問題が解決していたら、ここに来て多少弱さも見えるとはいえ、輸出価格が依然高水準ならば、(古紙と原紙の)値上げ条件は揃うことに?    (浮)
 
4月27日付
2013-04-30
 ▼本州内陸部の□県、需要そのものが多くなく他県からの浸食があまりない。そのためか、市況も比較的安定した地域として知られている。昔から親しい経営者が何人かおり、定期的にこの地域を取材する。さて、県内には4社の段メーカーがあるが、このうち3社でFFGが更新される(された)。しかも導入機のメーカーがそれぞれ異なるから面白い。来年早々にはすべて稼働に入るだろうから、精度や生産性など諸々と比較されそうだ。
 ▼王子コンテナーの福島工場、新鋭コルゲータの増設が決定した。同社の設備投資計画としては久し振りの大型案件で、来年中には1000万平米を超える基幹工場が誕生する。海外ばかりに目を向けている王子HD、段ボールの業界紙としてこんな投資を待っていたし、働く人達もきっと同じ気持ちに違いない。今でも酒を一緒に飲む同社OBが4、5人いるが「常に上を目指す意味で、これからの福島工場に期待したい」と話していた。
 ▼新年度に入って△地区で地場のケース価格について尋ねたところ、「もう旧値以下に」から「まだまだ持ち堪えている」まで色々だった。他の地域で聞いても同様の答えが返って来る。どちらも本音だろうが、ケース価格の維持は板紙・段ボール産業、最後の頼みの綱である。需要は当初の予想よりも伸び悩んでいる。特に中小の仕事はその傾向。 (山)
 
4月17日付
2013-04-18
 ▼勢いのある段ボール会社を取材する機会に恵まれた。話す内容は少しずつ異なるが、変わらないのは"自分の会社は自分で守る"という強い意志を持っている事だ。原紙(シート)の上げ下げに一喜一憂すること無く、自社の生産、営業に磨きをかけている。設備投資にも積極的。顧客の精度に対する要求が厳しくなる一方なのだ。『日本の品質はガラパゴス』、確かにそうだが、これに応えるからこそ鍛えられる一面もある。そこでしか出来ない品質まで高められれば価格だって御の字だ。
 ▼原紙メーカーの経営は良くはない。下がった(下げた?)価格、年内に上がるかどうか、取材の度に触れているがその見方は千差万別。国際的に見た古紙価格、輸出と国内価格の差、燃料代、諸々を考えれば"上げたい"のは山々だろうが、買い手の現状を考慮すれば"今は…"。また前回は大手企業間で時期などに多少のズレがあったが、今回はそれ(ズレ)以上の気がしないでも無い。それぞれの立場での見方がある。某大手の幹部は「難しい状況」と話していた。何が難しいのか、微妙なところ。
 ▼大手の実戦部隊、派手に動いていたが最近は大人しくなったらしい。それでも「上層部は営業がどんな値段で動いたか知っているのか」とは中小段メーカーのA社長。「お腹がいっぱいになった、で済まされては堪らない」とも。   (山)
 
4月7日付
2013-04-09
 ▼ある集まりで、段ボールを購入する側の人から「段ボールに甘えはありませんか」と聞かれた。「需要が減らず、海外から箱が輸入される事はまず無く、プラコンなど一時ライバル視された包材も、それ程強敵では無かった」「経営が厳しくなると製紙側からの戻しや調整金でなんとかなっている」と。斜めから見ればそうなのだろうが、言われっぱなしも癪なので、「段ボールほど地球環境に優しく、災害時にも役立ち、加工適性に優れ、輸送・商品保護以外にも応用の利く素材は無い」「リサイクルシステムを守るために、製紙・加工・古紙業界が一体となって取り組んでいる」と返事をしたら、苦笑いされた。
 ▼1年に一人か二人、板紙・段ボール業界の情報を得ようとアナリストが訪ねてくる。今年は国内の大手証券会社の○さん。統廃合や見通し含めて話す中で、公正取引委員会の立入調査に話題は移った。先に、貴方達はどう見ているのですか、と尋ねたところ「段ボール業界に限らず、せっかく良くなった産業に水を差すようなもの」と。しかも、「あの程度で…。驚きました。私達の多くがそう思っています」とオマケ付きだ。思わず「色んな所でそう言って下さい」と頼んでしまった。それにしても霞ヶ関への呼び出しは続いているようだし、5日を期限とした東段工組合員への資料提出も。まだまだ予断を許さない状況だ。 (山
 
3月27日付
2013-04-01
 ▼「なかなか良い決算だ」、中小段メーカーA社長が満更でもない顔で話してくれた。別の会社でも「あまり大きな声では言えないけれど、今期はどこでも良いはず」と。流通で聞いてもだいたい同じ意見だ。「今期に限れば段メーカーで悪い所はない」と言う。原紙は値上げ前の水準に勢いよく戻ったが、製品はどうにか踏ん張った結果が見事に表れている。「原紙の儲け分がそっくり段メーカー側に移った」という見方もあながち的外れではないのかも。
 ▼某大手板紙メーカー、1、2月の月次は赤字である。板紙業界を取り巻く環境は、大手メーカーを中心に軒並み向かい風。それも強風だ。ある社長に「古紙価格(輸出と国内)がこれ以上離れると…」「値上げ時期を探る必要は…」と水を向けたが、うまく逃げられてしまった。古紙価格次第と見る人や、公取の結果が出てから、いや出る前、色々話だけは聞こえてくるが…。
 ▼昨年8月から繰り広げた大手一貫同士の戦いは先月で終結したらしい。それでも板紙業界の少し先を考えれば、大きな不安材料も。福島で2台のマシンが稼働し、板紙営業マンに言わせればどんなに少なくても年間30万?ぐらい増えるという。どこかが素直に削れば良いのだろうが、そう上手くいく訳が無い。期末を迎えた。調整額はどうなるか。板紙側が渋い事だけは間違いない。    (山)
 
3月17日付
2013-03-21
 「ケースは□が安値で、原紙は△が取り返す」。某大手ユーザーで繰り返された指定紙・製品入り乱れての争奪戦。やったのは大手一貫の2社だ。ユーザー業界でもグループ化や統合が続き、ここでは買収した会社の資材購入価格が丸見えに。こんな事も影響してか、先に仕掛けた□に△がもう反発し、指定紙も加工も価格はユーザーの思い通りになったとか?。
 巷に流れた噂では、ユーザーの○○会で顔を合わせた2社の経営者、折り合いはついたらしいが…。もっとも「そこだけの話なら、我々には関係ないよ」とは中小段メーカーのA社長。確かに飲料などは大手の専門みたいな仕事。それでも「2社の関係が拗れたままでは、業界にとって良い事はない」という。
 古紙価格は国際的に見ても強含んでいる。原紙は原紙で多くの原材料がコストアップになっており、プラス段メーカーへの増え続けた協力金もあり、経営は厳しい状態。しかも「�t円では集められない事も出てきそう」とはメーカーの関係筋だが、そうなると、ここ数年、古紙買取価格の上げ下げが原紙価格に反映されてきただけに、微妙な見方が出来てしまう。
 段メーカーもボックスも、材料代が下がるなんて後ろ向きな考えはこの辺で止めた方がいい。トレンドは変わっている。一部で出始めた○月から上がる可能性だって、否定できないのだから。 (山)
 
3月7日付
2013-03-12
 ある段メーカー社長がイライラを募らせている。円安が進んで原紙業界のコストは上がり、しかも噂で「3月末には段古紙価格が上昇する」と聞こえているからだ。板紙メーカー経営者が「ここ数年の中で、最も厳しい状態」と強調している点も、段ボール側は考えなければならないだろう。
 なのに現状では、原紙側からの協力金を「もっと戻るだろう」と過大に期待し、シートの安値拡販を目論む同業者がおり、これらの会社では「未だに部下の評価を平米でやっている」という。
 "大手が悪い""中小が先だ"、言う事とやる事が違い、自社の行状には責任を持たない。相も変らぬ段ボール業界、やっぱり段ボールの常識はここだけで通用するもの(非常識)なのか。
 今さら言う事でもないが、段ボール市場全体が拡大している成長期なら価格競争してもそれなりの利益を各社で分けられるが、よくて前年並みで競争に突入すれば総崩れになるだけ。自己利益のみ追求するのであれば、それは共食いと同じだ。
 もっと言えば、価格競争の行く末に勝ち残るのは、資本力のある数社である。だからこそ大手には係る産業に対して大きな責任があり、中小・ボックスにも同じ事が言える。抜けない程の泥沼に足を突っ込んでからでは遅い。急激に変わりつつあるトレンドを、もう一度変える必要がある。      (山)
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