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有限会社
日刊板紙段ボール新聞社

東京都文京区湯島4-6-11
湯島ハイタウンA-509号
TEL.03-5689-0121
FAX.03-5689-0120
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板紙・段ボール産業の総合紙。
紙器・段ボール企業を中心に機械・資材メーカーなどの動向をはじめ、箱を使うユーザーの動きも網羅。各種統計の分析なども充実。

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日​刊​板​紙​段​ボ​ー​ル​新​聞​社​
 

2018年 段談

 

2018年 段談

2018年 段談
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2月27日付
2018-03-05
 ▼『需要が伸びる中、今後働き方改革を進めていけば、メーカーによっては新たな製造拠点が必要になるかも』とは大手段メーカー。会話自体は冗談半分であったが、需要増、働き方改革推進は、ともに紛れもない事実。まして短期的なことではない。勤務ローテーション変更や、関連会社との工場間調整で済めば良いが、将来を見据えた大胆な動きが、特に需要が旺盛な関東中心にあっても決して不思議ではない。
 ▼シート値上げ、関東では2月1日分から概ね新値に。原紙分○円に、運送コストと加工賃の△円が基本となるが、額ベースで△相当分の転嫁が難しかったという。『誰もがあと一押し必要なことは重々しているのだが』と段メーカー。ケース値上げは来年度からが最終ラインだが遅れた感は否めない。従来と比べユーザー交渉の難しさが緩和されたわけではないものの、理解は得やすかったからなお更。『これだけ追い風となる条件が揃っているのに』が『いたのに』に変わりつつある現状は何とも寂しい。一方でここできっぱり、できる仕事とできない仕事の線引きを実行しているとの話も多く聞く。今後も古紙、原紙と不透明感は強い。危機感を持ちつつ、良い機会と捉えているようだ。
 ▼その古紙、中国輸出停滞で1、2月は標準的な価格帯に落ち着いた。今号発行頃には春節も開けている。高騰?停滞?果たしてどちらに転ぶのか。(浮)
 
2月17日付
2018-02-22
 ▼製品値上げも先が見えるまで進んでいるが、振り返れば『上げては下げ、下げては上げる、この繰り返し』とは段メーカー社長。『この辺で意識を変えないと』と話す。原紙側は『段ボールは甘えている(調整など後ろを見る)』、段ボール側は『数量欲しさにそちらが勝手に』、この思いが底辺にある。古紙は原紙の主原料、それが〇円上がったら自動的に段原紙に連動、また原紙が上がったらシートやケースも上がる。『それぞれ次の製品へスライドすれば、同じ産業内でのババの押し付けも無くなるのではないか』と言う。
 ▼こんな提案も聞いた。一律に、シートは平米8円、ケースは15%、では無く、使う材質から工程やロットごとにコスト上昇をきちんと出さねばユーザーも分かりにくい。『上げろ上げろと尻を叩くばかりで無く』構造的な問題、暗黙の約束事が見直されるのはいつの事だろうか。良き提案があれば耳を傾ける事だ。
 ▼シートはほぼ決着が付いたようだが、ケースでも多くのナショナルユーザー向けが4月1日から改定される、と耳にした。上がるのは大賛成だけど、問題はその幅・価格である。聞いた○~△パーセントならば、原紙構成から考えてもちょっと低いような…。それとも何かの戦略か。宅配便でもビールでも、それなりの価格を頂戴しているのだから、もう少し貰っても、と思ってしまう。(山)
 
2月7日付
2018-02-08
 ▼段メーカーA社長が『アサヒビールがシェアに拘らず、付加価値重視の方針に切り替えた』と話してくれた。日経にも大きく出ていたが、アサヒGHD社長自らの言葉で『量にはもう拘らない』と書かれていた。0・1%のシェアを競ったビール業界だが、最近は出荷量が半減、同社はいち早く高級路線に切り替えるのだ。『段ボール業界は量が多少なりとも伸びているので量やシェア重視を続けるのだろうか…、時代は変わっているのに』、A社長が呆れる気持ちもよく分かる。
 ▼144億、いや145億平米はいく、との声もある今年の段ボール生産量。1億平米の上積みとなると中小の4、5工場分に匹敵する。それが期待されるのも関東だけ、『勢いがあって羨ましい』とは他地区の段メーカーだが、そんな事はありません。伸びているのはあくまでも通販や飲料系であって、質となると別問題。ちなみに茨城県ではこの1、2年の間にコルゲータが2台(D社=新設工場、T社=既設工場へ中古据え付け)も増えている。
 ▼大手段メーカーが伸ばし中小オーナー系は横ばいか前年割れ、と少し前に書いたが、その大手の中でも増やし続けているのが一貫系子会社Y。昨年12月には過去最高を作ったと漏れ伝わっているが、同社上層部では周辺に『あと〇〇〇平米欲しい』と話しているらしい。いくら何でもそれは…。 (山)
 
1月27日付
2018-01-31
 ▼今年の段ボール生産量は過去最高を更新し144億平米に達する予測だ。手元に昨年一年間の大手段メーカー7社の生産量(対前年比)があるが、立派な数字が並ぶ。中小にも聞いたが多くの会社が前年並み、もしくは前年割れした。この数年間で大手が伸ばし中小が減らしたのか、大手と中小の持つ業種や得意先の違いによるのだろうか。何れにしても中小段メーカーやボックスは数量には期待せず、質中心への転嫁を進めねば。そんな中、岐阜の段メーカー・多和田紙工が愛晃段ボール(愛知県)と業務提携した。愛晃は昨年月にコルゲータを止め製箱へ業態を変え、多和田がシート数10万平米を供給する。また補えない分は多和田が同業他社から購入する。シート販売先では『限られた場所ではあるが変な安売り競争は無くなる』としており、その周辺での安定も期待されている。 (山)
 ▼12月の原紙在庫は前月比約5万㌧減で42万㌧強。ここ数年ない水準。以前なら適正より多い程だが、多品種化が進んだ今、中しんを中心にひっ迫した。ただ、製品値上げにはプラスに働きそう。そんな中、『3・5カ月の攻防』が話題に。8、9月を含め原紙値上げのかぶり期間を指すが、年度末が近づくにつれ、声高に語られ始めた。直近の古紙の緩みを指摘する声もあるが、原紙サイドは満額取切りの姿勢は崩さない。製紙系段メーカーAも『古紙高は一過性ではない。ここで自分たちの値上げをすることが先決』とする。この機会を単純な拡大路線から利益体質、労務重視への転換チャンスと捉える。『(自社について)周りがあることないこと言うのは仕方ないが、今後、結果が数字に表れてくる』ときっぱり。 (浮)
 
1月17日付
2018-01-23
 ▼昨年12月はシート値上げが大きく進んだ。11月に某HDトップが加工部門経営者に檄を飛ばしたようで、動きの鈍かった子会社段メーカーも『認めていない会社(ボックス)は全国で10%未満』と強気で交渉、ある程度の数字を決めている。10円上昇した原紙代、それを転嫁させねばどんな大手でも赤字になってしまう。そんな中ケース含めて思った以上に浸透しているのが中部地区。関東の段メーカーが『(中部は)遅れているようだったが各社積極的に動き、今や関東の方が…』と話していたが、中には2月で95%達成見込み(金額ベース)をたたき出す立派な中小もある。『新規の営業を停止』『隣の芝は見ない』など〝阿吽の呼吸〟、勢いに乗りやる時はやらねば。それぞれで考え行動する事はたくさんある。 (山)
 ▼昨年末、急激に勢いを増したシート値上げ。ケースも『見通しがついてきた』とボックス含め複数で聞いた。『値上げして量も減らさない』。よく耳にするフレーズ。大手の初動の鈍さを指摘する言葉でもあるし、各社の意気込みを表した言葉にもとれる。当然、個別では量もしくは額で妥協せざるを得ない場面もある。トータル勝負だが、これを追求するあまり、『働き方改革、生産部門に目がいきがちだが、間接部門にも無理が生じている』と、ある経営者。瞬間的な疲労だけでない。値上げ後『いつもの繰り返しでは』との意味を含むのだろう。
 原紙大手一角、中しん減らしライナ増やす戦略で一部供給不安もとの噂に対し、『利益優先で中しんを減らしたなど事実無根。併抄機で最需要期にライナの供給責任を果たすことを最優先とした結果なのに、真逆を言われても』とため息。(浮)
 
1月7日付
2018-01-15
 福野段ボール工業ならびに四星球を取材した。稚拙ながら記者が昔ギターをかじっていたことを憶えてくれていた小紙Yの配慮だと思っているが、楽しい時間だった。
 「四星球」…その名をどこかで聞いた記憶はあったが、まさかここまで地道に長年活動し続けているバンドとは知らなかった。その試行錯誤の中で蒸留され磨かれてきた彼らのトレードマークである「段ボール」小道具がご縁となった。
 とにかく取材を通じて感じたのは、ギター担当まさやん氏の〝段ボール愛〟だ。さすが、小道具づくりを一手に引き受けてきただけのことはある。おそらく彼が着手し出した頃は、今ほど段ボール工作がメジャーではなかったと思うが「せっかく来てくれたお客さんを楽しませたい」という熱い気持ちが端々から伝わってくる。過去の作品も見せてもらったが、ご当地シリーズなどクオリティーが高く、遊び心も満載。次は何が飛び出すのか…確かに気になる。
 楽曲も素晴らしかった。CDはすでに予約済み。一度生のステージを見たいと思ったが、チケットぴあで確認したところ近い予定のライブはほとんどのハコ(ライブハウスなど会場のこと)でソールドアウト、なかなかの人気者である。
 是非これからも段ボールの魅力を、そして元気いっぱいのポジティブソングを多くのリスナーに届けて欲しい。 (菅)
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