板紙・段ボールから印刷紙器までを網羅した専門新聞社です

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有限会社
日刊板紙段ボール新聞社

東京都文京区湯島4-6-11
湯島ハイタウンA-509号
TEL.03-5689-0121
FAX.03-5689-0120
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板紙・段ボール産業の総合紙。
紙器・段ボール企業を中心に機械・資材メーカーなどの動向をはじめ、箱を使うユーザーの動きも網羅。各種統計の分析なども充実。

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日​刊​板​紙​段​ボ​ー​ル​新​聞​社​
 

2014年 段談

 

2014年 段談

2014年 段談
3
 
6月7日付
2014-06-13
 ▼ニコニコしていても心からの笑顔かポーズなのか、案外とわかるものだ。どんな職業でも当てはまる事で、取り敢えず返事だけしておこうの「ハイ」だってそう。相手には微妙に伝わっている。信金の営業マン、声が大きく馴れ馴れしい。どちらかと言えば苦手なのだが波長は合う。最近、断ってもある商品を勧めてくる。面倒なので「このマンション年寄が多いから僕の代わりに可愛がってもらいな」と言えば、「○○と親しくなり何人か紹介してくれました。でも、社長が良いんです」と平気で返事をする。どんなに断られても顔を出す強者、某社にはこんな営業が多いそうだ。
 ▼御徒町駅前のスーパーが新装開店した。地下2階、地上9階建ての自社ビルで、以前と違ってユニクロなどテナントが半数以上を占めている。レストラン街も自前の飲食店だけだったが洋食、パスタなど有名店を入れた。上野駅不忍口前には「さくらテラス」がオープンした。数年前にオープンした左右のビルと調和のとれたシックな建物は公園によく似合う。もっとも入ったのは隣と似通う店ばかり。選択肢が増えたのは良いが、選別されていくと思うと他人事ではない。
 ▼大手ボックスに某大手経済紙の○記者から電話があったと言う。業界を把握していると言われる人だけにどうせなら今の窮境をありのまま書いてもらいたいものだ。 (山)
 
5月27日付
2014-06-04
 ▼『公取委の内示発送で騒がれて以来、シートの値動きがパタッと止まった』とボックスBが話していた。これまでも『期日や額の表示は無かった』が、ポーズだけは『上げたい感があった』と言う。シートは原紙同様に一昨年あたりからジリジリ下落、特値も広がった。一転、某社の変り身の早さで3月から原紙価格が上昇、4月からは更に2円ほど上積みして現在も、原紙側は強気の態度を変えていない。ならば、通常"次はシートだ"と動くところなのだが、今回ばかりは微妙な空気が流れている。それでもバカげた特値は姿を消し、少しずつ切り上がっている。
 ▼『シートが上がらなければ、普通はケースだって上がらないと思うが…』とは段メーカーA。同社はシート売りゼロで全量ケース。頑張って『原紙上昇分を少しでも転嫁しなければ』と前回修正できなかった顧客を回り始めたが、『同業は知らんぷり』。『4月から6月の原紙値決めに期待(後ろ向き)しているのだろうか』と、探りを入れたが『そうでもなさそう。量を減らされるのが怖いだけ』らしい。
 ▼5月9日から関係段メーカーは公取委と個別面談しているようだ。事前通知書について『事実と全く異なる部分がある』『認定証拠が曖昧過ぎる』としていた経営者は何人もいたが納得いく説明はあったのだろうか。また今後の対応は各社それぞれのよう。 (山)
 
5月17日付
2014-05-26
 ▼関西で話題になったトーモクの神戸工場だが、西日本では四国・中国地区でも別の大手や製紙系でいくつかの案件が取沙汰されている。1件は『○ーラの仕事のために新設する』と一部で流れているが、真偽のほどはどうだろうか。
 一方、関東ではここに来て△社□工場の移転が急きょ浮上した。手狭で今までは同じ場所での拡張を計画していたようだが、諸々の事情から同県内の近隣地区へ来年度内をめどに移るらしい。ここは親会社の所有地らしく、以前は別の子会社があった所。既に、△社他工場で数台導入済の高速コルゲータは発注済とされており、製箱機も3か4ラインと話題にあがっている。あくまでも噂の範疇だけど…。
 ▼何かと話題になるインターネット通販大手。昨年秋、神奈川南部で稼働した物流センターはなんと20万平米の規模。使われる段ボールは月に○百万平米とか。ある会社の会議で『そのうち自社内で段ボールを作り始めるかも』と出たが、『買う方がずっと安い』と笑い話で終わったそうだ。それくらい叩いて段ボールを購入する会社である。
 最近では酒類の小売り免許を取得、お酒の販売も始めた。ビールは大手スーパーと同程度、輸入ワインに至っては大幅に下回る商品もあると言う。配達に段ボール箱が使われるのは嬉しいが、果たして受ける段メーカーに、利益はあるだろうか…。     (山)
 
5月7日付
2014-05-15
 ▼前号コラムで触れた公取委の内示発送。4月24日頃から7、9号に対する事前通知書『排除措置命令、課徴金納付案』が関係段メーカーに届き始めたようで、昼のNHKニュースを筆頭に一般各紙も報じた。【60社に課徴金130億円 段ボールでカルテル】とは日経夕刊の見出し。周りでは既に悪者扱いである中小にはユーザーから「うちの値決めはどうだったのか」など、昼過ぎから電話があった。まだ"黒"とするのは早過ぎで、不服ある場合は東京地裁に移るが、「課徴金の設定方法がまるでおかしい」とする声も聞かれ、当然、申し立てする会社はあると予想される。決着は「これから」(某大手)、"白"の可能性だって大なのだ。
 ▼通知書に対して、大手は直ぐにHPなどでコメントを出した。「事実関係ならびに法律的な論点につきまして大きな疑義が…」から「一部独占禁止法に違反する行為が判明したことから…」まで、対応も各社各様になりそうだが、ある社長は「高額な課徴金を課せられるなど、やらざるを得ない会社と、公取との意見の相違を説明する所に分かれるのでは」とした。
 ▼さて課徴金納付案によると、中小でも億を超えた会社はあるようだ。販売量約200万平米で2500万円くらい、との見方もあるが、◎社は200万弱で1500万円にも満たない等、「どう算定したのか、わからない」とも聞いた。(山)
 
4月27日付
2014-05-07
 ▼18日、複数の段メーカーからラインや電話、メールを頂いた。内容は公取委からの内示の発送について。『排除措置命令、課徴金納付案が来週中ごろには届く』との事だった。意見申し立ては1か月以内、案の説明が必要な場合は1週間以内に申し立てして欲しいらしいが、『不当な利得も無いし、ロクな取り調べも無い沙汰に対して、納得のいく案はありません』なのだ。
 ▼消費増税前の駆け込み需要で、『営業まで配送するほど忙しかったけれど、利益は半分以下』、とは南関東の段メーカー。別の中小でも『仕事は増えても残業代に上がった配送コストを支払えば、利益はほとんど出ない』と言う。『数量で加工賃の目減りを補う、こんな話は昔の事。今はいくらやっても儲からない』。青果物でも仮需はあり、その影響がじわりと来そうで悩ましい。
 ▼4月の原紙価格は3月分よりも更に○円上乗せとの話も出ているが、今の原紙の値決めにはグレー部分も多く、段メーカー経営者も少し先の需給を見越して価格を読んだり色々。それでも某社は2月が○百万平米で分岐点だったから、原紙が上がればその分マイナスだ。早急に転嫁しなければ、多くの会社が沈んでしまう。
 ▼創業70年以上の歴史ある段メーカーS社が廃業する、ようだ。昭和40年からの古い読者で、入社当時はよく通った。残念極まりない。      (山)
 
4月17日付
2014-04-24
 ▼取引条件にもよるが3月分は○円で動き出した段原紙価格。未確認ではあるが、専業大手も押し切られた、とも耳にした。メーカーが代理店をたたき、ここに来てかなり強引に進めたのだ。『取りっ切り、こちらの事情はお構いなし』とは中小のB社長だが、地域によっては製品について準備もしていなかった段メーカーもあり、今回の攻防戦は違和感ありあり。『上げます、で終わる原紙と、何度も通って頭を下げるケースとではまるで違う』、としたのはC社長。原紙メーカーの窮状、落ち込んだ実勢価格には理解を示し、いつかは上がると思っても『強い所だけが得するようでは正常な産業とは思えない』とした。根底には、大手段メーカーの製品に対する姿勢、手順など諸々あるようだ。
 ▼『消費増税前の駆け込み需要や段メーカーの在庫積み増しで、1〜3月の原紙生産は120%に』、とは複数の板紙メーカー。仮需10%、積み増し10%と見る向きもあるが、この反動、20%分が4月に一気にでるか、数カ月間にならされるのか。『値上げ後が一番肝心』、修正時にはよく言われる事だけど、3月までは【値上げ】の文字しかなかった気持ちの高まりも、時間とともに鎮まってくる。『今は抑え気味でも、価格が上がれば抄き出すのが、いつもの板紙メーカー』と揶揄する人も。この辺りにも残したしこりが見えている。    (山)
 
4月7日付
2014-04-15
 ▼桜も満開、春本番であるが、業界の景況感はどうだろうか。4月に入って段メーカーやボックスを回った感想は、はっきり言ってあまり芳しい状態ではない。量的にはあっても製品、特にケースが。たとえ通常取引している価格は維持、または上げる努力をしても、夏場の新製品では驚くような加工賃で他社の分まで狙うらしい。これでは日々の価格帯まで怪しくなってしまう。『原紙は上げてくれ、でも片やこれ』とは中小のA社長。誰が聞いても虫の良過ぎる話だ。一方では、『原紙の厳しい窮状は理解する』とし『三位一体と行きたいところ』と言った社長もいるが、蔓延する【製品上がらず】の雰囲気では、流通に良い顔もできる訳はない。それでも原紙価格、ぼちぼち新値で動き始めている。
 ▼この業界で仕事をするようになった昭和50年代、よく聞かされたのが「段ボールは土地さえあれば、誰でも始められた商売だ」。当時、既に作ればいい値で売れた時代では無かったが、年配の経営者は懐かしそうに話していた。今はどうだろうか。小さなボックスは印刷機の更新に頭を抱え、段メーカーだって設備での悩みは多い。先日も『FFGに検査装置を2台付けたら○億円を超えた』と聞かされたが、もう誰でも出来る商売ではない。少ない利益を貯めてこそ、古くなった機械を入れ替えられるのに、何を考えているのやら。     (山)
 
3月27日付
2014-04-03
 ▼段ボールの仕事を増やしたいA社長。「段ボール全体の水準を上げなければ」と思案しているが、それには「ケースの付加価値向上が一番」と、○○等を段メーカー等に提案中。昨日、その反応を聞いたところ「ゼロに近い」と言う。海外では増えつつある製品でも日本では受け入れられないそうだ。「今でも、付加価値(質)より量なんでしょうか」ともしていたが、【量より質】この言葉を何年前から繰り返し聞いているだろう。
 ▼ある工場のメインマシンがS&Bされ、能力は倍増した。定時までかかっていた仕事が早く終われば、機械や人を遊ばせるのが無駄に思えてくる。「やっぱり量は必要」とは、ここの社長だが、今年に入っても高速機は増え続け、こんな現象があちこちで出てくる事も。一方、「更新はあくまで品質の向上」と言い切った社長もたくさんいる。「量狙いの先に見えるのが、会社の発展とは限らない」のだ。
 ▼一連した値上げ、原紙については3月が山場、と言う経営者が何人かいた。満額は無理でも『○円』で、と口にした人も。ただ、原紙が上がってもシート、ケースになるとどうなのだろうか。「今回は紙が上がったからと言って、製品にはつながらない」とネガティブな見方が結構ある。その原因は専業含めて大手の行動による。中小やボックスは、大手の動きをじっと見つめている。  (山)
 
3月17日付
2014-03-25
 ▼いつ、どこででも簡単に起こる価格競争。段ボールもそうであり、『平米数をいくら上げても利益は悪くなる一方』と言う。泥沼の消耗戦を展開しているのが現状で、新規顧客を開拓できたにせよ、無茶な価格では限界すれすれ。しかもやれば、やり返されるのが通常のパターン、同業他社から同じ事を仕掛けられている。得をするのはケース購入者、しかも安値や、言えば下げる事に慣れてしまっている。本業の穴埋めを他の事業でカバーする企業もあるが、これでは段ボール全体のレベルアップには程遠い。
 ▼原紙価格復元、製品価格修正、どちらも段ボール産業全体の向上、この想いが込められている、と思っている。なのに何故、進まないのか。A社長が言うには『引っ張るべき大手の、言っている事とやっている事があまりにもかけ離れているから』。リバースオークションでも、絶対に取りたいユーザーには最初から形振り構わず突っ込んでいく。A社も取引きあって参加したが、バカらしくて始まって直ぐに抜けたそうだ。他でも同様の話を耳にする。これでは修正も…。
 ▼3月中旬、依然として動かぬシート価格。トップメーカー系だけが先月あたりから交渉し始めたが、競合他社があれでは、強引に進められる訳はない。『4月から取り敢えず○円上げて』との話も耳にしたが、どうなるか。    (山)
 
3月7日付
2014-03-13
 ▼段メーカーを回って感じたのは『原紙値上げを頭から拒んでいない』と言う事。『反転材料になれば』との思いがある。この数年間にわたった不毛のとりあい、これ程まで加工賃が目減りするとは予想していなかった。『シートは草刈り場。中小のやる仕事では無くなりつつある』であり、『ケースもそう。今年の飲料の一件に表れている。我々は仕事量が減り続けている。大手と内容は違うにしても、飛び火しないで欲しい』。価格復元、一気に進むかどうかは、原紙値上げを打ち出した一貫2社が、製品でも先頭切って突き進めばこそ。
 ▼2月下旬、あるボックスに段ボールシートについて尋ねたところ、『ユーザー側から"ケースは上がるのか"と聞かれているが、シートメーカーからは何の話もありません』だった。別の地区でも同じような状態で、子会社同士のシート奪い合いもあるそうだ。一貫系では既に子会社含め社内原紙は上がっているはずだし、期日だって…。未だにかぶりなのだろうか。
 ▼「購買側は、とにかく値段」とは大手段メーカーの営業マン。「消費者は価格に敏感」と、資材すべての価格体系を見直すという。その大手飲料会社の目指す営業利益率はなんと10%。段ボールやボックスの営業利益率を知ったら、どんな顔をするのだろうか。いつまでも叩いて買えると思ったら大間違いだ。      (山)
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