板紙・段ボールから印刷紙器までを網羅した専門新聞社です

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有限会社
日刊板紙段ボール新聞社

東京都文京区湯島4-6-11
湯島ハイタウンA-509号
TEL.03-5689-0121
FAX.03-5689-0120
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板紙・段ボール産業の総合紙。
紙器・段ボール企業を中心に機械・資材メーカーなどの動向をはじめ、箱を使うユーザーの動きも網羅。各種統計の分析なども充実。

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日​刊​板​紙​段​ボ​ー​ル​新​聞​社​
 

2014年 段談

 

2014年 段談

2014年 段談
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9月17日付
2014-09-24
 ▼季節の変わり目ごとに値上げがある。今秋は乳製品や魚缶など目白押し。テレビで経済評論家が『原材料の値上げもあるが、それ以上に上げやすい環境には物流費の高騰が』と話していた。建設業界の人手不足から人件費が上昇し、ドライバーだった人達がより高い賃金へ流れているのだ。段ボールだって、段原紙は上がり輸送に係る費用も同じ、なのに上げきらないでいる。どこかおかしい。
 ▼まずはシート価格復元。関東の段メーカーが関西の同業から『トップ以外のメーカーも動いている』と聞かされ、『意外な感じがした』と話していた。大型新工場、需要減少等、復元への道筋がそれほど良くない地域の雰囲気が良い事に
 
9月7日付
2014-09-12
 段ボール工場を見学することが多い。工場美化もそうだが、機械を見て思うのは、仕事に対する気持ち次第でずいぶん差が出る事。紙粉まみれがあれば、何年使っていても新台同様もある。自分達でも出来る部分でメンテしていれば、記者みたいな素人目にも故障しにくいと思う。日々の清掃、その僅かな差で企業も人も伸びるか伸びないか、違ってくるのだ。「機械は新しければいい訳じゃない。古くても状態を見れば良い会社かどうか一目瞭然」、こう話した経営者がいたが、確かにそのようである。
 実際にそんな工場を訪問した。生き生きと仕事に励むオペレーター、きれいに磨かれたFFG。『ISOWAレコード』の取材でファルコンを見た瞬間、ちょっと違う、と思った。経営者と現場若者達の距離感、優れた中間管理職の存在、長年積み重ねてきた企業文化がそうさせているのだろうが、35度を超える猛暑日にキビキビ動き回る姿には頭が下がる。中小企業の生き残る術である小口対応、実践する彼らは間違いなく人財だ。
 さて真夏の段ボール工場の暑さはみなさんご承知の通り。ある段メーカー社長が『厳しい環境下で一生懸命作った製品を安売りする経営者、営業幹部は現場に行って猛反省すべきである』と話していた。本当だ。
 いくらか動き始めたシートだが地域格差はあり、売り方の温度差も大きい。   (山)
 
8月27日付
2014-09-04
 ▼段ボールにも個装箱並みの品質が求められ、最近の高速製箱機には優れた検査機が1、2台装備されている。要求される基準の高さから、生産後に更に目視で検品する場合もある。『段ボールは安ければいい』、こう話した顧客がいたそうだが、ならば精度だってある程度の許容範囲で許されるべきだ。環境を重んじるユーザーは多いが、ロスを考えればその面からも異常な要求はどうかと思う。こんな事を日々感じているが、先日取材した会社は『個装と同じレベルまでケースを引き上げる』と言う。医薬で高いシェアを維持し続ける近隣の印刷紙器メーカーと医薬会社の関係を見て考えたらしい。これも一つの選択肢、きちんとした価格を得られるのならば大賛成だ。
 ▼停滞感漂う製品価格復元。大手は量を減らしても突っ走るのが当然だけど、まだまだ現場の動きは本格化していない。そんな中で『うちだけでも頑張ってみる』とは関東の中小段メーカー。加工賃の目減りに歯止めが効かず、『新製品だけでもやらなきゃ』と言う。他社の出方を待つよりも自ら率先して行動するのである。全体が総ドボンだった牛丼業界まで変わろうとしている。同様のスタンド業界も、常に安売りしていた小さな販売店が元売り価格の上昇から値上げに動き、それに大手も追従する。我が産業、後ろを見ることなくもう一度変わらなきゃダメになる。 (山)
 
8月17日付
2014-08-25
 『春先から原紙だけが先に行ってしまい、決まるようで決まらない製品価格』(流通関係者)。自分達より大きく強いユーザーに新たな価格を打ち出すには、同業との過剰な競争を止め、隣の顔色をよく見る事も必要だ。こんな場面が、公正取引委員会には”談合”と映ったのだろうか。『あの一件以来、変なトラウマに囚われている』と話した社長がいたが、ケースに比べ上げやすいシートも、特値の裾切りはあるにせよ、市況に大きな変化は見られ無い。経営者が思っている程、現場は動いていないし、購入側のボックスもそう感じている。
 中小段メーカーは大手の動向を見極めているにしても、一貫の一角に弱腰企業が存在するのはどうなのだろう。量の復活と価格復元、両立する事はまずあり得ない。『今を乗り越えれば間違いなく良くなる』とA社長が言った。その通りで前だけを向いて行こうとは誰もが思っているが、ダラダラした現状が長引けば『原紙は一旦、戻して仕切り直しに』(段メーカーB社)、こんな気持ちになってしまう。しかも関西で、○が中しんを□円で決めたとか囁かれている。焦っているのか先を見たのか分らないが、大手グループでは無いにせよ、価格は残るわけだから市場に与える影響は大である。製品を動かそうとしている時期にこんな話が出るようでは…。なお一層、視界不良になってきた。    (山)
 
8月7日付
2014-08-14
 ISOWAが『ISOWAレコード』を創設した。磯輪社長が工場訪問時に、機械メーカーの想像以上に上手くマシンを使っている現場を見て驚き、純粋に「敬意と感謝の気持ちを表したい」と思ったのがきっかけだ。
 ファルコン、アイビスを使う全国の導入先にエントリーシートを配布、賛同した企業の中から?セット時間、?時間当たり生産点数において、客観的な基準で評価し優れたチームを決めた。セット時間は太陽紙業?(埼玉県)、時間当たり生産点数では武田紙器?(千葉県)がその栄誉に輝き性能をフルに引き出したオペレーターの皆さんが表彰され、ISOWAから認定証と賞品が贈られた。=表彰式は次号に=
 日頃、汗水を流すオペレーターにスポットライトを当て、表彰する事でモチベーション向上につなげる狙いもある。「究極の小口対応」、中小段メーカーやボックスには欠かせない生き残る術だが、口でいくら良い言葉を並べても何も生み出さない。押し付ければ逆効果になる可能性だってある。ただ2社に共通しているのは、経営者の理念や信念が会社の隅々にまで浸透、一丸となって努力を惜しまない事。ひとり一人の奮闘が『ISOWAレコード』に結び付いたのだ。他のエントリー会社も、いずれも甲乙付けがたい結果だったそうだ。より高い数字を目標に、活力溢れる現場を目指して行こう。      (山)
 
7月27日付
2014-08-04
 ▼7月7日号で触れた機械メーカー○社の営業マン。後日、数社から『どこですか』と聞かれた。相手の名誉のために取材ソースなどは隠す事にしているが、その時に出たのが別会社◎の売ってやる的な態度。段メーカーB社が見積りを頼んだら、○社と全く同じだったのだ。ここは大手にめっぽう強く、「うちみたいな中小は相手にしていない」と感じたBさん、生産性には劣るが他メーカーにも引き合いを出した。結局、性能を重視して◎製を設置したが、以前はこんな会社ではなかっただけに、残念極まりない。
 ▼『板紙から段ボール箱まで全て良し、それには最終的な製品の値上げが必要』、とは段メーカーA社。願望含めてだろうが『製品が動かない時は、原紙を一旦戻して仕切り直しに』とも話した。原紙まではどうにか進んだが、その先は各社それぞれの動き方。奪い合えば必ず”足りない”と思うのがこの業界だから。中部圏のB社は『原紙が○円を崩さなければ、段メーカー側は相当厳しい状況に追い込まれてしまう。早期に製品も』、続けて『仮に○円が□円にでもなれば、原紙も苦しいし製品も動かずみんなが大変だ』と言う。板紙と段ボール、どちらか片方の産業だけ潤う事は無く持ちつ持たれつの関係。ユーザー側から適正な工賃を頂かない限り、良くはならないし、産業として成り立たなくなってしまう。     (山)
 
7月17日付
2014-07-24
 ▼『パッとしません』、朝パソコンを開くとこんなメールが目についた。5月、6月、量含めてそうだ。段ボールの景況感は日本経済と逆行するかのように低空飛行。『ケースには触れず・触れられず、シートの価格修正は掛け声も空しく尻つぼみ』と、揶揄されていたが、ここに来て明るい兆しも。大手ユーザー向けが動き出したようで、周辺の受け止め方も変わりそう。大手が本気になればやっぱり違う。もっとも一貫2社の対応は強気と弱気、温度差がある。代理店筋でもOは全体を誰がどう決めているのか、『顔がわからない』。以前は子会社でもそれなりの意見や判断もあったが今はどうだろうか。まずは板紙の"プラットホーム"、強固に、再構築しなければ。
 ▼ボックス含めて業界関係者が集まった席で、某段メーカーの営業幹部が『あそこの○○は△△』とライバル会社を小バカにした。ずっと昔の出来事らしいが、酒が入っているとはいえ、隣のテーブルにまで聞こえた大きな声だ。公取のカルテル問題以来、同業者とは顔をめったに合わせなくなっていただけに、記者と雑談中のメーカーが『もっと良い話をしようよ』とつぶやいた。そんな声も届くことなく続いた悪態。これでは会社の品格も問われるし、社長まで頭に思い浮かんでしまう。日頃からの姿勢(売り方など)が何となくわかる出来事だった。     (山)
 
7月7日付
2014-07-15
 ▼こちらからお願いしている取引先を変えたことが無かった。印刷所、発送屋、会計事務所だけなのだが、2度の印刷所倒産以外、『○○より安くします』と言われようが、変更した事は無かった。が、今回初めて□□を変える事にした。不手際が続いた上に、何故そうなったか、営業含めて誰からも一度の電話説明すら無かったから。相手がこちらを得意先と思っていないのだろう。怒る気もせず、ただ付き合う事がバカらしくなった。恥ずかしいが、社名の間違いと大きな校正ミスをした事がある。関係社長に謝ったところ『間違いは誰にでもある。その後の対応の方が大事』と言われ、救われた。『間違いやミス後の対応』その通りである。
 ▼対応と言えば、受注残を多数持つ某機械メーカーの○○地区営業。お客さんに向かって、売ってやる的な態度の人がいるらしい。言われた段メーカー社長、当然、そこのマシンは購入しなかった。不思議な事に
 
6月27日付
2014-07-04
 段メーカーAさん。父親の跡を継ぐ決心で入社したが、当初は『色々な産業と取引でき、物流の根底を支え遣り甲斐がある』と思っていた。しかし、ここ最近の状況を『本当にひどい』と嘆く。『短納期でロットは数百枚ほどに、検品作業など品質要求も厳しさを増す』、生産・管理コストは日増しに上昇し、量には恵まれても『ここ数か月は前年並み以上の平米数だったが、加工賃の目減りにより赤字スレスレ』だ。
 7月から12月期の某社入札の場合は特にひどかった。原紙値上げを考慮して出した結果、失注となってしまったのだ。言うまでもなく入れ合う他社は旧値。『元々の値段が異常』なだけに、Aさんいまだに信じられないでいる。
 近隣のボックスからこんな話も聞いたそうだ。『シートの値上げについて、一切、言ってこない』ばかりか、『グループ段メーカーのシート価格を○円下回る提示もある』。ボックスにバカにされる大手一貫、『あまりにも情けない』のだ。
 材料の値上げには抵抗しても、『加工賃アップのためには、ひとつの材料になるのだが…と思う』が、周りを見ると…。普段から超ポジティブ人間、『こんな時こそ、なぜ堂々と窮状を説明し動かないのか』と思い悩む。排除措置命令書の主文執行説明会も開かれた事だし、『早く値上げの出来る環境になって欲しい』、と願っている。      (山)
 
6月17日付
2014-06-25
 食事しようと居酒屋の前まで行くと、入り口に支度中の看板が。帰ろうとしたら、脇から『どうぞどうぞ』と中に入れ、注文まで聞いてくれた。『まだだったんですね』と尋ねれば、『大丈夫よ』とニコニコして言う。こんなお店にはまた行きたくなる。逆に昼でも夕方でも時間前に入ろうとして断られた経験がある。5分ぐらい席に座らせ待たせれば、多少なりともお金を落としていくのがお客なのに、何故か杓子定規に時間前だと入れてくれない所がある。露骨に、準備中が見えないのか、みたいな顔をされた事もある。
 これが不思議でならない。5分前まで掃除をしているとは思えないし、仕込みなんてとっくに済ませているはず。昼に気に入られれば、夜のお客として定着する可能性だってある。客商売がサービス精神を忘れたらお仕舞だ。段ボール会社でも当てはまる事がある。出来ない注文でも、その場で断るか、一旦会社に持ち帰り努力するか、それでも出来なければ出来る会社を紹介するか、など断り方にも色々ある。要は得意先に対しての気持ちなのだ。
 さて、段原紙の先行きだが、某大手製紙の元経営者はネガティブだった。『値上げの正当性や理由に乏しく強引だった』『大義名分が見当たらない』、と話していたが、現役時代とは真逆の見方である。4〜6月の値決めの時期が近づいた。どうなるか。   (山)
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