板紙・段ボールから印刷紙器までを網羅した専門新聞社です

qrcode.png
http://itadan.com/
モバイル版はこちら!!
バーコードリーダーで読み取り
モバイルサイトにアクセス!


有限会社
日刊板紙段ボール新聞社

東京都文京区湯島4-6-11
湯島ハイタウンA-509号
TEL.03-5689-0121
FAX.03-5689-0120
----------------------------
板紙・段ボール産業の総合紙。
紙器・段ボール企業を中心に機械・資材メーカーなどの動向をはじめ、箱を使うユーザーの動きも網羅。各種統計の分析なども充実。

----------------------------

日​刊​板​紙​段​ボ​ー​ル​新​聞​社​
 

2016年 段談

 

2016年 段談

2016年 段談
3
 
6月7日付
2016-06-10
 ▼好物の代表格は『スイカ』。甘酸っぱい果物は好みでなく、ただ甘いだけの桃、柿がトップ3にランクする。スイカと言えば、熊本が全国最大の産地で春先から収穫が始まり、GW明けが最盛期だが、あの地震で出鼻を挫かれた。他の青果物含めて影響がどう出ているのか心配だ。親しいボックスやOさんの施設では、工場やお店はどうにか動き出しても働く人たちが被災し、思うように仕事ができないそうで、こちらのダメージも大きそう。なお、熊本県内にある大手段メーカーの工場が集約・移転する方向で動いている。地震騒動の前から案件は出ていたようで、既に噂も広まっており周辺では『それほど先の事ではないかも…』とする。
 ▼『自分達は代理店として機能しているか』、〇製紙が主要流通数社に問いかけたそうだ。与信、在庫管理や決済などの仕事が今の口銭に見合っているかどうか、と言う事らしい。以前から〝流通無用論〟が出る度に必要性や重要度が再確認され、段メーカーの中には『ごく一部のメーカー直系を抜かし、殆どの直系代理店が流通と同じ事を出来るとは思えない』とし、クッションは必要で、『メーカー直販からは購入しない』との意見も多い。引き締めの背景には、新たに立ち上がる販売会社があるのか。厳しい洋紙事業に加えて押され気味の板紙事業、販売面を再度見直そうと言う事か。      (山)
 
5月27日付
2016-05-31
 かねてから地球環境への対応を徹底してきたレンゴー。昨年、段原紙から段ボール工場一貫してFSC(森林)認証を取得した。持続可能な森林経営・管理を支援する取組みのひとつで、ロンドンオリンピック以降、世界各国で気運は高まっている。国内大手ユーザーでは昨年9月からこの認証を取得した段ボール箱を一部導入、2020年までに全量切り替える方向にある。消費者に近い業種でも同様の動きが見られ、認証を求める声は増えそうだ。
 企業コンプライアンス遵守の中で、環境に対する姿勢も問われる時代。業界ではまだ馴染み薄い制度ではあるが、環境に優しい産業だからこそサステナブルな社会に貢献していくべきだ。レンゴーで環境を管掌する若松操取締役専務執行役員にFSC認証含めて環境全般を聞いたところ、『環境問題は後退りする事はありません』とし、『優しいイメージだけではなく、認証を受けた事はマークで区別できる。具体的に表に出していきたい』と話した。
 今後、原紙販売に影響する事が予想され、他の原紙メーカーも取得するようだが、認証原紙を使用しただけでは段ボール箱の認証は取れず、段ボール会社として自らFSC/CoC認証を取得する必要がある。レンゴーではグループ関連会社でも取得を進めていく。中小段メーカーも検討してみてはいかがだろうか。     (山)
 
5月17日付
2016-05-23
 ▼入社した頃、神田の△社に週一で通い、業界の諸事情を学んだ。東洋製罐と北海製罐、レンゴーとトーモク、出資や創業期の経緯なども教わった。4月下旬の日経に、東洋製罐グループHDがホッカンHDを完全子会社化すると出た。缶業界の国内・海外戦略があるにしても、ずいぶん思い切った統合だ。
 ▼当時、北海系だったトーモクは独自の方向にありホッカンとの関係は薄れている。ただ27年3月31日現在でもトーモクの筆頭株主(9・22%)で、他には日本製紙、特種東海製紙が株主に名前を連ねている。東洋製罐系の段メーカーには日本トーカンPがある。ここの大株主にも日本製紙が顔を出す。『上位段メーカーの組み合わせがあるかも』とは親しい段メーカー社長だが、専業大手の力が増す方向ならばおもしろい。
 ▼段ボール会社の買収に関して興味深い話を聞いた。〇社は買収先を管理部門が綿密に調査し、グレー部分が少しでもあればコンプライアンス上からストップ、または時間が掛かる。△社は『面倒見ましょう』、でスタートするから決着も素早く、経営者の扱いも破格らしい。
 ▼某飲料が一部で話題になっている。100㌘以下の軽量原紙を採用したとかで、数量にも影響しているよう。『原紙の儲けより、ケースでの加工賃を優先』する△社だけに、今後の展開が気になるところ。    (山)
 
5月7日付
2016-05-11

 ▼日経市況、担当記者の見方ひとつで動いている。昔と違い『あてにしている人もいないから気にするほどでも』と言う段メーカーも多いが、ユーザーの中にはこれ幸いに利用する会社だってある。元々実勢価格と大きく離れ、市況の意味なんて無かった。大手板紙メーカーに『早く(乖離を)あわせたい』と話していたらしいが、無理に近づけるより、いっそ5年、10年掲載しなければいいのだ。
 ▼3月31日のシート市況で2円下げたが、ロット数も取引量も異なる中で『何を基準にしているのか。不透明過ぎる』とは段メーカー営業幹部。大手と小さなボックスでは2桁の価格差だってあるのだ。I記者は大手ボックスにも探りを入れていた。シート価格について、ボックスも段メーカーも事細かく言う訳が無い。市況を下げたい時にはボックス寄り、上げたい時には段メーカー側に立って掲載できる。まして今回は下げた背景、理由も記事で書いていない。
 ▼担当を変わったIさんは、業界内でも知られた存在だった。それなりに勉強もしていたのだと思う。市況が『記者の一存で決まるなんてあまりにもバカバカしい』(大手段メーカー)のであり『この産業で生計を立てる多くの人が影響受けるのは悲劇』でもある。親しい△さんが『もっとも、もっと心配なのは次に引き継いだ人、無謀な行動に出ないか』としたが、そうならない事を願う。(山)

 
4月27日付
2016-04-27
 ▼『明るい話題が少ないですね』、こんな話になった。この会社は価格見通しが不透明になった一昨年暮れあたりから、地道に採算改善に取り組み、それなりの成果を上げていた。『段ボールは量さえあれば回る商売だ』、その頃はこう話していたが、今年は出だしから数量が冴えず、3月も相変わらずのよう。『大手の数字は良さそうなのに』、『機械が3時に止まるようでは』と言い、シート販売を極力減らし工賃を稼げる製箱比率を高めている。
 ▼中小を尻目に伸ばした大手3月の生産量、一貫系から専業まで前年比100%を超えた(前々年は別にして)。最大手関係会社は2社とも115%以上。幸い今のところケース価格は底堅い。誰もが『下落したら復元に、かかる労力も時間も計り知れない』と思っているだけに、産業全体を貶める行為だけは避けなければ。なお、3月末の原紙在庫も51万㌧を超えた。『5月に減産しても6月になればせっせと作り出す』、こんな話もあるがどうだろうか。
 ▼17日号で掲載した王子コンテナー神奈川工場に関し、同社から『今の時点では何も決まっていない』『エフピーは王子インターが権利業務全部を承継した訳で、元々王子コンテナーにはぶら下がっていない』と指摘された。ただ『老朽化した工場もあり、案件は全国である』そうで、時期を見ながら逐次進めていくのだろう。(山)
 
4月17日付
2016-04-19
 ▼平米数を伸ばしている大手段メーカー。ナショナルで大手同士が戦う訳では無く、中小が食い込むボックスから『手っ取り早いシートで稼いでいる』とは、取られたA社。関東圏でも同様、ある中堅向けで『価格は臨機応変、〇円の交渉にも応じている』そうで、固い中小を尻目に『大幅に増やしたはず』と言う。今まで『大手は大手の競争で』と気にしていなかったが、なりふり構わぬ大手末端(営業)に戸惑いを隠せない。『大手には姑息な手段では無く、正攻法で勝負して欲しい』と思うものの、『これが現実』のよう。
 ▼ある経営者に話したら『点の話をされても』『(山)さんが応援する中小だってやっている事は変わらない』と言われた。確かにそんな中小もいるみたいだが、戦略的な大手とは違い、1工場しかない会社が収益性の無い注文をかき集めても利益が出るか疑問だ。『急に増えた受注で悲鳴を上げている』、こんな話も耳にする。残業は企業にも働く人にも負担が掛かる。いくらたくさん作っても『勝者なき競争』、ではしょうがない。
 ▼王子コンテナーが神奈川工場をリニューアルするようだ。敷地内の子会社を整理、貼合機も一新する噂が広がっている。神奈川県ではトーモク、日本トーカン、フジダンに続き4工場目。残る大手はレンゴー湘南に森紙業横浜だが、ここも以前から更新話がくすぶっている。   (山)
 
4月7日付
2016-04-08
 ▼あるボックスから数量不足を象徴する話を聞いた。シート仕入先の大手営業マンが、『◎社長から数量確保の厳命が出た』『出来ない時には大勢のリストラも辞さないと言われた』と、こぼして帰ったそうだ。またB社も、少しでも多くのシートを買って欲しいらしく『一番の仕入先□社にあわせるから』で、見積りを持参するらしい。周りで聞けば聞くほど数量確保の動きが顕著化している。原紙価格を先読みしての事なのか。関東では依然、『原紙側は意外と強気』なのだけれど。
 ▼微妙な雰囲気に包まれている段原紙。『弱含み』と感じる人も増えてきた。『シートが下がるとしたらその根拠は』と聞かれ、『原紙メーカー次第』と返事をしたが、強気の姿勢を崩さない様に見えても、裏で何か動きでもあるのだろうか。板紙4社で7割、段ボールも一貫が半数以上占めてもなお、揺さぶられているようでは紙もシートも学習効果が無い。『情けない話ですね』とは〇さんだが、社数がいくら減ってもこのやり方では、変わらないように思う。今回、崩れたら『元には数年戻らない』ことだってあるのに…。
 ▼3月31日付けの日経シート市況が2円下落した。『あてにしている人も今はあまりいない』(段メーカー)とは言うものの、何で今なのだろう。同紙の○記者、1日から受け持ちを変わるようだから最後っ屁?  (山)
 
3月27日付
2016-03-30
 ▼段ボール需要、下振れがひどく伸び悩んでいる。『シート販売が悪い』との見方もあるが、ケースでも生産は落ち込んでいる。一部の大手だけが伸ばす状況は相変わらずだが、中小やボックスでは『ガタ減り』だ。ジリジリと下げた加工賃、救いは多少でも増え続けた需要にあった。『もうこれ以上は落とせない』とは関東の段メーカーで、『背に腹はかえられない』気持ちも理解できるが…。『少し量がまとまれば、みんなが寄ってたかって』の様相も出ており、大手の中には、『加工賃を無視する』工場もあると言う。
 ▼一貫系段メーカー、主力の2社の勢いはご存じの通りであるが、他の子会社も絶好調のようだ。Yの系列会社Eは貼合機を幅広化するし、中部圏のTも『フル生産に近い』と近隣の同業は見ている。もう一方の一貫系、落としていたMの動きが『ここに来て活発化』。設備投資に従来の力強さは見られないが、潜在能力は高いだけに本気になれば『一番怖い存在』だ。ただ、3月が終わろうとしているが、中小では『量が回復しない』。茨城県ではボックスの廃業、経営破たんが相次いだ。
 ▼大手段メーカー2月の生産量。一貫および一貫系4社と専業2社、全てが前年比で100%を超えた。前々年が悪すぎた会社もあるから一概には比較できないが、それでも中小の数字よりは全然良さそうだ。   (山)
 
3月17日付
2016-03-22
 ▼『いつから適正在庫(段原紙)は45万?になったんだろう』、ある集まりで誰かが言った。記者もだいぶ前になるが『35万ぐらい』で『40万超えは危険水準』と聞かされていた。今はそうでは無いらしく、1月末在庫は48万8千?になり、『2月がパッとしないので50万に乗るかも』と増えているのだが、原紙側幹部は『以前とは状況が違う』と落ち着きを見せる。存在感増す中、『過去20年間で2回、50万?前後まで増えた時、製紙メーカーの統合が相次いだ』とし、今回も日本・特種東海に続く会社が出るのでは、と見る向きもある。
 ▼1月後半から仕事量が激減している中小、2月は生産日が一日多いのに前年対比95%以下の声も聞く。しかも『原紙は供給過剰に在庫過多、段ボール側は需要不足』であり、良い状況とは思えない。3月に入っての出だしから今一つのよう。原紙価格の動向にしても、弱含みはじめており不安視する人が増えている。一方、ボックスの一部がシートで揺さぶりをかける。普通に考えれば『建値で限界利益がマイナスならば、やるべき仕事(シート販売)では無い』のだが…。『量が一番』ではやっぱり困る。紙も製品も数量に惑わされない事だ。
 ▼さて2月の在庫量、消息筋によると50万?を1万?ほど超えた。それにしても『減産したら負け』らしく、各社作り続けるのだから、これからも減る事は無い?    (山)
 
3月7日付
2016-03-10
 ▼昨年一年間の大手段メーカー生産量を見て一貫2グループに勢いの差が出ているように思う。最大手段メーカー系Sの活発な設備投資はご存じの通りだが、もう片方のYも順調に生産量を伸ばした。Sは合併前のSイズムを失わずそのままに突き進み、『Yも長男らしさが無くなり、Sに似てきた』と言う中小がいる。一方の製紙系、MはMらしさが姿を消し、『残念ながら品行方正』(大手ボックス)らしく、数量まで落としている。もっとも親から買わされる原紙の影響があるのかどうか。直系Cは量を稼いだが収益面になると『他社が落とした注文を集めても…』(中小社長)のようだし、思い切った工場作りは進んでいない。同じ原紙からの一貫系、違いは親にある?
 ▼本年1月の大手段メーカー生産量、95から110・5%まで勝ち負けある。最も伸ばしたメーカーはY、次が同系列のS。1月に限れば昨年同様の勢いを見せつける。ただ最大手は昨年1月が80%台まで減らしていただけに、今年は戻すと思われたが予想に反して96・3%と回復せず。製紙一貫系2社はともに減らした。ちなみに中小では『1月中旬過ぎからパッタリ』らしく全体的に芳しく無い。このまま1年間いくのか、変化はあるのか。昨年各社が更新したマシンも順調に動いているし、更に言えば関東周辺でコルゲータ能力はまだ上がる。要注意だ。    (山)
3
<<有限会社 日刊板紙段ボール新聞社>> 〒113-0034 東京都文京区湯島4-6-11 湯島ハイタウンA-509号 TEL:03-5689-0121 FAX:03-5689-0120