板紙・段ボールから印刷紙器までを網羅した専門新聞社です

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有限会社
日刊板紙段ボール新聞社

東京都文京区湯島4-6-11
湯島ハイタウンA-509号
TEL.03-5689-0121
FAX.03-5689-0120
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板紙・段ボール産業の総合紙。
紙器・段ボール企業を中心に機械・資材メーカーなどの動向をはじめ、箱を使うユーザーの動きも網羅。各種統計の分析なども充実。

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日​刊​板​紙​段​ボ​ー​ル​新​聞​社​
 

2014年 段談

 

2014年 段談

2014年 段談
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2月27日付
2014-03-03
 ▼段ボール原紙業界、数年前までしっくりしていたのが嘘のようにバラバラだ。進め方から、目指す上げ幅までかけ離れている。ある経営者が『価格を長期的に考えられる企業もあれば、少しの間だけでも回復させたいメーカーもある』と話していたが、段メーカーの読み方も難しい。個人的には取引先や量の変更など好きでは無いが、移動は少しずつ起こっている。それにしても○○製紙は濡れ手に粟だ。新マシン稼働で増える分を、価格を下げずに取り込めるのだから。
 ▼製品価格がパッとしない。それどころか従来は県内でも先を争うように動いた大手ボックスも今回は『様子見』と言う。別のボックスでも『オーダー品でこんなに便利な製品なのに、価格競争で自分で自分の首を絞めている』と嘆く。未だに安値での競込が後を絶たず、加工賃がどんどん減っているのだ。段メーカーからは『安くシートが買えるからケースを拡販する』とボックスの噂を聞き、ボックスからは真逆の話を。最近、一番耳にするのは、頭(経営者や営業本部)と手足(営業現場サイド)の動き方。こちらも真逆だそうだ。潮目が変わりそうな雰囲気も出ているのだが…。
 ▼前回触れた□社の新工場だがS県では一貫系の大型工場が、隣のK県でも一貫のコルゲータリニューアル計画を耳にした。この他、貼合機S&Bなど話題に上がった工場は大手ばかりである。 (山)
 
2月17日付
2014-02-21
 ▼1月末に聞いたのが、△社の強行突破。『1月1日から○円で譲らない』『流通には納入辞退まで迫っている』と言う。実際に1月の外販は80%台まで落としたが、関係筋では『採算は改善された』とか。別のメーカーでも『今、原紙を上げないでいつ上げるんだ』とするが、他の大手はまだまだで、『具体的な期日、価格は見えて来ない』(中堅段メーカー)。決算を控えて動きを見せそうな原紙最大手、消費増税前の決着は?
 ▼ボックスからのメールに、『どこの段メーカーも価格の話には全く触れません。肩すかし』とあった。力ある専業メーカーには”独自の方針”もあり、肌で感じているのは『シート、上がるのかな』。別地域の大手ボックスも『何の気配も無い』。無いばかりか新マシン(抄紙機)稼働メーカーの子会社などが、ケースの拡販に動いて値崩れしていると言う。汗水たらして作った製品をいとも簡単に値下げするのは、自己否定につながる。あまりにも情けない。公取で『一部、段メーカーに内示が』と耳にした。本当ならばスッキリするのだが…。
 ▼2千万平米を製箱する群馬のT工場を始め、大手の新工場やリニューアル工場など大型工場がここ数年で増えた。そんな中、□社の新工場が某地区で姿を見せつつある。隣県にも工場はあるが、手薄だったこの地域に1千万超えの工場を作る計画のよう。  (山)
 
2月7日付
2014-02-10
 1月末に取材した複数の段メーカー、原紙値上げについてどこで聞いても『本格的な価格交渉はまだ』と言う。原紙側の営業マンは何を説明に来ているのか尋ねたら、A段ボールでは『原紙を取り巻く環境』についてだった。『環境なんて説明されるまでもなくわかっていますよね』と、けしかけたら『言い出しっぺは減らされるから』と。中には『全くその話題に触れない』なんて会社もあった。
 原紙VS段ボール、力関係からして、過去何回もの上げ方からしても勝負は見えている。在庫も減らし体制を整えたのに言えもしないなら、それは板紙メーカー側にまだ、本気で上げる気があるか無いかだけではないか。中堅のB社でも『迫力不足。必死さを感じない』としていたが、その通りである。
 前回のコラムで触れた段ボールシート市況。"強含む"と書いたが、これも段メーカー側が強気で出ればこそ。下がったシート価格と踏み止まったケース価格。差益で儲けを積み重ねた一部の大手ボックスだけど、ボックス側からすれば、『勝手に下げてきただけ』なのだ。"原紙もシートも、どこからでも買える"、昨年の板紙・段ボール業界がまさにこれ。
 業界内のやり取りで済んでいるうちはまだいいけれど、エンドユーザーから『ケースだって、どこからでも買えますよ』なんて思われ出したら…。怖い話ではないか。  (山)
 
1月27日付
2014-01-29
 『何となく景気の良さを感じるが、実感は無い』、年明け後、挨拶を交わした段メーカーや機械、ボックス経営者の多くがそう話していた。それでも気持ちを前向きに、ポジティブに、新しい年を迎えた。
 最大のポイントは段ボール原紙の価格動向だ。バタバタと出揃い「2月1日」、「いや4月から新値に」など飛び交う中、ある社長に「新年は値上げからのスタートですね」と話し掛けたら、「値上げの希望を聞くことから始まります」と切り返された。別の社長は「一貫はきちんと値上げしたら両方で儲かる。しっかりやってもらいたい」と期待を見せたが、現場はどうだろうか。中旬までに聞いた声を紹介してみる。
 「製品含めて水準を上げるきっかけになれば」「周りでシートの安値は姿を消した」「新マシン稼働を控え、売り込みに熱心」「原紙は一旦上がって、下落する」「消費税増税前に上げないと」など等。
 各社それぞれの見方があるが、12月末在庫も大きく減り、今の原紙価格であり続ける事はない。シートについてもこれまでの反動からか、強気の声が聞こえてくる。肝心のケースだが、経営者は営業マンの腰が引けないよう発破をかけ、大手は年間契約の飲料や全農との交渉、各社、自らの行動で示して欲しい。…のだが、出だしの原紙は、他社の様子見なのか、
 
1月17日付
2014-01-23
 昨年末で原紙の価格復元が出揃った。ある席で顔を合わせた段メーカーA社長が「メーカーのシナリオ通りになるかならないかは、各社の本気度にもよるが、協力金が減る事は確実。加えて、製品価格に原材料が上がった分を乗せられるかどうか」と話した。これを聞いたB社長「思惑通りにいくのだろうか。動かずに拡販中のメーカーもあるぐらいだ」。
 確かに大手原紙メーカー上層部にも冷ややかな見方が存在する。特に新マシン稼働を控えた□は打ち出したのはいいが、大きく増える生産量と価格、「両方手にするのはちょっと難しい」(B社長)。昨年末に複数の段メーカーから聞いた話でも「とにかく量を増やして欲しい」らしい。
 いろんな考え方、やり方があり、市況を取り巻く状況は刻々と動いている。一方、製品では「量を減らしてもやれ、とトップが檄を飛ばしても現場の動きはまるで違う」、こんな声が何カ所からあがっている。たとえ点の話にしても、今の流れに水をさすような動きは止めた方がいい。仮に段原紙がまともに上がれば、ただでさえ水面下に沈みそうなのに、みんな真っ赤っかになってしまう。
 さて、仮に?7円上がったら平米にして4・5円、これに協力金の目減りを考えれば平米7円は欲しいところ。「今年は午年、『トン』だけ跳ね上がってもしょうがない」とはC社長。製品含めての価格復元だ。(山)
 
1月7日付
2012-12-17

 “拡大経営”と“深掘り経営”。段メーカーのA社長があるコンサルタントの話を引用しながら、自身のブログで紹介していた。
 拡大経営とは多くの顧客を対象とし、その結果どうしても価格が課題となってくる。拡大すればライバルが増え、ライバルと差を付けるもっとも有効な手だては価格、価格を追求すれば効率化を求め顧客とのタッチポイントはおざなりになってしまう、と言う。
 これに対し深掘りは顧客とのつながりを強くする経営だ。つながりをより強めるために拡大を二の次にし、現在の経営をもっと深化させていくのである。結びつきを大切にした結果、仕事が拡大するメリットもある。
 「拡大経営は間違いではない」ものの、注目すべき点はその末路で、価格競争に突入する事になると指摘しており、言うまでもなくA社長が進めている経営は“深掘り”と同様な「顧客と長年に渡ってパートナーシップを築ける事」。同じ売上高の減少にしても、販売価格の低下と販売数量の低下では、利益に大きな差が出てくるのは経営者なら誰でも分かっている。“拡大”“深掘り”、どちらを求めるのかは「社長の美学」と、つながっている部分があるのだ。
 原紙メーカーの周辺を取材すれば、価格に対して今までとちょっと違った雰囲気を感じる。新マシン稼働を控えているが、気持ちを引き締め価格は大切にすることだ。  (山)

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