板紙・段ボールから印刷紙器までを網羅した専門新聞社です

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有限会社
日刊板紙段ボール新聞社

東京都文京区湯島4-6-11
湯島ハイタウンA-509号
TEL.03-5689-0121
FAX.03-5689-0120
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板紙・段ボール産業の総合紙。
紙器・段ボール企業を中心に機械・資材メーカーなどの動向をはじめ、箱を使うユーザーの動きも網羅。各種統計の分析なども充実。

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日​刊​板​紙​段​ボ​ー​ル​新​聞​社​
 

2017年 段談

 

2017年 段談

2017年 段談
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6月7日付
2017-06-13
 ▼段メーカー各社が一度は取り組んだ量と採算。4月にある大手が、量を大きく減らし経営層が『採算を考えろと言ったが、量を落とせとは言っていない』と檄を飛ばしたと噂になった。この話を聞いた別の大手、『少し前にもどこかで聞きましたね』と苦笑していたが、二兎を追って成功した事例は一度も無い。『悪いからそこそこの量がある訳で、採算も良く量のある仕事なら誰でも出来る』とは中小社長。ここが現在の経営課題であり、量をひたすら追求して収益を確保するのか、収益性の良い仕事に特化していくのか。『真ん中は難しい』のであり、『出来たら誰も苦労しない』。実際、多くの中小は貼合量を落としても、採算が悪化したシート販売を止めている。
 ▼1面寄せ掲載の神免紙器。雑談で最近、近隣地区で行われた入札の話をしたが、『量のあるのは我々の仕事じゃない』と一蹴、今ある仕事で収益を高めるためオペレーター人員の半減に取り組んだ。4台のマシンを1台に集約、1直定時で120点を目指すが、経営者からの押しつけでは無く、自分達で考え取り組んでいるのが凄いところ。『これからも人材不足は続く』、この取り組みの意味は大きい。そう言えば、某理事会での話題は原紙値上げより物流関係だったとか。一般紙やテレビ等で連日流れる物流費の上昇、大手・中小問わず頭を抱える問題だ。    (山)
 
5月27日付
2017-05-30
 ▼GWに気になっていた事が2つあった。ひとつはあるイベント、もう1つは休みが明けた週末までに一貫2社のうち1社でも値上げを打ち出すかどうかで、関係者の中には『□が動けば』と淡い期待もあった。5月も下旬に入るが追従メーカーは増えず、発表した会社も段メーカーへの価格提示は微妙。まだまだ諦めていないようだが、『少し先(秋?)を見据えた土壌作り』との声もある。
 ▼『理想を言えば、産業全体を考え各社が供給を減らす事』になるのだろうが、とは良識派の〇氏。但し、『うちは既に大きく減らした』や、我が道を行く会社もある中で、能力過多は100万㌧をゆうに超えるレベル、それぞれの思惑でちょっと余分に動かせばどうなるか。バランスなどそう簡単に取れる訳は無い。誰かが期待する『止める、潰れる会社』は出ないだろうし、統廃合はある程度進み、段原紙での新たな組み合わせも見えていない。
 ▼某総合商社系の紙流通、大手原紙メーカーを担ぎ西の方でどこかでの仇を討とうとコンペに挑んだが、巻き返せず惨敗。1番札はどこかでやった会社だ。値上げを意識した価格帯で挑んだ結果が負けにつながったのかは分らないが、『仕掛ける方は取らなきゃ意味が無い』とも聞こえてくる。力のある会社同士のぶつかり合いだけに、周辺ではとばっちりが広がらない事を願っている。  (山)
 
5月17日付
2017-05-23
 現時点でNTIをはじめ5社が原紙値上げを表明したが、依然動きのない一貫2社が気になるところ。小関王子マテリア社長は、今号の小紙インタビューで『既に発表した会社の動向を注視したい』と話すが、多くが同社の動向を、固唾を飲んで見守っている。そんな中で前期決算発表。12日に主要各社が出揃い、通期では踏み留まったものの、下期の古紙高騰が業績を圧迫する。今期も同水準で推移するとの見通しだ。関連しGW明けに○社に動きがあるのでは!との一部観測も広がったが、これで動きがなければ、しばらくは様子見か。
 ただ、輸出価格は変わらず高値だ。今後の値動きをどう見るか、判断は困難だが、下落の予測のもとに動くのはリスクが大きすぎる。仮に下がっても『一先ずは助かった』ということで、(値上げ)表明済みのメーカーもそれに沿った対応をすればよいだけだ。
 結局、このまま高値安定で推移するなら、どこもある段階で動かなければならない。今秋なのか、来年1月なのかの違いだ。その時、5月21日から実行済みのメーカーは針を移すのだろうか。やはり一貫2社の動向に立ち返る。それなら4・4発表、5・21実施は早すぎたのか?そんなことはないはず。そもそも専業メーカーと内製化が進んだ一貫メーカーの値上げが全く同じタイミングであること自体、今は違うのかもしれない。    (浮)
 
5月7日付
2017-05-15
 ▼『納入先からの問い合わせはゼロ』とは段メーカー社長。原紙値上げについて、周りからの反応が薄い事に驚いていた。『洋紙は2月辺りに発表したものの、どこも動きは鈍い』(板紙メーカー)し、『競争から下げ過ぎた価格を上げる』では、『紙業界の値上げアナウンスには…』、こんなユーザーすら存在する。ボックス各社も取材範囲では同様で、本当に原紙が上がりシートまで波及するか緊迫感は無い。『どこからでも買えたし、これからも』と自信たっぷりの経営者も。
 ▼更に先日は『腰が引けている』と聞いた。まだ態度を明らかにしていないトップ2の動き待ちでは、力も入らないのだろうか…。ここ10数年で原紙メーカー数は大きく減った。原紙側には『上げようと思えば何時でも上げられる』事が頭にはある。ならばこの5月は気が無いのだろうか。古紙の上昇を要因の一つにあげる会社があれば、『下がった時はどうする』との見方もある。上げたい気持ちは同じでも、他社の様子見で、ちぐはぐ感は否めない。
 ▼3月の大手段メーカー生産量。一貫△系2社は相変わらずでどこまで伸ばせば気が済むのやら。一方で専業大手1社のみ100を割った。ここ数年、注目を集め続けたが『量から質へ』と聞いていただけに、『本物か』と親しいボックスにメールしたら『うちにはガンガン来ています』だった。    (山)
 
4月27日付
2017-04-27
 ▼『製品を上げるチャンスはそうは無い』ある段メーカーが言った。今は物流問題や他の包装材など価格を改定する動きが広がっているが『いつ気運が変わり、萎むかわからない』。『ここ半年ぐらい』と具体的にあげた経営者もいる。日本製紙Gの段原紙値上げが表面化したのは電子版では3日夜、日経朝刊は4日付け。それから追従した中堅・大手は10日の興亜工業のみ。色んな話は出ているが噂ばかり、『間が開き過ぎるのは避けたい』だったメーカーも、これを書いている日現在、動きは見られない。
 ▼『古紙を見れば理解できる。揃う事が条件になるが』としたのは大手ユーザー。段メーカー側も真っ向から反対では無い。もちろん製品との同時値上げは大前提だし、ユーザーへの交渉期間もある程度は必要。代理店へ『上げます』で済む紙と違い、1件1件の個別交渉で大きなエネルギーがいる。『4月に打ち出し、5月21日からは…』、中小の得意先とはいえ、半期やクオーター毎の取り決めもある。
 ▼環境作りに疑問を持つ経営者もいる。3月までの販売姿勢が多くの段メーカーの頭には焼き付いている。ちなみに原紙在庫は相変わらず50万㌧を超え、輸出量は5万近くまで増えている。『輸出が止まった時の売り先は?』こう指摘する声もある。『原紙メーカーが本気になれば』まだしも、ジャブジャブのままでは…。  (山)
 
4月17日付
2017-04-19
 ▼古紙輸出価格が4月に前月比で2割以上下がった。中国で調整局面に入った影響らしいが、それでもここ当分は20円から22円で推移との見方があり、依然として高値な事に変わりない。ある段メーカー社長が『上がった、下がった、古紙に振り回され過ぎでは』と話していた。しかも安定供給、安定生産にはほど遠い現在の大手を中心とした動き方。原紙でもシート販売でも散見されている。物流関係や他の資材が総じて価格を見直している中『産業自体の底上げに繋がるのであれば、原紙・段ボール同時値上げは受け入れたい』とする経営者も。『値上げのチャンス』、見極めはなかなか難しい。
 ▼その値上げ、日本製紙グループが5月21日分からの修正を打ち出した。段原紙全般を20%以上引き上げる。発表の5日前に確かな筋から情報を頂いたが、俄かには信じられなかった。各社の動きや、日本G自体の3月までの段メーカー対応も頭にあったから。『都市伝説、そのうちお化けまで出る』こんな冗談話を親しい社長と交わしたほどだ。他の原紙メーカーは追従するのか、違う戦略か。段ボール側には『顧客へ説明する時間も無い』、ユーザーサイドにも『揃わなければ飲め無い』との意見があるが、空気が変わった事は間違いない。
 なおコラムを書いた7日に、『10日に某板紙メーカーが発表』、とも耳にしたが果たして…。     (山)
 
4月7日付
2017-04-07
 『異常なのは日本』と商社幹部。段古紙が上がれば当然、製品も上がるもの(逆も然り)。良し悪しでなく、日本は必ずしもそうならない。2月の言葉で3月の輸出価格は過去最高を更新した。一転し4月は急反発をみせたが、依然高水準に変わりない。国内価格も相応のレベルだ。仮に日経市況のままの原紙価格であっても利幅は限られる、まして…。
 昨年末から原紙は赤字を垂れ流している状況が続いているとした上で、『うちはすぐに値上げしたい。(他社に)大きな声で伝えて』と複数の原紙メーカー。『どことどこ』に向けた言葉かは容易に想像が付くが、どのように響いているのか。
 大手一貫製紙メーカー古紙担当者は3月上旬の時点で、今後について『予想できない。ただ、中国で何かが変わったのは確か』と話す。『何か』とは同国の板紙・段ボール業界を飛び越して経済、社会情勢まで含む。今回の高騰が如何に劇的だったかということだ。
 一方で、『山高ければ谷深し』とも。経験に裏打ちされた肌感覚は強い。年度替わりで発生量が増え、工場メンテが始まる4月以降、国内は多少落ち着くと分析するとともに、『製紙各社は古紙調達に対して冷静になるべき』と強調した。メーカー間で、調達能力の優劣はあるにせよ、必要以上に焦って不要にコストを積み上げるなとの戒めだ。これは値上げの有無以前の問題である。 (浮)
 
3月27日付
2017-03-29
 ▼ボックスメーカーA社、日頃からの地道な営業活動でユーザーの信頼も厚い。そこへ手を出したのが一貫□系の中堅段メーカーだ。ある得意先に〇円割引を提示し1年ほど納めていたが、いつの間にかAに注文が戻ってきたと言う。『細かく、納期も厳しい』のが撤退した理由だが、困った事に『価格は残ったまま』。同系列の大手段メーカーからシートを購入しているが、『量や価格をどうするか迷っている』と言う。その気持ち痛いほどわかる。
 ▼三浦紙器工業がフジダンの資本を入れ、甲府紙器はフィルム大手メイワパックスに株式を売却、群馬の上武紙業は有力ボックス・ヤマト興産の子会社に。会社継続・発展の方法にはいくつもの選択がある。かと思えば、毎年2通ほど弁護士事務所から、会社破綻の通知が送られてくる。取材先でも『与信をしっかりしないと売れない』と話していた。『少し我慢すれば良くなる、そんな時代は過ぎ去った』とも付け加えたが、それぞれの立場でフルコストを考えねば成り立たない。
 ▼高値を更新する古紙価格、しかも全く下がる気配を感じない。なのに現在の原紙価格…、大手の上の方では『うちは上げない』と発言しているとかいないとか。ただ作れば作っただけ赤字の状態が正常だとは思えない。なお、原紙在庫は減らず、2月の大手段メーカー生産量は△グループのみ絶好調。 (山)
 
3月17日付
2017-03-22

 ▼『米国で新聞発行部数の減少から、新聞用紙が段原紙マシンに転抄される。これが最低でも150万㌧』、『中国でインターネット通販が急速に普及。古紙回収システムが未発達な地方に段ボール箱で配達された場合、ほぼ回収されない』、2月27日号で掲載した栗原紙材社長へのインタビューで、気になった部分だ。ただでさえひっ迫している古紙動向、次々と新たな不安材料が増えている。その中での原紙価格だが、〝〇円以下〟なんて声もある。どこかが悪者にされ〝入り組み何でもあり〟の現状、どこも自社の利益しか考えていないように思えて仕方がない。
 ▼大手ボックスは小さな会社とは別世界のよう。ある県では段メーカー顔負けのFFGを入れたボックスが数多く存在する。その1社『□社のシート価格は〇枚以上になると〇円値引きの〇円』と聞いたが、ここへ納入するのは大手一貫系のA社で、親会社から購入する原紙価格は巷では市場でも高めの△円と言われている。どう計算しても□社へのシート代は成り立たない。赤字でも残したい取引先なのか、△円が幻なのか、どっちだろう。
 ▼『勢いのある会社はどこですか』こう聞かれる事が多い。それぞれの地域に中小でもしっかり根を張り頑張っている段メーカーは何社も存在する。逆に噂に出ていた会社が最近、すっかり出て来なくなった。こっちはこっちで心配に…。(山)

 
3月7日付
2017-03-14
 ▼各地で小さなボックスメーカーの廃業を耳にする。後継者難に加えて、設備投資が滞り要求される品質について行けず、『いっそブローカーに』(ボックスB社)と言う訳だ。使っているプリスロの老朽化もあるが、一部インキメーカーが生産を調整するなど『プリスロ用インキに対する供給不安がある』(段メーカーA社)と言う。その仕事を受ける側の段メーカー、少しでも量が増えるのはありがたいが、『ロットの細かな仕事をこなす為に製箱能力不足になっている』(同)とし、設備投資を検討中。ボックスに段メーカー、社数は減っても製箱、シート能力ともにまだまだ高まりそう。
 ▼春は人事の季節、今年も色々ある。悲喜こもごもだ。親しい人が離れて行くのはやっぱり寂しい…、いつまでもお元気で、と願わずにはいられない。目を引いたのが一貫□系大手段メーカーの社長人事。驚きからなのか、数社から小紙にまで問い合わせがあった。兄弟会社MからC社・社長への転身だが、ひと昔前まで段ボール会社の象徴的存在だったM社。□HDがCにMらしさを求めるのならば、『力を削ぐことになる稟議・管理はほどほどに』と思うのは記者だけか。さて総合商社の紙パ経験者である某氏が、『一貫△社の仕事を手伝うのでは』と、取沙汰されている。経験豊富なだけに色々聞こえてくるが、真偽のほどは???       (山)
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