板紙・段ボールから印刷紙器までを網羅した専門新聞社です

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有限会社
日刊板紙段ボール新聞社

東京都文京区湯島4-6-11
湯島ハイタウンA-509号
TEL.03-5689-0121
FAX.03-5689-0120
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板紙・段ボール産業の総合紙。
紙器・段ボール企業を中心に機械・資材メーカーなどの動向をはじめ、箱を使うユーザーの動きも網羅。各種統計の分析なども充実。

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日​刊​板​紙​段​ボ​ー​ル​新​聞​社​
 

過去のブログ

 

過去の記者ブログ

過去の記者ブログ
 
4月7日付
2011-04-06
▼東日本大震災の直後はスーパーからパン類、トイレットペーパー類がなくなり、放射能汚染の影響で今度は乳製品と缶詰類が品薄になってきた。計画停電でお店は毎日営業時間が変わるから、ちょっと焦ってしまう。自宅では災害用備品を何も用意していないが、買い物客の長い行列を見ただけでひるんでしまう。少し待てば入荷もするが、いつもびっしり棚に並んでいるのが当たり前と思っているから、殺風景な陳列棚を前に立つと、軽くパニックにもなる。薄暗い照明の中を歩いていると、今までが過剰に明るすぎたし、贅沢しすぎていたのかも。(A) 
▼震災の翌日は3歳違いの従姉妹の結婚式だった。時期も時期だけに、出席できない人も少なくなかったが、子供の頃から馴染みの従姉妹とあって感慨深いものがあった。ただでさえ感動を誘う子供の頃からの「思い出写真コーナー」では、彼女と今は亡き祖母の2ショット写真が登場し、緩い涙腺が崩壊してしまった。(その後、私の母と彼女の2ショット写真も映り、「あらやだっ!もっとちゃんとした格好の時の写真にしてよ!恥ずかしい」と隣でひとり騒いでいる母の姿にもある意味泣けたが…)。仕事柄、子供の誕生の瞬間に立ち会うことが多い彼女、常々早く自分の子供が欲しいといってたので次は可愛い赤ちゃんの誕生を期待したい。(U)
▼前々号に続き製紙用薬品メーカー担当者の話。最近、国内と海外の原紙で、品質など比較されることが増えてきたが、どちらが良いと100%断言できるものではないらしい。紙粉や罫割れの出にくさで海外原紙を評価する意見はあるが、仮に90点の原紙があるなら、90点の原紙が供給され続けないと、貼合、印刷、打抜き、ケーサーなど後工程で調整やロスに多大なコストがかかってしまう。90、50、70点というように品質が変わるより、ずっと同じ50点(国内原紙が50点というわけではないが)で安定供給される方がトータルとして品質が良いと言えるのに、それを特殊事例の1本だけで90点と50点を比べるから困るという。その50点をキープし続けるために、抄紙機、古紙、工場の立地環境などに合わせ、膨大な薬剤を組み合わせる苦労を分かってほしいとのことだが、品質の捉え方は本当に奥が深い。言われてみれば工業製品なのだから、本来当たり外れがあってはいけないな。(M)
▼今年12月の竣工に向けグングン伸びる東京スカイツリー。電車の窓からも望めるようになり、完成まで順調だと思っていた矢先に今回の大地震だ。ほとんど被害はなかったようだが、地上よりも揺れたのではないかと想像すると、作業中の人たちはさぞ恐ろしかったことだろう。昔から関東大震災が再び来るとずっと言われてきた(何十年毎の周期があるとかで)ため、スカイツリーも耐震設計が成されていたのだろうか。地震の後も作業は続いている。ついこの間までパンダとツリーで盛り上がっていた上野界隈も、今は静かな雑踏に想える。(S)
 
3月27日付
2011-03-24
▼ここ2、3年、人の名前がパッと出てこない。昨日も取材中に会長の名前が出てこなかった。少し前まで何回か飲みに連れて行って頂いた方なのに。どうにかその場は切り抜けたが、思い出したのは会社に戻ってから。情けない話である。ある雑誌に人間の脳細胞は140億個あると書いてあった。それが20歳を超えると1日に10万個ずつ死滅していくと言う。54歳だから推定11億個以上の脳細胞が死んだ計算になる。せめてもの救いは、140億個のうち働いているのは40億個で、残りの100億個は眠ったまま。もっと頭を使って仕事をし、早く眠ったやつを起こさねば。(Y)
▼ターミナルビルにある居酒屋に友達と入った。チェーン店だが他の場所にある店舗には行ったことがないからわからないが、この店、最初はこだわりの豆腐料理が売りだったが、リーマンショック後のデフレあたりから、店の格が徐々に落ちていき、今ではすっかり殺伐としている。注文は電子画面で客がメニューを選択、従業員もベルを押さないと調理場から出てこないし、一度鳴らしたくらいでは反応しない。居酒屋の最初の決まり文句「お飲み物は」も聞きにこないから、勝手のわからない中高年は腹を立てて帰ってしまうほど。乾杯して飲み始めると隣に20代はじめくらいの女子が2人、席についた。運ばれたメニューはそれぞれ好みのデザート(500円未満)のみ。メニューにある無料のお茶も置いてある。なんて逞しいこと。混雑して座れるかどうかわかない、席があっても縮こまって座るしかないコーヒーショップよりも、個室風に両隣と仕切られた居酒屋でお茶した方がゆっくりできる。さらにこの店、注文の品もなかなか来ないので諦めて1時間そこそこで引き上げたが、彼女たちは腰を上げる気配が全くなかった。(A)
▼3月11日に発生した東日本大地震は事務所で遭遇。当日は交通機関が全面的にマヒしていたため、人がごった返し歩みも遅い大通りを歩いたが、コンビニやスーパー、飲食店、タクシーやバス乗り場で秩序正しく行列に並び、人を押しのけたりせず整然と歩く様子に感激。たまに海外の災害映像で、商店での略奪や支援物資を奪い合うシーンを見るが、「イザという時に人間の本性が出る」というなら、日本人の本性は極めて善良で理性的。この模様は海外マスコミでも絶賛されたが、これだけしっかりした国民なら必ず復興し、平穏な生活を送れることは間違いないだろう。同じ日本人として、被災地のために少しでも貢献できるよう努めていきたい。(M)
▼先月、池袋のサンシャイン・コンベンションセンターを訪れた。印刷関連の展示会等を何度か取材しているが、今回はマルイ主催の大バーゲン祭。もちろんプライベートで。家に招待状が届いていたため、軽い気持ちで出かけたが、普段取材する展示会とは一味違った盛り上がり。両腕に目一杯の商品を抱えながら、更なる獲物へ飛びつく彼女らのパワーには圧倒された。並べられた靴だけでも物凄い数で、思わずゴージャスな装飾やピンヒールの鋭さに見入ってしまった。取材ではないので気軽に見て回ったが、取材ならばそれはそれで楽しいかも…と妄想に浸っていた。(S)
▼「包む―日本の伝統パッケージ」展(目黒区美術館、4月3日まで)。題名の通り、伝統的な包装形態を展示したもので、一見の価値有りです。ぜひ足を運んでみてください。現代の包装材の主役と言っても良い段ボールは展示物と比べて圧倒的に新しい包装であるので展示はされていないが、著名なコレクターが収集した笹(卵やお菓子など)や藁(米など)、紙(菓子など)、土(酒瓶など)、竹によるパッケージは、日本人の包装に対する繊細な美意識とともに、包装の原点を見る思いがします。(U)
 
3月17日付
2011-03-15
▼本屋で働いていた知人は、勤める以前から本屋に入るとトイレに行きたくなったと言う。最近、凸版印刷がその風説をインターネットのアンケート調査で検証したほど、本を見るともよおすらしい。その本屋さん、数が3割近くまで激減する予想がある。大手チェーン、古本、加えてデジタル書籍で個人経営ではもう成り立たないのかもしれない。子供の頃、よく立ち寄った駅前の書店もだいぶ前に姿を消した。さみしく思う人が周りにたくさんいる。(Y)
▼携帯を使ったカンニングのニュースは今、世間を賑わせているが、中学2年の化学の試験を思い出した。テストでは元素記号の問題が出ていたが、暗記は苦手で答えようがなく、そもそも勉強自体がさっぱりで、呆然とした顔をしていたのだろうかわからないが突然、前の席に座っていた男子がびっしり埋めた回答用紙を後ろの私に向けたのだ。その男子はすぐに教師に叱られていた。若く真面目な教師の怒った表情が未だ忘れられない。それともう一つ。小学6年の頃、担任からテストの採点を頼まれた(!)。書き取りの問題で<胸>と言う字の右側が若干、包み込んでいなかったので赤ペンで力を込めて下までぐぎっと伸ばした。これくらいおまけしようか悩んだが、いけ好かない女子だったのでやってしまった。この紙面を借りて懺悔します。さて事件の詳しいいきさつはわからないが、不振な行動をとっていたら、周囲の受験生も、監督者も気付かないものなのだろうか。ちょっと不思議に思う。(A)
▼先日、取材したボックスメーカーのカマタ。地域密着型で順調に業績を伸ばしているが、段ボール以外でも地元住民とのつながりは強い。最寄の駅前ロータリーには同社が経営するイタリアンがあり、社長自ら手塩にかけたという取れたて野菜のサラダは新鮮で本当に美味しい。取材後、ランチをご馳走になったが、店内は女性を中心に多くのお客で賑わっていた。駅前ロータリーの木には、同社が数年前までクリスマスシーズンにイルミネーションを行い好評だったという。社屋正面には温度、湿度、天気予報付きの大型デジタル時計が設置され、こちらも住民に重宝がられている。隣の小学校の生徒は年に1回、社会見学で同社を訪れる。地域密着型産業で身近な包装材の段ボールだからこそ、こういった関係がますます広まれば素敵だ。(U) 
▼先日取材した製紙用薬品メーカー担当者いわく、「段ボール原紙はもっと値上げしていい」とのこと。原紙は薄物化が進み、ある時期(正確な年は失念)と比較して3割以上薄くなったことで、原紙ロールの重量が同じなら3割多く巻いている。そのため「キロいくら」という現在の原紙価格では、3割伸ばすために費やした人件費や原燃料費を価格に転化できない。産業全体で大きな需要拡大が見込めない現在、抄紙機も頻繁に更新できる状況でなく、従来機は簡単に3割高速化出来る機構ではない。その結果、薄物化に対応するため無理を重ねて開発した紙力強化剤も、原紙メーカーは利益の取れる値段で買ってくれない・・・と渋い顔なわけだが、それでも原紙価格について「現在落ち着いているのが、本当にありがたい」と、自分は全く努力してないのにお礼を言われた。(M)
▼とある貿易関係の方に聞いた話。よく「中国の人間は、お金に汚い」というようなイメージがあるが、そうではなく、大昔からあまりに王朝が変わるので(〜夏、殷、周、春秋戦国、秦、前漢・後漢〜三国時代、隋、唐〜宋、元、明、清、中華民国、現在の中華人民共和国)国家よりも、家族やお金にプライオリティーを置いている、とのこと。自己中心的に見えるところも、彼らなりの“たくましさ”なのだという。「いま元気な中国だが、社会主義国家だし…今後、何があるかは分からない」とも言っていた。(S)
 
3月7日付
2011-03-08
▼朝日新聞2月28日経済面に『高リスク運用で悪循環』『中小企業の年金、深刻』の4段抜きで、「51の厚生年金基金が深刻な積立金不足に陥っていた。」と書かれていた。気になったのは、一緒に掲載された積立金不足の厚生年金基金一覧表(厚生労働省調べ、10年3月末時点)に、東日本段ボールとあったからである。ハイリスクの運用は行っていないにしても、掛け金に対して給付金がオーバー、支払超過になっているから名前が出ているので、このような場合、通常は会社負担の掛け金を引き上げなければならない。燃料代に古紙価格、コンスの値上げなどコストアップ要因は山積している。安値合戦などしている場合ではないと思うのだが…。(Y)
▼東京都大田区にある、グリコの工場が閉鎖されると言う。ここは成績優秀な生徒のみ先生が推薦する企業で、仲の良かった友人の就職先だった。「出来たてのコロンは熱々でおいしい」「上司とのレクレーションがイヤ」などと話していた記憶があるが、勤めて半年も経たず辞めてしまった。2年後、私も学校紹介の会社を辞め、次の仕事を探していたらグリコの求人広告を見つけ、無謀にも面接を受けに行った。最初から結果はわかっていたが「万が一」もあるかも知れず出向いたが、結果はその場の空気でわかった。帰り道、目に付いた定食屋に入り遅めの昼食を苦しみながら(量がすごかった)食べた記憶がある。少子高齢化で世の中のあらゆる業界は、着実に変化が起きているんだろうなあ。世間一般でいう高齢者と呼ばれる年齢は65歳。あと20年を切ったが「この自分が!」その仲間入りする想像をすると、ちょっと楽しみな気もする。(A)
▼通勤路の湯島天神。例年ながらたくさんの絵馬が首を垂れ、梅の花が寒さ和らげる。出身大学には神職養成学部があり、構内には神社もあった。その学部の生徒は神社の前を通る時は必ず一礼していた。当時はそんな様子を斜に構えて見ていたが、今は毎朝、何とはなしに湯島天神本殿前で頭を下げるのが習慣になっている。(U)
▼「ネットサーフィン」という言葉があるが、私の場合は沖まで出ず、波と戯れるくらい。自由に探索していても、実際は知っている範囲内で泳いでいる。ミュージシャンの坂本龍一氏は、90年代初頭にNHK教育でインターネットについて「とても便利だけど、基本的に受け身だから。あえてネットから離れること(番組内では禁欲的と表現)も必要。そうでないと、自ら生み出す力も弱ってくる」と当時すでに言っていたが、クリエーターとして感じるところがあったのだろう。幸いにも多くの人と出会い、時には大時化(しけ)もあるが、様々な刺激を受ける記者として、その言葉はうなずける。(S)
▼日中間の貿易実務に関わる担当者との話。当日はNECとレノボの提携など、中国製品や企業の技術レベルが上がっていることを示すニュースが話題になったが、それでも中国企業が単独で世界に展開することはまだまだ難しいという。製造と品質管理は似て非なるもので、良い製品を作ることができても、優れた品質管理技術を持つ企業のノウハウや知名度、マーケットがないと、それを維持して販売し続けることが出来ないらしい。「Made in China」のロゴが入った製品は至る所にあるが、中国企業が自社ブランドで売る事例はほぼ皆無で、自分が知るのはハイアールぐらいしかないという理由も納得。日本のモノづくりは危機と言われるが、「作る」と「管理」することは別ということに一筋の光明を感じた。しかし、軍需産業もやっているNECが、海外企業と提携することに問題は無いのかな?(M)
 
2月27日付
2011-03-01
▼○さんと仕事の話が一通り済んだ後、「こちらは雪で大変です」と聞いた。テレビでも日本海側を中心とした連日の大雪が映し出されている。雪に慣れた人達でも驚くほどだ。母親の田舎は新潟の豪雪地帯、冬には一階部分がすっぽり埋まる。年に何回か雪下ろしをやるが、かなりの重労働である。しかも今は若手が首都圏へ出て年寄りばかり。人に頼むと1回2万円と日本酒1本。それでもやり手は年々減少、みんな困っている。この連休は東京でも雪が降り交通の乱れまで心配されたが、雪国に比べれば…。そう言えば、今年は沖縄まで寒いらしい。(Y)
▼遅蒔きながらインターネットで買い物をするようになった。紙のカタログと同じ感覚でクリックして頁がめくれるとは知らなかった。寝そべって読むよりも、腰への負担が少なくていいかわりに今度は画面を見続けるので目が疲れる。初めてボディーシャンプーをネットで購入、その際のパスワードは入力したのかもしれないけれど、二度目の購入時、すっかりその存在を忘れていた。「まあ、きっとアレだろう」と仕事でよく使っている「××」と打ち込むとエラーに。忘れた方はこちらへとクリックすれば「○様のパスワードは△です」と赤面するほどのパスワードが表示される。ああ、これはその頃に読んでいた本のタイトルではないか。対応はまるで画面の裏に「担当の○子」が潜んでいるように、抜け目がない。(A)
▼フェイスブック創設者が主人公の映画「ソーシャル・ネットワーク」を観る前に、実際にフェイスブックを知らなかったのでは面白くないだろうと、ためしに加入してみた。実名登録に若干の躊躇を覚えながらも、特に使うことはなく、放っておくつもりだった。映画は評判通り面白かったのだが、その後、思わぬサプライズが!以前この欄でも書いたが、学生時代に一緒に無茶を散々して、卒業後はアメリカに行って音信普通だった友人Kからフェイスブックを介して連絡があったのだ。なんと10年ぶり。それも今は記者の自宅から数分の所で働いているとのこと。なんとまぁ〜!今度会うことになったが、再会が楽しみだ。(U)
▼近頃、電車の運転見合わせがやけに多いなと感じる。原因のひとつに設備の老朽化がある、と何かで聞いた。もちろん定期的なメンテナンスは為されているが、コンクリートや鉄など物質的な限界に達し、鉄道や道路など高度成長期に拡大したインフラが一斉に寿命を迎えつつあるようだ。信号トラブルはその典型。また、強度面だけではなく(例えば、全国的な人口減少にも関わらず年々増加傾向にある東京都では)ラッシュ時にホームから人が溢れて転落するなど、設計的な限界・変化もある。普段利用する高田馬場駅でも、電車待ちをしている目の前を多くの人が通り、確かに危険だと感じている。新たな路線開通も大切だろうが、何か事故が起こる前に対応をお願いしたい。(S)
▼08年に原油や穀物価格が暴騰していた頃、ここで「生存に必要な食糧で、個人が金儲けするのはいい気がしない」と書いたが、最近考えが変わってきた。日本の先物市場は取引量が激減し、取引所の統廃合が検討されるぐらい衰退中。その一方で、世界的には資金が流れ込み高騰中なわけだが、日本人の大半が知らない所で価格が決まり、それを必要とする消費者や企業、段ボールならスターチや重油が不可欠な段メーカーなどが圧迫されるがままで「本当に無関心なままでいいの?」と思う。先物会社の肩は持たないし、インカムゲインのない金融商品は嫌いだし、何より「限月」という強制決済を迫られるのが精神衛生上イヤだ。なので手は出さないが、個人の注文一つでも世界で価格を決める要素の一つ。いざという時に関われるぐらいには、日本の先物市場が生き残っていてほしい。過去のイメージ悪化は自業自得だが、今はかなりクリーンになったので頑張ってほしい。(M)
 
2月17日付
2011-02-21
▼昨晩は20数年来の友人との会食だった。誘われたのはイタリアン、普段食べ慣れない料理を堪能したのはいいが、シェフに勧められるままふたりで赤ワインをしこたま飲んでしまった。彼はシンガポールで事業をしている。段ボールの親戚みたいな仕事だ。17、8年前に家族を連れ向こうに渡って以来、現地に溶け込み自分ひとりで切り盛りしてきた。現在、日系でその仕事をしているのは彼の会社だけ。「価格も決めやすくなった」と言うが、これこそ努力の賜である。(Y)
▼身長は小学校の頃からずっといちばん前、たまに2番目の位置になったこともあるが、低めだ。そのせいで嫌な思い出があるかと言えば特にない。せいぜいズボンの丈詰め後を見て「これではシルエットの意味がない」と無念な思いにかられるぐらい。先日、古い2台の携帯を廃棄しようとNへ行くと、案内の若い女性がすっと私の前に立ち用件を聞いてきたが、その際になんと膝を折り、私に目線を近づけてきた。20歳以上は年上の40代女子に対しなんて大胆な接客態度をとるのと一瞬ムッとしたが、この人は子どもにも、大人にも自分より背が低ければこういう姿勢をとっさにとるのかもしれない。この感じって、あれに似ている、病院に行った時の自分を包む弱者保護の空気。彼女は親切で、優しいのかも。(A)
▼段ボール分野でも古紙の国際マーケット、コンスターチ、原油、共々上昇基調にあり、来期に掛けて原燃料価格が再び圧迫要因になりそうな雰囲気だ。話は逸れるが、自動車のホイールの盗難が相次いでいるのも、中国などでの需要が旺盛だから。先日知り合いから、友人が不要になったホイールを行政回収だと費用がかかるし試しに夜、玄関の前に置いてみた所、朝には跡形もなかった、との話を聞いた。良い事例ではないが、需要が集まる所では尋常ならざる動きが繰り広げられている。(U)
▼前回に続き、文房具を学校に卸している会社の社長Dさんの話。制服など学校指定の商品について聞くと「あれは地元業者と学校の癒着で、あんなに高いんだ!」と激しい口調。制服でなく文房具だが、コネの壁で不平等な競争を強いられて苦労してきた経営者の怒りを感じた。その一方で友人の小学校教師に聞くと「指定の制服は、始業式までに生徒全員のサイズを狂い無く、人数分揃えて納入しないと大問題になる。業者が素材などを替えて安くしたくても『うちの子に粗悪品を着せるのか!』と言われる可能性もあり、見かけほど楽に稼げる商品でもない。それに今は情報公開が進み、入札無しで特定業者が請け負う例はほとんど無いのでは?」との話。実態は分からないが、平等な競争がなかった、あるいは不十分だったことで誤解されやすい業界なのだろう。実際今でも「校則で、1足700円の靴下しか許されない」といった不信を、子持ちの友人から聞くこともある。段ボールのように熾烈な競争をしてきた業界や、その中で生き残った企業の信頼性は誇っていいと思った。(M)
 
2月7日付
2011-02-07
▼酒屋でアルバイトをしていた時、毎日、一番安い日本酒を買いに来るおじさんがいた。それも一升瓶を。優しい人だったがいつもベロベロだ。一度、配達を頼まれ10本ほど団地のベランダまで運んだが、ひとり暮らしの家の中は、驚くほどきれいに片付けられ、部屋の隅にはゴルフバッグがあった。それでも家財道具は少なく、薄暗くガランとした中でのカラフルなバッグは、子供ながら不釣り合いに思え、その光景を鮮明に覚えている。暫くしておじさんのお兄さんが「ツケはありませんか」と聞きにきた。肝硬変を患っていたが、急に亡くなったのだ。お兄さんがおじさんより10歳以上若く見えたのがショックだった。まだ40前後だったかもしれない。先日も友人の親戚が肝硬変で亡くなった。40歳の女性だ。周りはやり切れない思いでいっぱいだろう。(Y)
▼朝食に必要な食べ物はハム。たいていうす切りされた3連パックをセロテープでがっちりとめた<お買い得>を食べている。暮れにディスカウントショップの店頭で正月用品なのか、大量に投売りされていた小ぶりのかたまりを試しに買うと、おいしい。切るのは大変だが考えてみるとパック入りより安い。近所のスーパーでも同じ品を見つけて買い物かごへ。後日、ディスカウントショップを覗くと、<在庫処分>の札が…。食べ物なのに、その表現はちょっと悲しい気分になるけど購入する。それにしても何だかハムに振り回されっぱなし。冷蔵庫に二個並ぶハムのかたまりがうっとうしく思えてくる。朝食の新メニューを考えなくては。(A)
▼ある社長と高速を使い、取材先に向かうことがあった。渋滞などもありながら、様々な話をさせてもらい退屈しなかったのだが、ふとその社長「前の車のナンバーぞろ目だね〜」と言う。見てみると「888」。そこからお互いに何とはなしに、前方車輌のナンバーを見ていると、8並びが出てくる!出てくる!最近は自らナンバーを選べるようなので、有り得ない話ではないのだろうが、それにしてもあまりに立て続けに出てくるから、「これは良いことなのか、悪いことなのかね〜」なんて、その社長は苦笑気味。それから年が明けて間もなく、再び一緒に移動することがあったのだが、再び前方に「8888」!!気になったので占いに詳しい友人に聞いてみたら、商売繁盛とのこと。幸先が良いと信じよう。(U)
▼自分が通うジム仲間の、会社社長Dさんの話。Dさんは全国の大学に文房具やグッズを卸しており、近年は学生数が激減し大学や短大も減って苦しいと思いきや、逆に売上げを伸ばしている。聞くと昔は学生数が多く、殿様商売が出来た大学は中小のDさんをほとんど相手にしなかった。だが近年の大学は余裕がなく、馴染みやコネで高い文房具を卸していた業者から、安くて便利なDさんに乗り換えた例が多いという。小紙でもこれまで過当競争や値引き合戦を否定してきたが、それは努力して品質やサービスを向上させ続けてきた段ボール業界についての話。コネだけで何の努力もしてこなかった(学校関係は制服など特に問題があるらしい)、今回の文房具業者を擁護する気は毛頭ない。最低限の平等な競争は絶対に必要。それを乗り越えた会社だけが、過度な安売りを否定する権利がある。(M)
▼先日、楽器店でギター用スタンドを買った。箱の注意書も英語で、いかにもMadeInUSA。帰宅途中、箱の糊付けが甘く、電車内で自然分解。組み立てる際は鉄製のフレーム曲がっていたり、未だに大陸はずさんなのかと、先入観に輪をかけた出来事だった。(S)
 
1月27日付
2011-01-28
▼よく晴れた日曜日、荒川の土手をブラブラ散歩した。少し寒かったが、30分も歩けば温かくなる。ここは小学生の頃によく遊んだ場所で、背丈ほどの草に水溜りいっぱいの河川敷。台風になると近くの養殖池からコイやフナが逃げ出し、近くのゴルフ練習場で跳ねていた。今は立派なコンクリートの堤防で固められ、雑草はきれいな芝生に変わった。寂しいことに春になっても虫が出てこない。強力な殺虫剤でも撒いているのだろう。目に付くのは犬の糞だけである。(Y)
▼近所には野良猫がたくさんいる。資源ごみ前日夜には見かけないから私より収集日に詳しい。ちょっとした坂を登った細い道なのに車の通りは多く、不幸にも交通事故で亡くなる猫もいる。だがいつものように歩いていると、車庫の柱にもたれるように狸が死んでいた。一瞬はっとしたが、こんな間近で現物を見たことがなく、近づいてまじまじ見つめたが、どう見ても狸。朝、会社近くの道端で良く見かける、酔いつぶれてうずくまるサラリーマンみたい。前に、夜事故にあった猫が、翌朝にはいなかったから、近所の心ある人が、狸をとりあえず車道から避難させたのかもしれない。(A)
▼段ボール業界に限っては言えば、比較的安定して推移しそうな状況だが、国の経済、財政状況は如何に!?第二次菅内閣が発足し、与謝野馨氏が無所属となり入閣した。待ったなしと言われて久しい日本の財政改革にどのような道筋を付けてくれるのか、恐らく集大成として取り組むはずの与謝野氏、併せて風前の灯火とも言われる菅内閣の命運をも握っているだろう。昨年12月初め、開店したばかりで人もまばらな神保町の大手書店で、例の独特のしわがれ声で「高橋是清伝どこ?」と定員に尋ねる与謝野氏に出くわした。背筋が伸びてテレビよりも若い印象を受けた。読書家であろうし、政治家の伝記を読むことなんて珍しくもないだろうが、「高橋是清!既にあの時、決定していたのかな!」なんて思ってみた。(U)
▼洗濯機を購入した。老朽化に伴い買い替えたが、念願の斜めドラム式に。型は古いのでリーズナブルな価格だが、なんだか誇らしい。ただ、店頭で実際に説明を聞くまでは、何が特長か分かっておらず、近未来的な見た目の良さが最たる理由だった。強いて挙げるなら、洗濯物の出し入れが容易そうだ、という事くらいか。係員によると、斜め式にすることで回転力が増し、それによって洗濯効率が向上、節水や騒音の軽減など様々な効果があるようだ。角度を変えるだけで、そんなに変わるのかと驚いたが、きっとそこに目を付けた人や完成までの苦労は色々あったのだろうな、と勝手にプロジェクトX的な想像。まさにアイデアの勝利だ。(S)
▼自分が通うジムの後輩、ハワイ出身アメリカ人E君とはよく話すが、外国人と意思疎通するぐらいの会話はほぼ初めてのこと。最近聞いた話では、「日本のロコモコはよく再現されている」「ハロウィンはあれだけ盛り上がっても祭日ではない」「アメリカ本土から、旅費を与えられたホームレスがハワイに送られてくるが、民族問題も絡み『来るな』とは言えない」など、ネットでもなかなか聞けない話が面白い。これまで外国は、TVや雑誌など日本人の手が加えられた情報しか見てなかった。段ボールと外国はほとんど関連が無いが、記者として一次情報に触れることが大事なことに変わりはない。外国語も仕事に役立つなら、始めるべきだろうか。(M)  
 
1月17日付
2011-01-17
▼昨年末の大掃除では、最近流行りの『断舎離』に倣って、かなり思い切って物を捨てようと決心。特に使えるもの、かつて重宝していたものなどは、なかなか名残惜しくてついつい手の動きが鈍るが「えいや!」とゴミ袋に突っ込む。そんな中、台所を整理していると、少し大きめサイズの貼り箱が出てきた。超老舗ホテルであった業界関連の社長就任パーティの際にいただいた御菓子の箱だ。中味が相当美味しかったとの記憶が甦る。箱は何かに使えると思いとっておいたのだが、結局置きっぱなしになっていた。さぁ捨てよう(分別しよう)と思ったが、良く見ると、非常にきれいだ。ホテルのエンブレムが入った落ち着いたえんじ色の外箱。「こんな綺麗な箱はもらえないかも」「そもそもあのホテルに行くことはほとんどないだろうな〜」なんて考えていたら、捨てられなくなってしまった。『断舎離』失敗。(U)
▼昨年、日銀が景気の下支えのために、市場でETF(上場投資信託)やREIT(不動産投資信託)を買い入れたが、この政策に強く反対する。これらリスク商品に税金が使われ、仮に値上がりし売買益を得ても我々には還元されず、損失を出したらツケは国民負担。自己解釈だがETFは市場全体の株式指数、REITはファンドで、投資家から見た金融商品としては優れたもの。100歩譲ってETFは、平等ではないが形だけでも市場全体に資金が供給されるだけまだいい。だがREITは実体性や運用状況について透明性に乏しく、税金を投入できる明確な対象であるとはどうしても思えない。以前ここで、「家電や自動車業界への援助策」と非難したエコポイント同様、結局金融や不動産など特定業界へのバラ捲きと個人的に認識。毎回思うが、こういう恩恵は、段ボールのように誠実に頑張っている業界ほど受けられない。景気対策は否定しないが、一般紙でほとんど報じず誰も疑問に思わない世論に、新年からイライラした。(M)
▼初詣はそのむかし通っていた保育園もある、近所の神社へ。毎日よく通ったものだと感心するほどの急で狭い階段を上ると海に架かる橋が見える。100円玉一枚を賽銭箱へ投げいれて、さーて、お願い事を、と手を合わせたら、何も思い浮かばない。いつもなら、しつこいほどあれこれ頼むのだが、頭の中は真っ白で、「・・・」。結局、「・・・家内安全」。やっといつものお願いを一つ思い出し、「○○ますように」。年末、明けて新年とあれこれありすぎて、お願いしたところで、なるようにしかならない日々だったからだろうか。全開モードに切り替わったら、ばんばんお願いしようっと。(A)
▼日本製紙連合会は、1月20日に2011年の紙・板紙内需試算報告を発表する予定だが、関係者によると段ボールは「微増」。製紙連の予測は独自のリサーチに基づき、数カ月かけ分析・集計してきた。段ボールケースの約8%を占める電化製品は、エコポイント終了や、円高による輸出縮小で需要減。ただ、住宅分野でエコポイントが年末まで延期されたことなどを受け、付随する家電等で需要増が見込まれるが、全体的にマイナス。一方、約半数を占める食品分野では増加を見込む。節約志向で外食を控え、家で食事をとる傾向にあるため、個々の消費がケース使用量につながる。コンビニ等で販売好調な100円以下のワンコイン菓子も、店の売上は薄いものの、ケース使用量に貢献するという。(S)
 
11年1月7日付
2011-01-07
▼昨年は、磯輪顧問(ISOWA)、増元会長(旭マシナリー)と永年に渡り段ボール機械業界を支え、引っ張って来られた名経営者が逝去した。自分の事より会社・社員、ご家族を第一に考え行動した顧問、大胆な発想を自ら実現してきた会長。会社のみならず機械業界全体に与えた功績は大いなるものがある。お二方には記者も業界に入った当初から、色々ご指導頂いた。そのご恩を返せないまま今日まで来てしまった事を反省し、段ボール業界全体が少しでも良くなるよう紙面作りに励みたい。(Y)
▼私の言葉が足りなかったせいで大切な読者をひとり、なくしてしまったが、その後、本人から本の申込みがあり、下の名前を確認すると同時に、「あの時のあの人」と、なくした読者であることに気付き、詫びると「もう忘れたよ」「よく覚えていたね」とあっさり言われた。電話口での腹立ちには相手側に立てば、納得もできる。剣幕に釣られ態度の悪さが伝わったのだと思う。話せばさっぱりしていい人だった。マザー・テレサの言葉、「私が救えるのは目の前のひとりだけ」の気持ちで、今年もがんばれたら。(A)
▼今年の干支は兎。アニメやグッズのキャラクターとして長年多いに活躍している愛らしい存在だ。さて、兎はさて置き、キャラクターグッズと言えば、唐突だが携帯ぬいぐるみが非常に気になる。先日、いつもの一杯飲み屋で飲んでいると、入ってきた若い女性のバッグに目が釘付けとなった。全長20?は優に超えるクマがブラ下っている。以前、通勤途中に暇だったので、前方にいた女子高生の通学カバンにブラ下がった夥しい数のぬいぐるみを数えたことはあったが、その女性は当然二十歳以上、何よりバッグは人気の高級ブランド品、まさに大人の女性だ。学生だけでなく、急激な勢いで普及している携帯ぬいぐるみ。賛否両論はあるのだろうが、今年は再びUFOキャッチャーの腕を磨こうか!(U)
▼「一年の計は元旦にあり」というが、どうしても毎年ここぞとばかりに、だらけてしまう。大晦日に夜更かししたせいもあって、昼過ぎまで寝て、おなかが減ったなと起きて新年の挨拶。そういえば、すでに零時ちょうどに済ませていたかと気付きながらも改めてペコリ。テレビをつけると、どのチャンネルも正月特番ばっかり。しょうがないから見ていると、まぶたの重みで二度寝、三度寝。夕刻になり、これでいいのかと思い立ち、やはり初詣だと一度は決意するものの、参拝者が多いから明日以降でいいかな、と時間を費やして導き出した結論を枕に四度寝、五度寝…。そんな反省を原動力に変えて、今年も頑張りたい。(S)
▼先日TVで、銀の高騰についてのニュースを見た。金やプラチナと比較して投資対象としては安価だったせいか、実用品としてトロフィーや盾、置物、食器など様々な物に使われており、今でも買取り可能な銀製品であることを知らず家庭内に眠っていたり、知らぬ間にゴミに出される場合も多いらしい。このニュースを見て自宅内を探してみたが、引越しを14回もしているとさすがに残ってなかった。以前、某ボックスメーカーへ取材に行き、トロフィーや記念の盾など、長い社歴で揃えた銀製品が並ぶ社長室に通されたことを思い出し、自分と比べて「地に足を付けて頑張ってきた会社には、いいことがあるものだ」と思った。といっても、売ったりはしないだろうが。(M)
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